原題:『Monsters University』
監督:ダン・スキャンロン
脚本:ダン・スキャンロン/ダン・ガーソン/ロバート・L・ベアード
出演:ジョン・グッドマン/ビリー・クリスタル/ボニー・ハント/スティーブ・ブシェミ
2013年/アメリカ
教育とは何なのか?
「モンスターズ・ユニバーシティ」とはもちろんモンスター育成の‘教育大学’であり、「怖がらせ学部」で怖がらせる技術を習得することが大学の目的である。そのような物語の主人公に他者を怖がらせる素質がないマイケル・ワゾウスキと、怖がらせ屋の名家の出身で天才でありながら過剰な自信が災いして才能を発揮できないジェームズ・P・サリバンという対照的なキャラクターを配することは物語上の決まりごとと言えるだろう。彼らは他の仲間たちと「ウーズマ・カッパ」というグループに所属し、他のグループとのサバイバル戦において最初は「怖がらない比べ」で勝負するのであるが、ラストは意外な展開を見せる。
タッグを組んだマイクとサリーは、大学に実験用に備えてあった現実界の扉から子供だけではなく大人も怖がらせて戻ってくるものの、実験器具が壊れるほど怖がらせた実績は無視されて規律違反をしたことで大学を追われることになる。その後、マイクとサリーは2人で「モンスターズ・インク」で働きながらやがて頭角を現し、念願の怖がらせる仕事に就くことになるのである。つまり大学という場所は‘規格外’の生徒には門戸は開いていないというメッセージが込められており、改めて教育とは何なのかと考えさせられた次第なのである。