新潟市長選挙は残念でした。しかし、自民党の強い地方でも、市民のための政策を訴えれば、無党派層は支持するということはわかったと思います。弱点といえば、小柳候補はちょっと若すぎると思われたことではないかな、と思います。やはり、年齢と経験を経ないとわからないこともありますし、その辺を不安視されたのかもしれません。しかし、これまでの地方選挙の結果を総じてみれば、アベ政権の終わりの近いことを告げていると思います。沖縄での自公の3連敗、本州の川西市、君津市の市長選挙での与党候補の敗退は、不誠実な与党に対する人々の怒りの表れでしょう。
間も無く終わるアベ政権が残すであろうものは、縁故主義とアメリカ製兵器の大量購入や海外へのバラマキの無駄使いでの巨額の借金、アベノミクスの大失敗による日本経済の破綻、無能を見透されてカモにされたあげくの、日米FTA、北方領土のロシア領恒久化、拉致被害者救済ゼロ、といった数々の外交の失敗、そして何より政府に対する国民の拭いがたい不信感。それぞれが途方もなく大きなマイナス点であるのに、何一つプラスのものを思い浮かべることができません。日本の対外政策を、明治維新を第一の敗戦、第二次世界大戦を第二の敗戦と呼ぶならば、アベ政権は第三の敗戦と言えるでしょう。明治維新は力の差が歴然としていましたから止むをなかったし、歴史の流れもあったので敗戦と捉える以外の解釈もあるでしょう。しかし、第二次世界大戦は日本の幼稚さを利用され、アメリカ、ロシア、イギリスから徹底的にやられてしまいました。そうした歴史の失敗から日本は学んだはずでした。地球をグルグル回って途上国には金をばら撒いては裏でバカにされ、アメリカとロシアにはなす術もなく見るも無残に金を毟り取られるアベは学校で何を習ってきたのでしょう。
さて話題転換。週末、タラの干物の塩漬をスーパーで見つけたので買ってきました。ポルトガルでBacalhau、スペインでBaclao、イタリアではBaccalaと呼ばれているそうで、冷蔵庫のなかった大航海時代に日持ちのする食料として広まったそうです。
例によってそのままでは食べられないので、塩抜きが必要です。ネットでレシピを探し、Bacalahu a Brasというポルトガルでは有名な料理を試すことにしました。
玉ねぎとニンニクをオリーブオイルで炒め、茹でてほぐしたタラを加え、極細のフライドポテトを加えて、卵でとじたものです。極細フライドポテトを作るのが面倒だったので、代わりに一口ジャガイモを二つに切り、油で炒めたものを使いました。ご飯にもあいます。
知り合いのブラジル人に話したところ、カトリックでは獣肉を食べない日というのがあり、そういった時によく食べられるということです。もう一つの有名なバカリャウ料理、Pasteis de Bacalhauはタラとポテトのコロッケですけど、Bacalhau a Brasを沢山作って、翌日に余ったものをマッシュしてフライにするのが、正式な作りかたなのだそうで。
干しダラで思い出したのが、京都は円山公園の平野家の「いもぼう」。大昔に一度この店に行きました。里芋と棒鱈の干物を炊いたもので、珍しい料理といえばそうですが、素朴な食べ物です。海老芋は高級食材のようですが。Wikiによると、「厚く面取りした海老芋と、1週間 - 10日程かけて柔らかく戻した棒鱈を、1日以上かけて炊き上げる。煮崩れしやすい芋と煮えにくい棒鱈を普通は一緒に煮ないが、棒鱈から出る成分が海老芋を包み込み煮崩れを防ぎ、海老芋から出る灰汁が棒鱈を柔らかくする」とのことで、科学的も興味深い組み合わせです。
ポルトガルではジャガイモのフライとの組み合わせですから、洋の東西を問わず、イモとタラは相性がいいのでしょう。
探してみると、平野家のウェッブサイトがあって、こうあります。
300年に亘り代々受け継がれてきた京の名物料理「いもぼう」(登録商標)の伝統のほんまもんの味を守る「いもぼう平野家本家」では、その独自の技と味を一子相伝(いっしそうでん)で継承者にのみ伝承いたしております。、、、
本来の京名物「いもぼう」は全国でも当家でのみお召し上がり頂ける「京の味」です。京都へお越しの折には「いもぼう」を食する事が昔から不文律の様に言われております。
一子相伝とか不問律とか言われると恐れ入りますが、こだわりがありそうです。
つくったバカリャウ ア ブラスはお腹が減っていたので、ご飯と一緒にガシガシと食べました。