原題:『LUV(Like Uncle Vincent)』
監督:シェルドン・キャンディス
脚本:シェルドン・キャンディス
撮影:ギャビン・ケリー
出演:マイケル・レイニーJr./コモン/ダニー・グローヴァー/デニス・ヘイスバート
2012年/アメリカ
(SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013)
10歳の「一流ギャング」
10歳の甥のウッディを学校にクルマで送っていったものの、学校で一番美人と謳われている女の子の目配せに全く反応しようとしないウッディに呆れた叔父のヴィンセントはそのままクルマに乗せて学校を休ませウッディのために背広を新調するとそのまま自分の仕事場に連れて行く。金を工面して事業を興すつもりだったギャングであるヴィンセントの身辺はやがてきな臭くなっていくのであるが、失踪してしまった母親の行方を知りたいウッディは必死になってヴィンセントの後をついて行く。クルマの運転の仕方を習い、拳銃の扱い方も覚え、お金をくすねる方法まで身についてしまったウッディは、死ぬ間際にヴィンセントから受け取ったメモを頼りにクルマを一人で運転して母親がいる療養所へ向かうことになる。学校では絶対に習わないことを、マンガにまで描く程に憧れている「偉大」な叔父に教えてもらい母親と再会できるのだろうが、久しぶりに母親が再会することになるであろう息子は、立派になった男というよりも一流のギャングであるという皮肉が効いている。