MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『劇場版トリコ 美食神の超食宝』

2013-07-29 22:12:18 | goo映画レビュー

原題:『劇場版トリコ 美食神の超食宝』
監督:座古明史
脚本:村山功
作画監督:香川久
出演:置鮎龍太郎/朴璐美/櫻井孝宏/岩田光央/松田賢二/北大路欣也/真矢みき
2013年/日本

子ども用アニメーションの定義

 美食屋のトリコたちが、美食神のアカシアのフルコースの裏メニューに関する調達依頼のために向かった、絶海の孤島にある通称「アカシアのキッチン」と呼ばれる旧第1ビオトープにおける物語の展開について書いておきたい。
 ビオトープの所長であるあやめは、かつてギリムとコンビを組んで料理を作りながら仲睦まじく暮らしていたのであるが、究極のフルコースを作るために美味しい食材を求めてギリムは旅に出たまま音信不通となってしまい、その食に対するギリムの飽くなき欲望はグルメ界の猛獣、ウルフファイアードラゴンを飲み込み融合することで、トリコたちが束になっても敵わない化け物に変身する。
 ここまでのストーリーは納得出来るが、ここから不可解な展開が始まる。完全にギリムにやられたはずのトリコはコロナサンフラワーの一滴の蜜だけでよみがえり、いくら最高の食材で料理しても一人で食べる料理は美味しくないという‘道徳’を説き、それにギリムが納得してしまうのである。気持ちは分からなくはないが、それを言い出してしまうと、本作が追求しているはずの「究極のグルメ」という定義が曖昧になってしまい、多少食材は悪くても仲間と一緒に食べれば美味しくなるという‘精神論’に堕してしまう。だから本作は大人が観るものではなくて、子ども用の、いわゆる‘スポ根ドラマ’だと思うのである。


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「外圧」の弱さによる美徳

2013-07-29 00:04:15 | Weblog

「日本、また世界驚かせた」電車押し救助を絶賛(読売新聞) - goo ニュース

 7月22日午前9時15分頃に、さいたま市南区南浦和のJR南浦和駅で、停車中の京浜

東北線磯子行き普通電車から降りようとした30代の女性が足を踏み外し、電車とホームの

間に挟まれた際に、車内やホームにいた利用客約40人が車両を押し、隙間を作りだして

女性を救出した様子を撮った写真が世界各地で報道され、絶賛されている。当時の現場を

日本テレビの『真相報道バンキシャ』において4人の当事者たちの証言を元に再現して

いたのであるが、見逃してはならない驚くべき事実があった。何と乗客に車両を押そうと

最初に声をかけた人物は国籍は分からないが黒人のように見える外国人だったのである。

つまり必ずしもこの「英雄的な行為」が「日本人の美徳」とまでは言えないということであり、

寧ろ「外圧」の弱さが幸いした可能性は否定出来ないのではないだろうか


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