原題:『Fast & Furious 6』
監督:ジャスティン・リン
脚本:クリス・モーガン
撮影:スティーヴン・F・ウィンドン
出演:ヴィン・ディーゼル/ポール・ウォーカー/ジョーダナ・ブリュースター/ミシェル・ロドリゲス
2013年/アメリカ
ネタ切れによる「誇張」について
原則として生身のアクションを売りに‘リアリズム’を前面に押し出してきた本シリーズなのであるが、シリーズ6作目にまでなるとその‘リアリズム’が怪しくなってくる。例えば、ショウが高速道路で運転する戦車をひっくり返そうとワイヤーを仕掛けた際に、高速道路から戦車がはみ出した勢いで、ワイヤーを切ろうとして戦車の外に出ていて投げ出されたレティ・オルティスを救おうとしてドミニク・トレットリオがクルマから飛び出して空中でレティを受け止めて無事に着地するのであるが、いくらなんでもあの状況で無傷はありえず、あるいはクライマックスの飛行機内における攻防も、闘争そのものはともかく、どこまでも続く滑走路には思わず笑ってしまうのであるが、やはりネタ切れによる多少の誇張はやむを得ないのかもしれない。何のかんの言っても続編は観に行くのだけれど。