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「エチュード春一番 第2曲 三日月のボレロ」荻原規子

2016年09月16日 21時01分44秒 | 読書(小説/日本)


「エチュード春一番 第2曲 三日月のボレロ」荻原規子

「エチュード春一番 第2曲 三日月のボレロ」を再読した。

P292
「今回、美綾がどういう人か、本当はあまりわかっていなかったって、しみじみ考えちゃったよ。何年会っていても気付かないことって、たくさんあるものだね」
(中略)
「美綾の周りには、かなり変わった人が多いんだと思ったの。S女では思ってもみなかったよ、でも、美綾の何かが変わった人たちを惹きつけるってことだよね。狭い場所から出て大学へ行ったら、美綾のそういう面が伸びるんだなと思ったというか」

今回、このシリーズの隠れたテーマを垣間見た気がする。

また、もう一つ分かった事がある。
本シリーズが、「逆・源氏」になっている点、である。
「源氏物語」は、ご存じのように好色男が、さまざまなタイプの女性を攻略していく話。
「エチュード」は、言い寄る男を、次々に袖にしていく。
タイトルの「エチュード」、ってそういう意味だったのか。
次回、美綾がどんな男を振るか楽しみだ。

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