この一週間あまり、人々とはメール以外で話をすることがなくなりました。街中はカラッポです。ウチでじっとしているのは、相当精神衛生に悪いです。人間はそもそも社会的動物ですし。それに、運動不足になるのも悪いです。ずっとじっとしていると、いらない雑念が次から次に湧いてきて、余計な心配をし、自分で自分を不安にして気分を悪くすると言う負の連鎖が続きます。そう思うと引きこもりの人は凄いですね。
ツイッターで拾った話。ロックダウンで、室内にこもっているいる状態が続く場合、壁や植物に向かって話かけるのは正常の範囲だが、壁や植物が話かけてきたらすぐ病院に行きなさい、という指示があったとかなかったとか。
私も特にやるべきことがないので、Rのコースを復習していますが、1日数時間が限界です。だいたい、すぐに忘れますし、論理的に一つ一つ理解して演習を繰り返す以外に身につきませんので、集中力が持ちません。こういう時間がまとまってある時こそ、
ヴィパッサナー瞑想やマインドフルネスを実践するいい機会かも知れません。
さて、日本で今後コロナはどうなるのか、これから急激に患者が急激に増えて、イタリアやヨーロッパ諸国のようになると悲観的に予測する人々と、これまで日本だけ重症患者数の増加が低いので、どういう理由かは不明だが、日本はコロナに対して抵抗力があり、このまま大事にいたらず終息すると楽観的に予測する人々がいます。楽観的に考えたいのは人情ですけど、その根拠が薄弱なのが心許ない。昔、義務化されていたBCGが抵抗力を上げているとか、日本人は物理的に接触を避ける、綺麗好きだからだとか、言っていますけど、BCGは長期効果は弱いはずだし、欧米では、コロナ騒ぎ以降、注意をしていて感染経路に心当たりがないのに発症した人が出てきています。東海岸では稀なケースから数週間で罹患率10% を越え、ピークがまだまだ見えません。悲観的シナリオだと、東京はニューヨークやイタリアの比ではない状況に追い込まれ、手の打ちようがなくなるのではないかとも考えられています。そうなってからロックダウンしても効果がないですから、都民の大多数が感染して集団免疫を持つのを待つしかないかもしれません。その間に大勢の犠牲者が出ることになります。
オリンピック開催を強行したかったアベ政権や東京都は「みないフリ」対策で、ただの風邪ということで対処している間に自然に終息するだろう、と危機感ゼロの対応を続けたあげくに、日に日に患者数が増加してくると、今度は思いつきで学校休校を呼びかけてみたり、それでは経済活動がもたないと思えば解除してみたり、と迷走。国民生活の保証は「お肉券」や「お魚券」という強烈な無能ぶり。マトモな生活補償をする気のない政府で、国民生活を理解できないアベ政権や都知事が、都市封鎖(もし悲観的予測が正しければ、もう手遅れでしょうけど)をするようなことになれば、大量の失業者と自殺者がでて、国民の健康も生活の両方が破壊されるだろうと考えられます。
韓国が都市封鎖をせずに、コロナを抑圧できた理由についてのNYTの
解説記事を見つけました。DeepLで翻訳したものをちょっと改変して一部を載せます。(DeepLはなかなか優秀ですね)
(記事引用) どうやって数字を見ても、一国だけが際立っている。それは韓国です。
2月下旬から3月上旬にかけて、韓国でのコロナウイルスの新規感染者数は、数十人から数百人、数千人と爆発的に増加した。 ピーク時には、2月29日の1日で909人の新たな感染者が確認され、5000万人の人口を抱えるこの国は圧倒される寸前のように見えた。しかし、1週間も経たないうちに患者数は半減した。4日以内に、それは再び半減し、翌日もまた半減した。
日曜日には、韓国では64件の新たな症例が報告されただけで、ほぼ1ヶ月で最も少ない症例数となった。イタリアは毎日数百人の死亡者を記録しているが、韓国は1日に8人以上の死亡者を出したことがない。
韓国では、言論や移動や経済的にダメージを与えるヨーロッパや米国のようなロックダウンや中国での厳しい制限なしでこれを行っています。
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世界保健機関(WHO)のトップであるテドロス・アダノム・ゲブレイエスス氏は、韓国が、困難なウイルスの封じ込めが可能であることを示した、と称賛している。彼は各国に "韓国や他の地域で学んだ教訓を生かすように "と促した。
レッスン1:危機に陥る前に、素早く介入する 、、、
レッスン2: 早めに、頻繁に、そして安全にテストをする、、、
レッスン3:接触の追跡、隔離、監視、、、、
レッスン4:国民の助けを借りる、、、
"李泰鎬(イ・テホ)外務副大臣は今月初め、記者団に対し、(韓国では)「このような国民の信頼が、非常に高いレベルの市民意識と自発的な協力をもたらし、我々の努力を強化している」と語った。
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専門家は、韓国に追随するには3つの大きなハードルがあるとしているが、どれもコストや技術とは関係がない。
一つは政府の意志である。多くの政府は、危機レベルの感染が発生していない場合には厳しい措置を講じることを躊躇してきた。、、、
もう一つは人々の意志である。韓国の社会に対する信頼は他の多くの国よりも高く、特に欧米の民主主義国では二極化とポピュリストの反発に悩まされている。
そして(最後のハードル)、時間がもっとも大きな問題である。
中国は、ほとんどのヨーロッパ諸国よりも大きい湖北省での壊滅的な最初の発生を、その経済をシャットダウンするという代償を払っても、引き返した。
、、、(記事引用終わり)
というわけで、NYTは韓国式ウイルス制圧には三つのハードルがあると解析しているわけですが、この三つ(上の太字と下線)を日本に当てはめてみれば、悲惨です。政府の意志においては、リーダーシップの欠如、事なかれ主義、やってるフリ、は目も当てられぬばかり、人々の政府の信頼性においては、一連の公文書改竄事件、アベ内閣閣僚の尽きることのない汚職事件、などなどで、政治や役人への信頼性は事情を知っている人々の中では多分史上最低。そして、オリンピック開催に固執したがためにアベ政権と都知事のとった「みないフリ」政策で時間を無駄に浪費してしまいました。アベは記者会見では官僚ポエムを読むばかり、記者の質問にも答えられない。疾病対策の具体案も出さず、国民生活の補償は「お肉券」、やってるフリしている間に国民は忘れるだろう、という無責任体質のためにその無能をさらけ出しています。誰かがツイートしていましたが、アベ内閣をまずロックダウンすることが国を救う第一歩だろうと思います。利権と保身しか頭にない自民党閣僚に国難に際してまともに仕事ができるわけがないですから。
悲観的シナリオを辿らないことを祈るばかりです。