百醜千拙草

何とかやっています

イザナミ不景気

2018-12-28 | Weblog
世間はすっかりお休みモード。楽しく過ごそうと思っていましたが、生き物を扱っているとなかなかそういう具合にもいきません。加えて半年前に引き受けた総説原稿の締め切りをすっかり忘れていて、締め切りが1月1日だということに気がついたのが先週です。今年は休暇が取れなかったので、クリスマスはゆっくりしたいなあ、と思っていたのですけど、ダメでした。その前に引き受けた二本の論文レビューもそろそろ催促のメールがきそうです。私、こういう締め切りのプレッシャーに弱いのです。締め切りものを抱えているというだけでイヤーな気持ちになります。催促メールが来ると罪悪感を感じてしまいます。ちょっと情けないですが。

先週は、ステムセル研究者の人々の会でチョークトークをするというイベントがあって、しゃべることにしました。しゃべると言っても5分、スライドなし、ホワイトボードとマーカーを使って、各研究室でやっていることを紹介するということで、全部で約20人ぐらい、いろいろな分野でステムセルがらみで研究している研究者がしゃべりました。このハイプロファイルな人々の中でステムセル研究者でもなく、Natureクラスの論文もプライマリーで書いたこともなく、ポジティブデータもないというのは、きっと私だけだったでしょう。ちょっと前からやりだした私の研究アイデアは専門家はどう思うのか知りたかったのですが、感じたことは一流のステムセル研究者と言っても、結構、自分の分野外のことは十分に知っているわけではないのだな、ということでした。大したアドバイスもありませんでしたが、否定的な意見もなし。安心した気持ち半分、がっかりした気持ちが半分。しかし、やはり各分野のリーダーたる人々や、数人の新進気鋭の若手の話は大変面白く、それだけで半日を潰したかいがありました。5分のチョークトークでこれらの新鮮な研究のエッセンスを知ることができるというのも素晴らしいアイデアだと思いました。

その会では、別の施設の知り合いの人がそばに座ったので、休憩時間に雑談。この方は私の分野の大先輩で、私が大学生の時にとあるバイオテクにいて、ウチの分野に大きなインンパクトを残す発見をScienceに発表し、その後アカデミアに移った方です。その後もアクティブに活動され、数ヶ月まえのウチの分野のメジャーな学会では大きな賞を受賞されました。私も大学院の最初はこの発見を使った実験をしていました。

あいにく、話す内容はいつものカネの話です。いま出しているグラントが通らなければ、研究室を閉めないといけないかもしれない、という話。学会の賞はいらないから研究資金が欲しい、(私は賞には無縁ですが)その気持ちはよくわかります。私の身の回りにもこの方を含めてあと数人、この分野の大教授と言うべき大先輩が、研究費の獲得に苦労しており、研究者引退の危機にあります。また別のベテラン教授、この方も関連した分野の大御所ですが、また聞きで知ったところによると、しばらく十分な額の研究費が取れずに、個人の引退資金を崩して研究費の足しにしていたとの話。書きはじめた総説にはこの方の歴史的な研究成果を複数を引用していますが、あらためてこれほど分野に偉大な貢献をしてきた人が、研究のために引退資金を切り崩しているという現状に寒気を覚えます。
これらのベテランの人々は過去の偉大な業績はもちろん、いまだに毎年、一流紙に研究成果を発表し続けている私などよりよっぽど生産性の高い人々です。そんな人が引退を迫られるような研究システムはおかしい、という当たり前の結論になりました。かと言ってわれわれに何ができるわけでもなく。結局、お互い愚痴ってガス抜きで終わりました。ま、精一杯できることをやって、運を天に任せるしかありません。

日本ではイザナギ景気を超えるイザナミ景気らしいですが(皮肉です)、株価は全世界的に乱降下しながら暴落中。研究の世界での不景気はこの15年間改善の兆しを見せません。知る限り、ウチの分野のグラント採択率の現状は史上最低です。

ま、やるべきことをやって、あとは坦々と運命を受け入れる、そう気持ちで来年もやっていきたいと思います。
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プーチンの1発

2018-12-25 | Weblog
先週のニュースですが、なかなかのインパクトだったので。

(東京新聞)ロシア、在日米軍展開懸念払拭を 平和条約交渉でプーチン氏
2018年12月21日 01時18分
 【モスクワ共同】ロシアのプーチン大統領は20日の記者会見で、日本との平和条約交渉について、締結後の北方領土への米軍展開を含めロシアの懸念を払拭するのが先決との考えを示し、「日本側の回答なしに重要な決定を行うのは難しい」と述べた。また沖縄県で民意に反し米軍基地の整備が進んでいることを例示し、日米同盟下で日本が主権を主体的に行使できているのか疑問を呈した。

(朝日新聞)日本の決定権を疑う例として沖縄の米軍基地問題を挙げ、「知事が基地拡大に反対しているが、何もできない。人々が撤去を求めているのに、基地は強化される。みなが反対しているのに計画が進んでいる」と話した。米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐる問題を指した発言だ。

アベ一発KO。
それにしてもプーチン、パンチが重いですね。「日本は民主主義国家でもないし、独立国でもない。日本はアメリカの植民地で主権がないから北方領土は返さない」とは。

「アメリカの植民地の日本には主権がない」心で思ってはいても、諸外国は儀礼上口に出さないことを、アベの顔面にストレートパンチ。これで北方領土に関してはアベはノックアウト。日米地位協定を改定して主権回復し、米軍を追い出さないかぎり、領土問題は一歩も動きません。でもきっとペテン師、アベはこうして引導を渡されているのに、国内向けには負けを認めず、粘り強く交渉中だとかいうのでしょうな。あの変節ゴマスリ野だいこ、河野太郎の「つぎの質問どうぞ」と、ガースーの「コメントは控える」がまた出そうですね。

辺野古を引き合いに出して売国アベ政府をバカにするあたりのプーチンの芸が素晴らしい。思うにプーチン、アベが信用できないウソつきでトランプのバター犬だということはとっくの昔に見抜いていて、最初からマトモに相手をしていなかったのでしょう。

図星をつかれたアベ一味は何も言えずに、アワアワ状態。それにしてもアベ、韓国や北朝鮮や日本国民には勇ましいことを並べ立て、沖縄に対しては、とことん意地の悪い陰湿な嫌がらせをするくせにアメリカやロシアには何もマトモに言えないというのがつくづく情けない。クズのクズたる所以ですか。

プーチンに誤解があるとすると、国民の半数以上が反対する辺野古の米軍基地建設を進めようとしているのは米軍ではなくアベ政権だということでしょう。アメリカにアベが抵抗しているがなにもできないというのではない、アメリカに抵抗するどころか、アベはわざわざ進んで沖縄の民意を無視し、法を捻じ曲げ、辺野古の工事を強行し、使い物にならないアメリカ製兵器を借金してまで言い値で買い、国民の税金を自分から進んでアメリカに献上しています。こういうのを売国奴、国賊といわずしてなんというのでしょう。そもそも、在日米軍は日本の安全保障とは無関係。しかも毎日新聞の記事によると、極東軍事戦略ともどうも無関係、日本が金を出すから、軍をカリフォルニアで維持するよりも沖縄の方が安上がりだからという理由らしいです。

「戦略的必要性ない」 在沖海兵隊に元米軍高官言及 90年代分析 日本の経費負担好都合 /沖縄(毎日)
ローレンス・ウィルカーソン元陸軍大佐は19日までに本紙のインタビューに応じた。同氏は1990年代初頭に米海兵隊大学校(バージニア州)の責任者を務めていた際に、冷戦終結に伴う米国内外の米軍基地再編・閉鎖に関する調査研究などを分析した。その結果、日本政府が多額の駐留経費を負担する在沖海兵隊はカリフォルニア州での経費より米側の負担は50~60%安く済むと指摘。「沖縄の海兵隊駐留に正当な戦略上の必要性はないことが示された。(駐留は)全てお金と海兵隊の兵力維持のためだった」と明らかにした。

だいたい当の米軍が、辺野古の基地は滑走路が短く、できたところで使い物にならず、地盤が軟弱すぎて使用に耐えないと言っているのです。だから普天間返還のためというのはそもそも、大ウソ。日本にとって米軍が駐留する正当な理由もそもそもない。沖縄県民に寄り添うといった舌の根も乾かぬうちに、対話を拒絶し、工事を強行するアベ政権。埋め立てだけでも何兆円、何年もの月日をかかるというのに、自然を破壊し沖縄県民を恒久的に米軍の危険に晒し、使い物にならないものを打ち立てて、なにをしたいのか、、、、いうまでもないですが、カネでしょう。が、もう一つ、邪悪な初老の小学生、アベのやることは限りなく悪質です。工事の強行は、沖縄県民と国民の神経をわざと逆撫でし、力で押さえつけて、抵抗しても無駄だということを見せつけるため、つまり、嫌がらせです。いや、もっとタチが悪い。頭に拳銃を突きつけてニヤニヤ笑いながら凌辱する強姦魔さながら。本当にあさましいことです。そしてこの人格異常のクズ、アベ政権を止めることができない自民党、いつからここまで程度が低くなってしまったのでしょう。

メリークリスマス。
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革命前夜

2018-12-21 | Weblog
ホワイトハウスへの辺野古埋め立て中止を求める請願は署名者が10万人を超えたそうです。しかし、あいてはクソ加減ではアベに劣らぬトランプですから、あまり期待はできませんが。オバマ政権の時でさえ、アメリカに直訴にでかけた翁長知事にアメリカ高官は皆冷たかったです。
ただしトランプは金で右にも左にも動く俗物、辺野古の埋め立てが「損」になるとなれば取りやめるでしょう。

森監督@MoriTatsuyaInfo
いやだって辺野古埋め立て工費だけで2.5兆円(沖縄県試算)だよ。新基地建造費は総額でいくらになるのか。そしてこれをすべて負担するのは他国じゃなくて日本国。つまり税金。何で他国の施策にこんなにお金を使うのさ?やめてよ。お願いだから。本当にやめてよ。

つまり、辺野古に基地を作りたがっているのは日本政府であり、米軍ではないということです。在日米軍が日本の安全保障のために沖縄にいるのではないということは、当の米軍も明言しているわけで、もはや辺野古の基地新設は、戦後の官僚組織の盲目的な「対米隷属」を利用して、利権屋と売国政治家が税金を私物化するための手段となってます。土砂搬入に使われる琉球セメントはもとを正せばアベとも繋がりの深い地元企業宇部興産の関連会社、使われる土砂は麻生セメント、という話もあります。連中にとっては、金はかかればかかるほど、より多くの税金を私物化できるワケで、工事費は上がれば上がるほど美味しいのです。オリンピックも万博も同じこと。国民に無料奉仕のボランティアをさせ、社会福祉のためとウソをついて増税する一方では都民や国民から集めたその税金は癒着ゼネコンに流す。工事費は当然、当初の試算の何倍にも膨れ上がるが、それは当初から計画のうち。税金を流され、負の遺産を残され、借金を払わされるのは都民、国民。喜ぶのは売国奴と万博でインフラ整備できるカジノ利権のラスベガスのヤクザちゅーわけですな。将来のことを考えたら、オリンピックや万博など自殺行為です。

本土のみなさん、みなさんが払った税金が辺野古の埋め立て、美しい沖縄の自然の破壊、沖縄県の米軍恒久化といういじめにつかわれているだけでなく、アベやアホーやその一味の税金ドロボーに盗まれているのですよ。そして、連中は私物化する金がなくなったら消費税、国債を乱発して借金を国民全員に背負わせるのですよ。辺野古のことは民主主義の危機というだけでなく、ひろく日本国民全員に対する売国政府の詐欺であり窃盗です。

辺野古の話に戻って、アメリカの立場からみれば、日本が金(国民の税金)を出してくれて、新しい基地をつくってくれて、滞日米軍軍人やその家族の住環境を整えてくれて、極東軍事戦略を支えてくれるのだから、ひたすら美味しいとしか思わないでしょう。目先の損得勘定で動くトランプだったら、Good dealと言って、辺野古はどんどん埋めたてろ、とでもいうでしょう。
そういう俗物相手に埋め立ては損だとおもわせるのは、県民と国民の反対しかありません。このまま強行すれば、反対運動が高まって、米軍軍人やその家族の環境と安全が守れなくなり、かえって「高くつく」と思わせることでしょう。あるいは諸悪の根源たるアベを切り捨てればアメリカが得をするというように思わせることです。それにも国民の声は欠かせません。

今度はホワイトハウスに、番頭のアベの首を切るようにと署名運動するのはどうでしょうか。どうせ外圧でしか変われない日本です。体裁はどうあれ、憲法より上にある日米地位協定のために現実に日本はアメリカの植民地です。宗主国の王のトランプの一声でアベの首も飛ぶかも知れません。情けない話ですけど、背に腹は変えられません。騙されたとはいえ売国奴政権を選んだ国民の自業自得です。しかし、いまは独立国の体面よりもまずは生き延びることの方が大切です。

キューバ革命のことを思い出しました。キューバから大きな利益を得ていたアメリカは体裁上は独立国としながら実質は保護国としてキューバ政府を支援し、内政に干渉、反発したカストロやカストロと意気投合したチェ ゲバラが国民の支援をうけて起こした革命です。今の日本にこのような革命というのは難しいでしょう。すでにかつての日米安保反対運動のときのような国民の国や社会全体に対する真摯な思いは見られず、人々は日々を近い将来をいかに生き延びるかに腐心するだけで精一杯という状態になりつつあります。それでも腐った権力を倒すことなしに、国民の幸福と国の成長はありえないと思います。武力を使うわけにはいきませんから、民主的に選挙でアベ政権を倒すしかないと思います。

Hasta Siempre (さようなら司令官、チェ ゲバラ)

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Wrath of Grapes

2018-12-18 | Weblog
私も辺野古の米軍基地新設に関しての政府のど汚いやり方に怒りで頭が沸騰しそうです。
政治家としては言うまでもなく、今の自民党中枢にいる連中は誠実さの欠片もない詐欺師、いや「人間」のクズです。

東京新聞、怒りの社説。
民意も法理もなき暴走
群青の美(ちゅ)ら海とともに沖縄の民意が埋め立てられていく。辺野古で政権が進める米軍新基地建設は法理に反し、合理性も見いだせない。工事自体が目的化している。土砂投入着手はあまりに乱暴だ。
 重ねて言う。
 新基地建設は、法を守るべき政府が法をねじ曲げて進めている。なぜそこに新基地が必要か。大義も根底から揺らいでいる。直ちに土砂投入を中止し虚心に計画を見直す必要があろう。
 辺野古工事の根拠となっているのは二〇一三年、当時の仲井真弘多知事が公有水面埋立法に基づき防衛省沖縄防衛局に与えた埋め立て承認だ。しかし、県はその後の工事の進め方に約束違反があるとしてこの八月、承認を撤回した。この処分は生きていると言える。
 防衛局は、国民の権利保護のための行政不服審査法をいわば脱法的に利用。撤回の効力停止を身内の国土交通相に申し立て、国交相は当然のように認めた。県は国地方係争処理委員会に国交相の決定は違法だと訴えており、結論はまだ出ていない。
 さらには、埋め立て用土砂の性質や搬出場所、経路なども当初計画や県の条例、規則に反する疑いが続出。県は十二日、防衛局に工事即時中止の行政指導をしたものの、国は無視している。
 岩屋毅防衛相は十三日、玉城デニー知事との会談で工事を急ぐのは「普天間飛行場の危険性除去」のためと述べ、中止要請を突っぱねた。だが、新基地建設=普天間返還との相関論は破綻寸前だ。
 土砂投入を始めた辺野古崎南側海域だけでも、埋め立てに必要な土砂は約百三十万立方メートルという。
 防衛局は詳しい工事手順を示していないが、地元の土木技術者は陸揚げ土砂をダンプカーで投入地点まで運ぶ方法では、休みなしに作業を続けても終了に四年を要するとみる。県が新基地完成まで十三年と試算したのもうなずける。
 県が算出した工費は約二・六兆円。普天間に駐留する海兵隊の役割も、東アジアの安全保障情勢も変化している。途方もない時間と税金を使った末の普天間返還にどれだけ意味があるか。県民は待つだけか。その労力を米国との交渉に用い、普天間の無条件返還につなげる方が現実的だ。
 あらゆる民主的な主張や手続きが力ずくで封じられる沖縄。そこで起きていることは、この国の民主主義の否定でもある。
 これ以上の政権の暴走は、断じて許されない

西日本新聞。
民意聞かない政治の劣化
、、、 安倍晋三政権が土砂投入に踏み切った意図は明白である。辺野古での建設工事を後戻りが難しい段階に進めることで、移設反対を訴えてきた沖縄県と沖縄県民に「もう反対しても無駄だ」と諦めさせることだ。、、、、政府は玉城知事就任後に沖縄県との集中協議を実施したが、1カ月足らずで打ち切った。安倍首相の「沖縄に寄り添う」の言葉は空疎と言うほかない。、、、、、玉城知事は土砂投入を受けて「工事を強行すればするほど、県民の怒りは燃え上がる」と語った。
 政治の本旨とは、謙虚な姿勢で民意に耳を傾け、実現に力を尽くすことだ。それどころか、ブルドーザーさながらに民意を押しつぶし、立ち止まって話し合う度量もない。心が寒くなるような政治の劣化ではないか。


人間のクズどもが政治ゴッコをやっているのだから、劣化どころではない、破壊です。

関して、
#報道特集
玉城デニー知事「民主主義の危機。民主主義の根本的な尊厳は国民主権、民意。民意の上に成り立たない民主主義国家というのはありえない。」

金平茂紀氏
「『あなた方に寄り添っていきます』と言われて、握手をした直後に、その相手からいきなり平手打ちを食わされたらどんな思いをするでしょうか。

村本大輔(ウーマンラッシュアワー) 政府が強行で沖縄の辺野古の海に大量の土砂が投入する。おれには女の子が無理矢理強姦されて悲鳴をあげて泣いてるようにみえる。それを横にいる46人の兄弟が「しょうがないよ」と目をそらしてるようにみえる。沖縄はなんのために、誰のために日本になったんだろ。ジュゴンと民主主義はどこへ行った。

山崎 雅弘@mas__yamazaki
私も、日本政府による沖縄県のレイプという表現が本質を衝いていると思う。

清水 潔@NOSUKE0607
(岩屋毅防衛相が、米軍辺野古への移設について「日米同盟のためではない。日本国民のためだ」と述べたことに対し)だからさ、それって「沖縄は日本じゃない」って事を言ってんだよ。わかってる?

yukan@yukankmr
辺野古に基地ができても普天間が代わりになくなるということはない。これはもう何度も何度もなんども確認されてること。米軍ですらそう言ってる。それを普天間の基地負担をなくすには辺野古が唯一と嘘をついてきた日本政府。それを指摘してこなかったマスコミ、特にNHKが心底許せません。

内田樹
なぜ日本のメディアは「辺野古にこだわる理由」として「そこに核があるから」という最も蓋然性の高い推理をしないのでしょう?日本国内のどこにも核はないという「非核三原則」で首相の大叔父さんがノーベル平和賞をもらった笑い話を蒸し返したくないからですか?

笑い話ではなくて、とても恥ずかしい話。佐藤A作は密約がばれたら詐欺師よばれて恥ずかしい思いをするだけで済まないのはわかっていたでしょうけど、アベやアホーに至っては恥を恥ずかしいと思うだけのわきまえも知性もない。ウソや捏造がバレて、指をさされて批難されても平気で居座る厚顔ぶり。刃物を持った恥知らずのバカほど怖いものはない。

押しつぶされる葡萄、壁にあたって割れる卵、一人一人は弱くても、怒りを持って声を出し続ければ、この売国デタラメ政権の国民への暴力を食い止められると思います。

辺野古埋め立てに反対するホワイトハウスへの嘆願署名にご協力ください。署名が10万件を超えるとホワイトハウスは検討する義務があるそうです。あと一万人分必要です。(それにしても、植民地の政府が無能で国民を虐待するから宗主国に直訴するというのは恥ずかしい話です。民主主義の国のアメリカが建前を通すだけの器量があればいいのですが、相手はアベ並みのトランプですからね)

https://petitions.whitehouse.gov/petition/stop-landfill-henoko-oura-bay-until-referendum-can-be-held-okinawa
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初心者のR

2018-12-14 | Weblog
もう手遅れかもしれませんが、遅ればせながらコーディングを覚えようとちょっと前から「R」の基礎の基礎のオンライン講座を始めました。いまやどの論文を見ても大量データを扱かっていないものは稀ですし、そうでないものも、パブリックドメインの大量データベースをマイニングしての仮説を作り、ある程度のバーチャル検証を行ってから実際の実験をやったというタイプのものも多いです。
私もRNA-seqやChIP-seqはたまにしますけど、そのデータを包括的に解析するのは、その筋の人に頼むしかありません。私が扱えるのはエクセルぐらいです。なので、私が自分でできることはエクセルについている機能に限られますし、残念ながらエクセルでさえ使いこなすというレベルではありません。そもそも三万行のエクセルの表のデータをちょっと整理するだけでも、私のやりかただとかなりの時間がかかります。
また、実際問題として困るのは、例えば出版用のグラフを書くのに、最近の多くの雑誌はデータをドット プロットで示すように指示されるわけですが、エクセルのグラフ機能ではそれが出来ません(できるのかもしれませんけど私にはできません)。それで、そいういう統計データとグラフ化はPrismという汎用されている別の有料ソフトを使って描くというようなことをやっています。しかし、Prismを使っても一流紙でみるような綺麗なグラフはなかなかつくれないし、ちょっとした細部を変えたいと思っても容易ではありません。

前回の論文の時には、スロベニアのLjublijana大学で開発されたOrangeというデータマイニングツールでデータの視覚化や解析を試してみようとしましたが、やはり隔靴掻痒の感があります。これを使えば素人でもとりあえずできるのですけど、私が心に思い描いたような形にはならないし、どうやって思うような形にすればよいのかもわかりません。思うにこれは、私がプログラミングの知識がゼロの素人なので、このソフトが動くロジックがそもそも理解できていないことが原因のようです。例えばエクセルでボタンをクリックすると計算処理を行うわけですが、実際にコンピューターのレベルでそのクリックがどういう命令を出してどういう手順に従ってなされているのかということが私には理解できていません。なので、ちょっとどこかを変えたいと思っても出来ないのです。Orangeにしてもそうで、説明によるとこれはPythonで書かれた非常に柔軟なソフトであり、最新のバイオインフォーマティクスの解析たとえばt-SNEやPC 解析なども素人でもできるし、望めばいくらでもカスタマイズできるようですが、あいにく私のような素人にはボタンをクリックするぐらいしかできないので、この優れたソフトを使いこなせないのです。

そんな感じでグラフをかいたり、大量データを解析したりする度に、フラストレーションが溜まる日々が続き、無駄かもしれないし無理かもしれないが、コーディングの基礎を学ぶしかないのではないか、と思い出しました。実は、こう思い出したのは最近のことではなく、何年か前にも同じ気持ちになって、実は、オンラインでPythonを勉強しようと思い立ってやり始めたことがあります。残念ながら一ヶ月しないうちに挫折しました。思うに、原因はそのコースが生物系のデータ解析を目的としたものではなく、どちらかというとウェッブのデザインやアプリの開発などを念頭においたものだったようで、興味が湧かなかったというのが大きかったようです。今はPythonに関しては何一つ覚えておりません。

それで、今回は前回の轍を踏まぬよう、生物学系のデータの解析と視覚化に特化したコースをUdemyでさがしました。プログラム言語も「R」にしました。
ピアノの練習を通じて、最初は難しくてもコツコツ繰り返して練習すれば(普通の人の五倍の時間はかかりますが)、私の年でもある程度のことができるということを学んだので、焦らずに毎日ちょっとずつやることを習慣づけようとしています。いま、初心者のためのRの基礎のコース、全部で11時間のレクチャーの約3割ぐらいを終えたところです。いままでで、なんとかエクセルなどの表データを読み込んで簡単なグラフを描くという作業を覚えましたが、まだそのクオリティーは低く、エクセルについているチャート機能で作ったグラフよりはちょっとマシというレベルで、一流紙の論文に使われているような華麗なグラフにはほど遠いです。

この初心者コースのレクチャー、聞き流すだけなら全部で11時間ですが、その内容を理解して、実際にRにコードを書いて動かしてみて覚えるということをやっているとその何倍もかかります。算数と同じで基礎を覚えて応用問題をやってみて、ようやくロジックを理解できるわけで、講義の内容を身につけるには、それを覚え理解して応用する練習が不可欠で、それに講義の時間の何倍もの時間がかかります。しかも、コマンドの綴りを間違えたとか、クオテーションマークを忘れたとか、些細なミスでプログラムが動かなくなるので、その原因を突き止めるだけで時間が経ち、何も覚えないまま、時間ぎれになったりします。また、覚えてもすぐに忘れるので、復習をしている間に終わってしまうということもしばしばです。三歩進んで二歩下がるというレベルではありません。5歩進んで4歩半下がるぐらいの亀の歩みです。

当初の計画では1日30分、週に5日の学習で、全部で50時間と見積もっていたので、5ヶ月ほどでRの初歩が理解できるつもりですが、この調子だともっとかかりそうな気がします。ま、しかしそれでも、その調子を維持できれば二、三年で、一流紙に載っているような華麗な解析とグラフの描画が自力でできるようになるのではと思っているのですが、どうでしょう。
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むなしい

2018-12-11 | Weblog
アソーの娘婿のフランス水会社に日本のインフラを売り渡す売国法案の水道民営化法。前から絵は描かれていてフランスの会社からはすでに内閣府に出向社員が2年前から来ており、強行裁決は既定路線。そして、法案の中身もまともにできていない外国人労働者使い捨て法案の強行裁決。山本太郎氏、参議院での裁決では、この法案に賛成票を入れた与党議員に壇上から「恥を知れ、これから保守と名乗るな、保身と名乗れ」と一喝。審議もまともにされず、法案の中身も定かでないものを、低賃金労働者が欲しい企業の求めでホイホイと強行裁決する売国奴、アベとアソーとその金魚のフン。
常識ではありえないトンデモない法案が毎週のように次々と強行裁決されていきます。こうして民主主義は死んでいく。

章大野さんの記事
今朝の『サンデーモーニング』、、、、
 自民党内からも村上議員(写真③)が、「かつての自民党は下部(部会)から意見をあげて閣議決定に反映させていた(写真➃)が、今はトップダウン、物言えぬ政党に堕落した」と語っていることが紹介されました。
 司会の関口宏さん(写真➄)は「むなしい」と一言、コメンテーターに意見を求めました。
 ◎田中秀征さん(写真➅)「こんな無茶苦茶は許されない。入管法、4月に実施されればすぐボロが出る。出たら即刻見直せと言いたい。」
 ◎大宅映子さん(写真➆)「数の力でで次々。あきれる。水道を例にとれば世界の流に逆行。資料もデタラメ、ひどすぎる。」
 ◎高橋純子さん(写真➇)「むなしい。こんな状況が続けば国民の中にむなしさが蔓延し、政治不信から、考えたくない雰囲気が広がり劣化する。」
、、、、

「むなしい」という気持ちはよくわかります。危機感を抱く人々や野党が、アベ政権の不正、欺瞞、捏造、犯罪、その他もろもろの問題点を暴き、国会で指摘し、デモを行い、声を大にして危機を知らせても、保身と目の前の己の利益にしか興味のない人々を利用して、アベはやりたい放題。

もう既に若者は政治や社会の問題を見ようとさえしないようです。自分のその一部なのに。知らないから、声を上げて批判する人を醒めた目で軽蔑的に見る。誰のために声を上げ、過激な言葉を使ってまでもアベ一味を批判しているのかさえ、わかっていないようです。

サタデージャーナル、信じられないが安倍内閣に心酔する若い世代から。

18~29歳の若者の安倍支持が半端ない。
この動画を見たら、心底驚いたし、こちらが日本の未来が危ないと口を酸っぱくして警鐘を鳴らしても、これからの若い世代が何も考えなく、安倍首相を大絶賛しているのだから、もう何も言う事が無い。
>サタデージャーナル
>〈内閣支持率、年代別〉 18歳〜29歳の男性、73.1%が支持。
街の人の声
>総理歴が長いっていうのが、結構信頼できるかな?
>一回辞めて戻ったから、今度こそは絶対変えてやろうという強い気持があるのかな?と言うイメージ
>ほかに代わる人がいるのか分からない。
>そんな否定しても意味ないよね。
>安倍マリオの印象が強くて、面白くていい人なんじゃないか。
>とりあえず安倍さんしかいないので、安倍さんに頑張って欲しい

若い人たちの感想として、他の人達よりいいからと言うが、他の人の誰を知っているのだろう。
入管法、水道法、漁業法、すべて政府が資料を出さず、出した資料も改ざん・ねつ造と嘘で塗り固めて強行採決した。
入管法も水道法も漁業法もすべて、若い世代が一番長く関わる法律なのに、安倍内閣の蛮行を知らずに、ただイメージだけで支持する人達。
本当にいいのかな?
、、、改革に名を借り、若い世代の労働者の権利や富を、大企業や富裕層が潤うように移転させているって事、分かっているのかな?
まさに肉屋を支持する豚そのもの。、、、、どうしたら、本当の安倍首相の顔が分かって貰えるのだろう。
もう、これからの日本を心配して外野が四の五の言う必要はないか。。。
と、寂しく思う自分もいるし。。。。。

これらのアベ支持者の若者の言動からすると、どうも彼らは、アベ政権がどれほどのデタラメの売国政策を強行採決で通してきたか、加えて一連の公文書捏造、縁故政治、ヤクザを使った選挙妨害、などなどなどの不正や犯罪の中心にアベいるという事実を全く知らないようです。無知とは恐ろしい。もしもフランスや韓国なら、アベはとっくの昔に引き摺り下ろされて刑務所の中でしょう。

あるいはひょっとしたら全く無知というわけでもないかもしれません。知っていいて見て見ぬふりをしているのかも知れません。それは余計に恐ろしい。悪を見て己が利益のために見ぬふりをするというのは今の自民党議員と同じです。内田樹の研究室 空虚感を抱えたイエスマンから
、、、
「空虚感を抱えたイエスマン」というのは、わりと適切に今の20代30代の多数派の心性を言い当てているように思う。
イエスマン、事大主義者、曲学阿世、「野だいこ」の徒輩はいつの時代にも一定数いる。別に珍しい生き物ではない。けれども、イエスマンが多数派を形成するということはふつうはめったに起こらない。諫言することを恐れない硬骨漢から「下らん奴だ」と見下されるのが、けっこう本人にはつらいからである。イエスマンはそこそこ出世はするが、めったにトップには立てないし、同僚や後輩から信頼されたり慕われたりすることもない。だから、イエスマンは長期的には「間尺に合わない生き方」というのが世の常識であった。
ところが、どうもそれが覆ったようである。イエスマンが主流を占めるようになったのである。それは「空虚感を抱えた」という形容詞がくっついたせいである。
 「虚しい・・・」と言いながら、現状を追認し、長いものに巻かれ、大樹の陰に寄るのは、ただのゴマすり野郎とは違う。むしろクールでスマートな生き方だということを言い出す若者たちがわらわらと出て来たのはおよそ10年ほど前のことである。
社会のシステムは劣化し続けているが、このシステムの中以外に生きる場がない以上、その「劣化したシステムに最適化してみせる」他にどうしようがあるというのだ。そう暗い眼をして嘯く虚無的な青年は、上にへらへらもみ手するイエスマンよりだいぶ見栄えがいい。見栄えがいいと、フォロワーが増える。「こんな糞みたいなシステムの中で出世することなんか、赤子の手をひねるように簡単だぜ」という虚無的に笑ってみせると、額に汗し、口角泡を飛ばしてシステムに正面から抗っている愚直な「左翼」とか「リベラル」とか「人権派」より数段賢そうに見える。だったら、そっちの方がいいか。
出世や金儲けはともかく、「スマートに見えるかどうか」ということはいつの時代でも若者たちにとって死活的な問題である。というわけで、「ただのイエスマン」ではなく「身体の真ん中に空洞が空いたようなうつろな顔をしているイエスマン」が輩出することになった。、、、、この世界がろくでもないものであることをオレはよく知っているし、オレは誰よりこの世界を嫌っているけれども、それはこの腐った世界のシンプルな仕組みから自己利益を引き出すことを止める理由にはならない。
最初のうちは「変なのが出て来たな」と思っていたが、そのうちに「ああ、これが当今の風儀なのか」と気がついた。

そうかも知れません。そうなら、本当にむなしいことです。自己利益にしか興味がないのなら、何のために人間として生きているのでしょう。
ビデオゲームにうつつを抜かして成績を落とした息子に説教したことを思い出しました。そういうことをしていると数年後に痛い目にあうことがわかっていても、「今」の自己利益のことしか頭にないのです。そして思った通りのことが起きました。長年の人類の知恵で因果の法則は非常に高い確率で未来を予測します。現状を見ていると日本の未来は想像できないぐらい暗いと予想されます。それは国が自然に老いたという不可抗力的なものに加えて、アベの売国政策が遥かに度を超えているという人災の部分が大きいです。ただでさえ慎重に下りなければならない下り坂、しかも老年期にかかっている人の背中を後ろから押すようなことをすれば、大怪我して当たり前です。
福島事故が起きた後、経済学者のラリー サマーズが「日本は大変貧しい国になる」と言いました。福島原発事故が凋落する日本社会にトドメを刺すと読んだのでしょうが、アベがそのプロセスを急激に加速することは多分計算外だったでしょう。

死んだ後、アベは間違いなく地獄行きでしょうが、残った世代も生き地獄でしょう。しかし、それはそれで、自業自得というものかも知れません。
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2018-12-07 | Weblog
ポスドク向けのフェローシップの審査委員会がありました。合計11名の審査員が独自でランク付けしたものの総合評価と各審査員の評価を一覧にして見ると、感じた通り、数年前の前回に比べて評価のばらつきが大きかったです。総合評価が高かったものと低かったものは議論せず、ボーダーラインにある応募を中心に議論。
二つの応募に関していろいろ意見が出ました。一つは半数の審査員がトップ、残り半数が非常に低い評価をつけたもの。流行りのシングルセルでの癌細胞での解析ですが、対象としている細胞がユニークな研究素材であり、テクノロジー的にも新しい技術をシングルセルに組みあわせており、研究としてワクワク感の強いものであったので、私もトップの評価をつけました。弱点は基本的に大量データを得るのがプライマリーゴールであり、フォーカスした仮説を検証するというタイプの研究ではないことです。低い評価をつけた人は「あー、またシングルセルか、、、」という感じでテクノロジーフォーカスで仮説検証的でない点を嫌ったようです。応募者はPhDの間にファーストで2本のN紙論文がありますが、ポスドク歴は一年。その業績を買われて現在のこの分野では有名ラボに来たのでしょうが、ポスドクとしての論文はまだ出ていません。この点も評価が二分しました。PhDでのハイインパクト論文は必ずしも本人の実力ではないでしょう。一方、ポスドクの場合は多くは本人がプロジェクトに沿って実験をデザインし遂行し結果を解釈して論文を書くことになりますから、ポスドク時代でのファースト論文の出版のクオリティーは本人の実力の良い指標だと思います。もう一つの応募者も最初のポスドクでファーストでN紙に論文を書いていますが、現在の研究室に移ってから数年、論文が出ていません。この点を審査員全員が不安視しました。大きなプロジェクトで良い話にしようと考えていたら、数年論文が出ないということはよくあることですし、ひょっとしたらプライベートの問題で研究をしばらく離れていたのかもしれません。しかし、外からみれば、何年か前にN紙論文を出しているのに、ここ数年論文が出ていないポスドクとなると、最初の論文が単にマグレだったという可能性を考えざるを得ません。これが響いてこの応募者は評価を下げることになりました。

ここでも、「勝ち馬に乗る」心理が働いています。苦労して困っている人に金を回すのではなく、優秀(そうに見える)人に金を回すということです。結局、この施設で金を回すのは弱者の救済ではなくその金が将来的により大きなリターンとなることを期待する投資活動だからです。そして、評価は目に見える業績に頼らざるを得ないわけで、となると資金は自然とすでに強いポジションにある人に流れます。次の世代を担う若手をサポートするためのフェローシップの場合、優秀ながら運悪くプロジェクトや指導者に恵まれず成果が出せなかった人にチャンスを与えるようなメカニズムもあっても良いのではないかと思ったりするのですけど、そういう人と単に怠慢であった人をどう見分けるのか、難しいですね。ま、運も含めて実力であると考えられる人でなければ長期的な成功は難しでしょうから、これでいいのかも知れません。

結局、人生いろいろで、生まれ持った固有の条件の中で人は生きていくしかないわけです。生まれつき知能障害を持っていれば、アカデミアで成功するのは難しいでしょうが、それはその人が怠慢であったせいではありません。そう考えれば、成功している人、成功しなかった人も「運」が9割です。私の大学卒業以来の研究キャリアを振り返っても、成功したとはとても言えませんし、若いころは自分は運が悪い人間だと思い込んでいました。しかし、今になって振り返れば、これまで自分が如何に「幸運」な人間だったかと実感せざるを得ません。「これで廃業か」と思った時になぜか思わぬ僥倖に恵まれて首の皮一枚で繋がって生き延びたということが何度かあります。誰かが助けてくれたとしか思えません。

同様に、今回のフェローシップの合否が応募者の人のキャリアを左右するものである場合あるだろうと想像します。ポスドクのサポートが得られず、このフェローシップが取れないとアカデミア研究を辞めざるを得なくなるような人もいるのではないかと想像します。しかし、フェローシップの評価はどうしても最後は審査員の恣意的な判断とならざるを得ないわけで、それこそ運です。その「運」というよくわからないものに我々の人生の多くのものが依存しています。

だからこそ、われわれは謙虚でなければならないと思います。大成功している人も不遇にある人も、そもそも同じ人間で、大差はないと思います。コツコツした努力が報われないこともあるし、わらしべ長者のような僥倖に恵まれることもあるでしょう。成功するかどうかは運が8割です。
不運にくさらず幸運におごらず、坦々と日々なすべきことをすれば、最後は幸運だと思える人生になるのではないかな、と思っております。
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ネギとバター

2018-12-04 | Weblog
東京新聞、週のはじめに考える、から。
頭脳流出が心配になる

 ノーベル賞ウイークが五日から始まります。十日の授賞式では本庶佑・京大特別教授が医学生理学賞を受賞。自然科学系で日本人は二十三人となります。
 本庶さんをはじめ、受賞者が基礎科学の大切さを話すことが多くなっています。言うだけではありません。本庶さんは賞金などを元にして京大に基金を創設するつもりです。
 二年前に受賞した大隅良典東工大栄誉教授はノーベル賞の賞金など一億円を出して大隅基礎科学創成財団を設立。基礎研究の助成をしています。、、、
 科研費は国内の多くの研究者を支える研究費です。二〇一一年度の総額約二千六百億円がピークで、昨年度は二千三百億円弱でした。採択率は昨年度で25%。研究者はよく「科研費に当たる」と言います。まるで宝くじです。、、、
 辞書がないと詩や小説が書けないように、基礎研究がなければ応用といった成果は生まれません。違いは、辞書から小説は生まれませんが、基礎研究は辞書の一項目になるだけでなく、時には大きく花開くことです。、、、
 大学などの研究環境が十分でなかった時代に優秀な研究者が海外に出たのは、仕方のないことだったといえるでしょう。 今は違うはずです。
 政府は近年、集中と選択といって、研究費の配分方法を変えています。選択の基準は「役に立つ」が大きいように見えます。大学改革にも熱心です。しかし、世界の大学ランキングで日本の評価は芳しくなく、論文発表数も伸び悩んでいます。
 研究環境の悪化、とあえて言います。その影響がいろいろな所に現れています。偏差値が高い受験生は多くが医学部に進学。大学院博士課程の学生も、海外に出て行く学生も減少しています。若者も、その親も、安定を望む時代です。理系なら医師になるのが高収入への道です。博士課程に進むと企業はあまり採用してくれません。海外に行くと、国内でポストを得にくくなり、そのポストも任期制という非正規が大半です。頭脳流出は何も、海外に出ることだけではありません。、、、

研究者ならこのコラムの主張に同意しない人はいないでしょう。しかし、国の科学政策は、現場の声「基礎研究の重視」、「裾野を広げる努力」、「研究環境の安定化」と真逆の方向に突き進んでいます。「応用研究」、「選択と集中」、「競争原理と自己責任」の徹底化。思うに、これは科学者ではなく、科学行政官僚と政治家が己の利益を増大するために科学政策を決めているからではないでしょうか。成果や意義を判断しにくい基礎研究より応用研究の方が一般人や政治家を説得しやすいし、また官僚や政治家にとっては、今後50年、100年というスパンで日本の科学技術を担う人材を育てることを考えるより、数年で目に見える成果を出した方が自分の業績になる、そのために「改革」する。改革が必要だからではなく、「改革」したという己の実績作りのために改革する、改革のための改革、結局、実質、ほとんどがやらぬ方がましなものばかりです。

アベ政権は、日本人のための教育研究や福祉へ割く金は削り、公営のインフラを外資に叩き売り、博打を解禁してトランプのスポンサーのラスベガスのヤクザに貢ぐための売国法案を強行採決。そのデタラメを野党に批判されるのが嫌で、アベはしょっちゅう外国に行くわけですが、行ったら行ったで、無能をさらけ出して「ハウマッチ?」の一つ覚え、買春ツアーのエロオヤジさながら、金をバラまくか毟り取られる。外国からしたらわざわざ自分からネギを背負ってやってくるカモ。対して、国民に対しては、年金をごまかし、原発被害者への補償を打ち切り、沖縄県民の意思を蹂躙して米軍基地を税金でつくるためにサンゴ礁の海を埋め立て、消費税増税を企むくせに、アメリカに対しては米軍も使いたがらないポンコツ兵器をローンしてまでも言い値で買うバカ殿ぶり。このバカ殿を担ぐ自民党議員も将来の党の繁栄よりも目の前の己の大臣職と次の選挙のことしか頭にないと言う情けなさ。

その日本の恥が、アルゼンチンのG20で、また世界に恥を晒したというニュース。
安倍首相の「おべっか」が拡散 米中間選挙「歴史的勝利」
【ワシントン共同】安倍首相がブエノスアイレスでのトランプ大統領との会談で、米中間選挙に触れ「歴史的な勝利にお祝いを申し上げたい」と述べたことに、CNNテレビは11月30日、「各国の指導者がどれだけトランプ氏におべっかを使っているかの証左だ」と指摘した。11月の中間選挙では、実際には与党共和党が下院の多数派を民主党に奪われていた。
 発言はネット上でも拡散し、オバマ前大統領の選対幹部を務めたアクセルロッド氏はツイッターで「安倍氏は中間選挙についてほとんど説明を受けていないか、トランプ氏の精神構造についてしっかり説明を受けてきたかのどちらかだ」と皮肉った。

思うに、アベは中間選挙の結果の意味がわからないとかトランプの異常性格をよく理解して発言したとかうのではなく、この底抜けは宗主国の自分の飼い主にはとにかく全力で尻尾を振るようにと条件付けされたパブロフ犬に過ぎないのだろうと思います。「おべっか」のような上品なものではない。きっこさん流に言えば、アベはトランプのケツを舐めるバター犬。ネギを背負ったカモ、バターを背負ったバター犬、谷岡ヤスジ画伯の絵を想像してしまいました。でもバター犬ならそれなりに深い薀蓄を語ったりするのですけどね。この底抜けにはそれもない、初老の邪悪な小学生。
こんなの見つけました(トランプ政権の忠実な新しい財布、アベ犬)
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