原題:『SHORT PEACE』
監督:森本晃司(オープニング)/大友克洋(火要鎮)/森田修平(九十九)/安藤裕章(GAMBO)/カトキハジメ(武器よさらば)
脚本:大友克洋(火要鎮)/森田修平(九十九)/石井克人・山本健介(GAMBO)/カトキハジメ(武器よさらば)
出演:春名風花/早見沙織/森田成一/山寺宏一/悠木碧/田村睦心/二又一成/檀臣幸
2013年/日本
オムニバスの意義について
「原点にして至宝 『アニメ』を失った大人達へ」という惹句を添えられ、敢えて『風立ちぬ』(宮崎駿監督 2013年)と同日に公開日を設定したということはそれなりの意味と自信を持つはずではあるが、アニメーションのファンはともかく、一般の観客にとって製作者サイドのメッセージを受けとめることはなかなか至難の技ではないだろうか。「SHORT PIECE(短編)」を「SHORT PEACE(ささやかな平和)」に変えたメッセージくらいならばオープニングを含めた5作品それぞれに見いだせるものの、その5作品の間に生じるはずの‘ケミストリー’は感じられず、長時間の鑑賞が耐えられない‘大人達’を慮ったような1時間強の上映時間はまさかストーリーの構築を放棄したわけでもないのではあろうが、期待を裏切られた感は否めない。