先週は、今年の始めから作業を始めた書きもの仕事の締め切りが迫り、あまり世間のことに注意を向けている時間がなく、面白いネタが拾えませんでした。
今年、「終末時計」は世界の滅亡まであと89秒と最も終末に近づいています。世界を滅亡に導く二大原因が核戦争と地球温暖化ですが、ヨーロッパとイスラエルは、いい加減に理性を取り戻して「大人」になってもらいたいと思います。世界を滅ぼして善人に迷惑をかけるのは、いつも権力をもった愚か者です。
トランプが自国第一主義でNATOプロジェクトに後ろ向きなのは良い傾向だと私は思います。NATOも在日米軍も基本的には必要ありません。そんなものができたのは人類の長い歴史の中でつい最近のことです。これらこそが世界滅亡に至る脅威、核戦争と温暖化、の大きな原因になっています。
ヨーロッパが、本気で「ロシアの脅威」を恐れているのなら、一方的にプーチンの悪口を言うだけでなく、対話と外交をまず開始すべきだし、日本も「中国の脅威」をNHKに煽らせる前に、もっと客観的に中国がどのように脅威なのかの証拠を示した上で科学的な議論をしてもらいたいものです。事実を見てみれば、「ロシアの脅威」も「中国の脅威」も覇権主義と戦争ビジネスを売るためのアメリカ軍産のプロパガンダとしか思えません。
「ロシアの脅威」と言いますが、冷戦終結後、ウクライナを除くと、何度、ロシアが他国に侵攻したでしょうか?一度でもプーチンが領土拡大の野望を口にしたことがあったでしょうか?中国はどうでしょう?五十年も前に、国境争いでインドと、政権支援でベトナム内戦に介入して以来、何度、中国が他国に侵攻したでしょう?そして、その間にアメリカとNATOは何カ国に軍事侵攻し、幾つの政権転覆を起こし、何万人の市民を殺し、幾つの社会を破壊してきたでしょうか?ちょっと簡単には数え切れませんが、CIAができて五十年の間に政権転覆を企てた国は少なくとも60カ国以上です。中国やロシアとNATOやアメリカのどちらが世界平和の脅威なのでしょうか?
加えて、中国と戦争になり国交が途絶えたら、日本は、中国が一切軍事行動をとらなくても、二ヶ月も持ちません。それほど中国との貿易に日本社会は依存しています。つまり、日本が生き残るためには中国と戦争をするという選択はありません。一方、NHKが「中国の脅威」を煽るのは、かつて2027年に計画されていた台中戦争に米軍の下部組織として日本軍を使うというアメリカ軍産の目論見があったからだと思われます。ところが、トランプという異端児がこのアメリカの従来のエスタブリッシュメントの長期計画をぶち壊し、アメリカの内部分裂を引き起こしているというのが現状ではないでしょうか。
ま、しかし、トランプに高邁な理想があるはずもなく、取引きの良し悪し次第で右にも左にも転ぶわけで、最終的にこの男が革命児となるか、ただのピエロで終わるかは運次第でしょう。トランプはウクライナの鉱物資源に露骨に食指を動かし、ゼレンスキーの弱い立場を利用して、アメリカの支援とのバーター取引を持ちかけています。一方で、フランスとイギリスのロシア恐怖症は、すでに病膏肓で、マクロンはもうほとんどパニック発作を起こしているように見えます。トランプがヨーロッパから手を引こうとするのを見て、軍備増強を訴えているようですけど、ヨーロッパが一枚岩でまとまるワケもなく、ウクライナに近い国々ほど現実をよく見ております。ハンガリー、スロバキアやルーマニアといった国は、もしゼレンスキーが最後まで戦うつもりなら、結局、ウクライナ全土がロシアに占領されることになり、その次にはウクライナに代わりとなってイギリスやフランスに防護壁がわりに利用されかねない、と考えているようです。
そして、プーチンと言えば、アメリカの支援が止まったウクライナのインフラの破壊を本格的に開始したようで、ゼレンスキーの完全降伏に向けてラストスパートをかけ始めました。
しかし、こうして、西側諸国が戦争ゲームに興じていられるのは、彼らが搾取を続けてきた国々、特にアフリカや旧ソビエト連邦国の持つ巨大な資源のおかげです。たとえば、フランスの電力の多くが原子力発電で供給されていますが、それに必要なウランは、国外のカザフスタンやアフリカなどから調達しているわけで、これらの国々がフランスに背を向けたらフランスはウクライナ戦争どころではないでしょう。ウランだけではありません。石油を始め、数々のハイテク技術に必要な希少金属や資源の多くはアフリカやアラブ諸国から来ています。リビアのガダフィーがNATOとアメリカに殺されたのは、リビアがネタニヤフのヒットリストにあったこと以上に、彼が、統一アフリカを提唱し、アフリカの権利向上とヨーロッパとアメリカのアフリカの搾取を止めようとしたのが大きな理由でしょう。
ウクライナ戦争は、ウクライナとロシアの問題ではなく、NATOの拡張主義に対するロシアの反応でした。しかし、ロシアとNATOのケンカは、それでも北側世界の覇権争いと金儲けに伴う内輪揉めにしかすぎません。こんなものが、グローバル サウスと一括される世界の人々の搾取と犠牲の上に行われており、しかも核戦争による地球滅亡のリスクでさえ押しつけているということは、本当に腹立たしい限りです。
マクロンもスターマーもロシアに対する敵意と嫌悪をあらわにして、頑なにロシアとの対話を拒んでいます。中国や北朝鮮に対する日本の態度も似たり寄ったりですけど、いくら嫌いでも力では勝てない隣人とケンカして得られるものはありません。いくら嫌いな相手でも、対話によって理解を深め、なんとか平和共存していく道を探るというのが大人というものです。核兵器を持った国同士の「子供のケンカ」の行き着く先は、世界の滅亡ですから。
ロシア恐怖症のヨーロッパに向けたプーチンの最近の言葉を紹介したツイートがあったので、リンクします。
On Croatian Television channel 4. Vladimir Putin was allowed to speak.
— Alternative News (@AlternatNews) March 8, 2025
He addressed the Europeans: "Russia has never been and will never be your enemy!
We do not want European raw materials and wealth, we have our own raw materials and wealth, we absolutely do not need your raw… pic.twitter.com/k30fjQyr7l
(クロアチアのTV、4チャンネルの番組の中で)プーチンは欧州の人々にこう語りかけた:
「ロシアがあなた方の敵になったことはないし、今後もなることはない。
我々はヨーロッパの天然資源や富を欲しているのではない。ロシアは天然資源の面で世界で最も豊かな国だからだ。
私たちは、あなた方の土地や領土を欲しがってはいない。地図上のロシアの広さを見てほしい。ロシアはヨーロッパ全体の2倍の大きさがある。ロシアは何のためにあなた方の土地が必要で、それを使って何をすると思っているのですか?
なぜロシアはヨーロッパの敵だと思うのですか?ロシアはあなた方にどんな損害を与えたのでしょうか?
我々はガスや原材料を、現在あなた方の「友人」が売っている価格よりも安い値段であなた方に売ってきたのではなかったですか?ロシアは第二次世界大戦で、2000万人を犠牲にして、ナチスを排除したのではなかったですか?コロナウイルスの大流行時に、最初にヨーロッパを助けたのはロシアではなかったですか?火事や自然災害があったとき、ヨーロッパを助けたのはロシアではなかったですか?ヨーロッパは、ロシアを憎むようなことを、ロシアに何かされましたか?ロシアはあなた方の敵ではない。あなた方の本当の敵は、あなた方を導く指導者たちなのです」
私たちは、あなた方の土地や領土を欲しがってはいない。地図上のロシアの広さを見てほしい。ロシアはヨーロッパ全体の2倍の大きさがある。ロシアは何のためにあなた方の土地が必要で、それを使って何をすると思っているのですか?
なぜロシアはヨーロッパの敵だと思うのですか?ロシアはあなた方にどんな損害を与えたのでしょうか?
我々はガスや原材料を、現在あなた方の「友人」が売っている価格よりも安い値段であなた方に売ってきたのではなかったですか?ロシアは第二次世界大戦で、2000万人を犠牲にして、ナチスを排除したのではなかったですか?コロナウイルスの大流行時に、最初にヨーロッパを助けたのはロシアではなかったですか?火事や自然災害があったとき、ヨーロッパを助けたのはロシアではなかったですか?ヨーロッパは、ロシアを憎むようなことを、ロシアに何かされましたか?ロシアはあなた方の敵ではない。あなた方の本当の敵は、あなた方を導く指導者たちなのです」
これは日本でもそのまま当てはまります。どこの国でも、内政が厳しくなると外国に対する反感を煽ります。中国もかつて反日教育があり、今の日本も反中プロパガンダに溢れています。外敵を作り、国民の恐怖を煽るのは、国民の内政への不満を逸らし、独裁主義を受け入れやすくする権力側の常套手段です。
さて、トランプがウクライナ支援の中断を決定してから、アメリカやヨーロッパで「ウクライナ支援」のデモや集会が行われていますが、何とも言えぬ思いです。彼らが支援しているのは、ウクライナ一般国民の敵と言ってもよい腐敗したウクライナ政府であって、それはウクライナの人々の苦難を意味するからです。彼らはウクライナ軍が戦争を続けることができるようにとアメリカの支援継続を求めているのですが、戦争の継続の結果は明らかです。やればやるほど、ウクライナ人が死に、ウクライナは領土を失い、ウクライナは荒廃し、最悪の場合、ウクライナという国が消滅するのです。それでは、ウクライナの外のいる「ウクライナ支援者」は何を求めているのでしょう?「お国」のために総玉砕を叫ぶことが、支援でしょうか?
Twitterで、「ウクライナ政府へのウクライナ人の支持率は80%ある」というツイートを見ました。ハテなと思い、続きを読んでみると、ただし、現在ウクライナ国内にいるウクライナ人は20%である」と書いてありました。そして、タイミングよく、次のようなツイートを見つけましたので紹介します。ウクライナ人と結婚したアメリカ人がウクライナ内部にいるウクライナ人の思いを代弁したものです。
Steven Kuhn shares a powerful message about how is wife (who is Ukrainian) and her family feel about him exposing the truth about Ukraine!
— Sequencer (@RealSeq16) March 9, 2025
“They are glad I’m speaking out because they know what’s really happening. They know that what the media tells you, what the politicians… pic.twitter.com/bgdzT285Gc
スティーブン・クーンが、ウクライナの真実を暴露したことについて、妻(ウクライナ人)とその家族がどのように感じているかを語っている。
「彼女らは私が発言することを喜んでいる。メディアが伝えること、政治家が伝えることが真実ではないことを知っているからだ。彼女らは、ゼレンスキーがこの戦争を引き起こし、すでに腐敗していた政府をさらに悪化させたことを知っている。彼女らは自分たちの故郷が永遠に失われるであろうことを知っている。
「彼女らは私が発言することを喜んでいる。メディアが伝えること、政治家が伝えることが真実ではないことを知っているからだ。彼女らは、ゼレンスキーがこの戦争を引き起こし、すでに腐敗していた政府をさらに悪化させたことを知っている。彼女らは自分たちの故郷が永遠に失われるであろうことを知っている。
、、、彼女の家族は直接その目で何が起こっているのかを見ているのだ。そして、ウクライナの国旗を振りかざして騒いでいる活動家たちとは違って、彼女らは冷静に受け止めている。彼女らはただ、戦争を終わらせたい、家に帰りたいだけなんだ。
私が発言することを誰が嫌っているか知っているか?この戦争で何十億も儲けている連中だ。私の妻のような家族が無一文になる一方で、利益を得ている連中だ。暴言でキャリアを築く活動家たちだ。私は自分のために声を上げているのではない。妻の家族のような何百万人ものウクライナ人が声を上げられないから声を上げているんだ。 、、、私のやっていることがそれほど腹立たしいと思うのなら、自分自身に問いかけてみればいい。あなたの個人的なバイアスに合わないものが、なぜあなたにとって脅威なのか?あなた方のほとんどはウクライナに行ったことがないし、これからも行くことはないだろう。そして、メディアが報道を止めれば、あなた方は、これまでと同じように、この問題を忘れ去って次に進むのだろう。だから、もういい加減にしてほしい。 問題に直面している当事者のことを考え、そして彼らを支援してほしい。
それから、ついでに言うと、ロシア人も平和を望んでいる。 両陣営のほとんどの民間人は、ただ平和を望んでいる。それだけだ。単純なことなんだ」
私が発言することを誰が嫌っているか知っているか?この戦争で何十億も儲けている連中だ。私の妻のような家族が無一文になる一方で、利益を得ている連中だ。暴言でキャリアを築く活動家たちだ。私は自分のために声を上げているのではない。妻の家族のような何百万人ものウクライナ人が声を上げられないから声を上げているんだ。 、、、私のやっていることがそれほど腹立たしいと思うのなら、自分自身に問いかけてみればいい。あなたの個人的なバイアスに合わないものが、なぜあなたにとって脅威なのか?あなた方のほとんどはウクライナに行ったことがないし、これからも行くことはないだろう。そして、メディアが報道を止めれば、あなた方は、これまでと同じように、この問題を忘れ去って次に進むのだろう。だから、もういい加減にしてほしい。 問題に直面している当事者のことを考え、そして彼らを支援してほしい。
それから、ついでに言うと、ロシア人も平和を望んでいる。 両陣営のほとんどの民間人は、ただ平和を望んでいる。それだけだ。単純なことなんだ」