一昨日の従軍慰安婦に関しての日韓合意のニュースを聞いてちょっと思ったこと。
いくらアベ政権が単に日本の黒い歴史(と国際認定されている)を無かったことにして、「美しい国」に整形したいからといって、従来の日本政府の見解を簡単にヒックリ返すわけにはいきません。そんなことをしても自己満足だけで、アジア諸国、世界からますます嫌われるだけですから。標準の偏差値をもつ人間なら、今後のよりよい関係のためには、たとえ個人的に納得できなくても、国際認定されている従軍慰安婦の責任問題に関しては、従来の政府見解を踏襲する「大人の対応」を選ぶはずです。
その点から、政府の今回の行動は(当然のことをしたという点で)評価できます。
東京新聞、本音のコラムで斎藤美奈子さんは、今回のアベ政権の100%逆方向へ転換と言ってもよいような行動の動機を推察しています。1)自らの過ちに気がついて心を入れ替えた、2)逆らえない相手に翻意や譲歩を命じられたので、しぶしぶ従った、3)本当は考えを変えたわけではないが変えたふりをして、その場を乗り切ることにした。
この合意後のアベ政権周辺の行動を見ると、やはり1)はありえないと思います。どこかの新聞では「オバマに背中を押された」とも書いてありましたから、これは間違いなく2)が主な理由でしょう。
私は、以前からこの政権が、国民の意思を全く顧みず、独裁的、強権的にムリヤリことを進めようとする態度がどこから来ているのだろうか、と考えておりました。普通の頭のある人間であれば、今後の政権維持のことを考えたら、たとえ現在党勢が圧倒的であったとしても、アベ政権がやってきたようなムチャはしません。自分の頭で己の損得を考えることができるのであれば、大勢の国民を敵に回すような行動は避けようとするはずです。
しかるに、アベ政権の行動を見ると、自分で考えるという頭があるようにはとても思えません。喩えてみるならば、この政権の行動は、まるで使いパシリのチンピラです。つまり、上から降りてくる命令は絶対であり、その命令の是非を自分では判断できず、ゆえに絶対命令を忠実に執行することが使命であると考えているものの行動に似ています。つまり、アベ政権はアメリカを含む上の組織からの命令を機械的に執行するだけの機関なのではないでしょうか。だから、上の命令が変われば、自分の持論(みたいなもの)に無関係に、行動はコロコロ変わるし、命令を遂行するためには、法律違反であろうが国民が抵抗しようが無関係に押し通そうとするのではないでしょうか。その態度は、チンピラがそのシマの住民に対する態度と似て、自分より「下のもの(すなわち、一般国民)」は、自分の命令を聞くのが当たり前だ、(なぜなら、自分自身も上からの命令に絶対服従しているのだから)とでも思っているかのような態度です。だから、強引に強権的、一方的に物事を進めようとし、人々の意見を一顧だにしないのでしょう。
そう考えると、この政権のおかしな行動の謎が解けるように思います。アベ氏はかつて自分でも口走って失笑を買いましたが、自分が「権力の頂点にいる」とでも本気で考えているようです(日本限定ですが)。つまり、「自分は、頂点で、残りは下だ(選挙の時以外は)、下が上の命令を無条件できくのは当然で、下が上に意見をするようなことは許されない」とでもいうような意識があるのではないでしょうか。そして、その根拠は、「自分自身が上の命令には絶対服従しているから」でしょうね。
ならば、日韓最終合意で、急に100%態度を翻して、ほとんど自説を撤回したかのようなアベ政権の豹変ぶりもなるほどでしょう。なぜなら、上にそうしろと命令されたからです。表面上は豹変したかのように見えて、「上の命令には絶対的に従順」という行動基準は一貫している。だからこそ、豹変しても平気なのです。この政権には、己や国の利益のために、頭をつかって「上」と粘り強く交渉するという知恵が全く欠如しているように見えます。
おそらくそういう事情なので、辺野古も移設をするという選択を押し付けるだけだし、いくら言っても聞く耳も持たないのでしょう。それが厄介です。翁長知事のアメリカ行脚の際も、当事者でありながらアメリカは、沖縄は日本政府と交渉しろ、と逃げたワケですが、当の日本政府は、アメリカの命令を忠実に実行することしか考えていないのだから、沖縄はどうしようもありません。
今の日本の政府の状態では、日本の問題は、結局はアメリカから変えないとなんともならないのだ、と思った今回の日韓合意でした。
いくらアベ政権が単に日本の黒い歴史(と国際認定されている)を無かったことにして、「美しい国」に整形したいからといって、従来の日本政府の見解を簡単にヒックリ返すわけにはいきません。そんなことをしても自己満足だけで、アジア諸国、世界からますます嫌われるだけですから。標準の偏差値をもつ人間なら、今後のよりよい関係のためには、たとえ個人的に納得できなくても、国際認定されている従軍慰安婦の責任問題に関しては、従来の政府見解を踏襲する「大人の対応」を選ぶはずです。
その点から、政府の今回の行動は(当然のことをしたという点で)評価できます。
東京新聞、本音のコラムで斎藤美奈子さんは、今回のアベ政権の100%逆方向へ転換と言ってもよいような行動の動機を推察しています。1)自らの過ちに気がついて心を入れ替えた、2)逆らえない相手に翻意や譲歩を命じられたので、しぶしぶ従った、3)本当は考えを変えたわけではないが変えたふりをして、その場を乗り切ることにした。
この合意後のアベ政権周辺の行動を見ると、やはり1)はありえないと思います。どこかの新聞では「オバマに背中を押された」とも書いてありましたから、これは間違いなく2)が主な理由でしょう。
私は、以前からこの政権が、国民の意思を全く顧みず、独裁的、強権的にムリヤリことを進めようとする態度がどこから来ているのだろうか、と考えておりました。普通の頭のある人間であれば、今後の政権維持のことを考えたら、たとえ現在党勢が圧倒的であったとしても、アベ政権がやってきたようなムチャはしません。自分の頭で己の損得を考えることができるのであれば、大勢の国民を敵に回すような行動は避けようとするはずです。
しかるに、アベ政権の行動を見ると、自分で考えるという頭があるようにはとても思えません。喩えてみるならば、この政権の行動は、まるで使いパシリのチンピラです。つまり、上から降りてくる命令は絶対であり、その命令の是非を自分では判断できず、ゆえに絶対命令を忠実に執行することが使命であると考えているものの行動に似ています。つまり、アベ政権はアメリカを含む上の組織からの命令を機械的に執行するだけの機関なのではないでしょうか。だから、上の命令が変われば、自分の持論(みたいなもの)に無関係に、行動はコロコロ変わるし、命令を遂行するためには、法律違反であろうが国民が抵抗しようが無関係に押し通そうとするのではないでしょうか。その態度は、チンピラがそのシマの住民に対する態度と似て、自分より「下のもの(すなわち、一般国民)」は、自分の命令を聞くのが当たり前だ、(なぜなら、自分自身も上からの命令に絶対服従しているのだから)とでも思っているかのような態度です。だから、強引に強権的、一方的に物事を進めようとし、人々の意見を一顧だにしないのでしょう。
そう考えると、この政権のおかしな行動の謎が解けるように思います。アベ氏はかつて自分でも口走って失笑を買いましたが、自分が「権力の頂点にいる」とでも本気で考えているようです(日本限定ですが)。つまり、「自分は、頂点で、残りは下だ(選挙の時以外は)、下が上の命令を無条件できくのは当然で、下が上に意見をするようなことは許されない」とでもいうような意識があるのではないでしょうか。そして、その根拠は、「自分自身が上の命令には絶対服従しているから」でしょうね。
ならば、日韓最終合意で、急に100%態度を翻して、ほとんど自説を撤回したかのようなアベ政権の豹変ぶりもなるほどでしょう。なぜなら、上にそうしろと命令されたからです。表面上は豹変したかのように見えて、「上の命令には絶対的に従順」という行動基準は一貫している。だからこそ、豹変しても平気なのです。この政権には、己や国の利益のために、頭をつかって「上」と粘り強く交渉するという知恵が全く欠如しているように見えます。
おそらくそういう事情なので、辺野古も移設をするという選択を押し付けるだけだし、いくら言っても聞く耳も持たないのでしょう。それが厄介です。翁長知事のアメリカ行脚の際も、当事者でありながらアメリカは、沖縄は日本政府と交渉しろ、と逃げたワケですが、当の日本政府は、アメリカの命令を忠実に実行することしか考えていないのだから、沖縄はどうしようもありません。
今の日本の政府の状態では、日本の問題は、結局はアメリカから変えないとなんともならないのだ、と思った今回の日韓合意でした。