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「犯人に告ぐ 紅の影」(3) 雫井脩介

2020年01月16日 21時13分21秒 | 読書(小説/日本)
「犯人に告ぐ 紅の影」(3) 雫井脩介

シリーズ3作目だけど、ベクトルは落ちない。
見事な出来栄えだ。
犯人側の行動や心理が描かれて深みが出ている。

P171
現実をどうするか、それは実現可能か不可能か・・・・・・それが思考の大部分を占めるようになった。どう転ぶか分からないような遠い未来のことは考えても仕方ないし、まして家庭などという、何が正解か分からないようなものに、エネルギーを割いてかかずらう気にはなれない。

【ネット上の紹介】
依然として行方の分からない“大日本誘拐団”の主犯格“リップマン”こと淡野。神奈川県警特別捜査官の巻島史彦はネットテレビの特別番組に出演し、“リップマン”に向けて番組上での対話を呼びかける。だが、その背後で驚愕の取引が行われようとしていた!天才詐欺師が仕掛けた大胆にして周到な犯罪計画、捜査本部内の不協和音と内通者の存在―。警察の威信と刑事の本分を天秤にかけ、巻島が最後に下す決断とは!?