MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

「愉快か不愉快か」

2016-12-08 19:33:29 | 邦楽

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 2016年12月7日の毎日新聞夕刊の「大衆音楽月報」というコラムで専門編集委員の川崎浩が以下のように書いている。

「二つの大イベント(=日本レコード大賞とNHK紅白歌合戦)に、いろんな力が働いていて『問題だ』という見方があるが、国民投票などで、賞や歌手が選ばれるわけではない。『多方面の力が働く』のは当然であり『総合的な判断』で出された結果に文句の付けようはない。ただ、『愉快か不愉快か』は別の問題ではあるが。」

 これは最近になって週刊文春で報じられた「三代目JSBはレコード大賞を1億円で買った!」の記事を踏まえての発言であろう。このことに関して日本作曲家協会会長の叶弦大は「このような事態になったことは大変遺憾で、主催者として大変申し訳なく思っています」と同誌で謝罪しているが、第57回日本レコード大賞で審査委員長を務めていたはずの川崎浩は以上のように開き直った。「多方面の力が働くのは当然」とはつまり1億円くらい動くことは当然という意味であり、それは「総合的な判断」の「総合」の一つに含まれるという意味にしか取れない。個人的には2013年の第55回日本レコード大賞でAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」に大賞を与えず、EXILEの「EXILE PRIDE 〜こんな世界を愛するため〜」を大賞にしてしまったあたりから怪しいと思っているのであるが、もともとアメリカのグラミー賞とほぼ同時期に始まった歴史ある音楽会が今やこの体たらくなのである。どう考えても音楽にとって一番大切なことは「愉快か不愉快か」でしかなく、それは「別の問題」ではないと思うのであるが。


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