MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『隠されていた写真』

2013-07-24 23:30:13 | goo映画レビュー

原題:『The Photograph』
監督:マチェイ・アダメク
脚本:マチェイ・アダメク
撮影:トメク・ミハウォフスキ
出演:マチェイ・ワゴジンスキ/アントニ・パヴリツキ/カロリナ・ゴルチツァ/アンジェイ・ヒラ
2012年/ポーランド・ドイツ・ハンガリー
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013)

ある映画監督の「覚悟」

 17歳の主人公であるアダムが父親と一緒に海岸で波と戯れるシーンから始まる冒頭のシーンはアダムがDVDカメラで撮影を始めると何故か父親の姿が無くなってしまう。そんな夢から覚めたアダムは病気で療養地に向かう母親を駅で見送った後に、母親が隠していた写真を発見する。そこには妊婦の母親の姿が写っていたのであるが、一緒に写っている笑顔の男性は父親ではなかった。その写真に関する誤解は最後には解けるのであるが、アダムの映像に関する誤解はそれだけではない。雇われのバーテンダーがエヴァと海岸で仲良さそうに遊んでいるところを目撃して、挨拶をしてきたバーテンダーを無視したり、エヴァがボーイフレンドに告白するために撮ったDVDのメッセージを自分に宛てたものだと勘違いしたりしている。つまり監督は自分が撮った作品の意図が正確に観客に伝わることはありえず、正確にメッセージが受け止められるとするならば、それは例えば、最後にアダムが母親に母親と祖母が一緒に映った写真を渡したり、あるいはアダムは断られてしまったが、初老の写真家が信頼されて墓掘り人の仕事現場を撮ったりするという関係の密接さの中にしかないという覚悟があるのだと思うが、映画監督の覚悟としてはなかなか厳しいものではないだろうか。


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「トルコ」という名称の使用

2013-07-24 00:43:56 | Weblog

「トルコライスの日」やめます 大使館指摘受け長崎市(朝日新聞) - goo ニュース

 ピラフとスパゲティ、トンカツを一皿に盛る、長崎市の名物トルコライスをPRしようと市が

制定した「トルコライスの日」(9月16日)は、「イスラム圏のトルコでは豚肉は食べない」

などと在日トルコ大使館に指摘され取りやめになるらしいのであるが、長崎市によると今や

市民のソウルフードとなっているトルコライスの名前の由来は「3品の盛りつけをフランス

国旗の三色旗(トリコロール)になぞらえた」「考案した店の名」など諸説あり、必ずしもトルコ

という国を指しているわけではないようだから、中止にまでする必要はないのではないかと

思う。しかしトルコという名前の使用に関して、日本は苦い思い出があり、かつてソープランド

は「トルコ風呂」と呼ばれており、1984年に改名したのであるが、恐らく呆気なく中止を決定

した理由はそのことも少なからず影響しているのだと思う。


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