百醜千拙草

何とかやっています

日本人として恥ずかしい

2018-01-30 | Weblog
思えば、去年、アベが森友問題を追及されて、「私や妻が関わっていたら、総理も議員も辞める」と言った時に、私は、アベは終わったと確信した覚えがあります。多くの国民もこのアベの発言がアベの命取りになると思ったたはずです。しかるに、どうしてまだアベがのうのうと辞職もせず、国民に迷惑をかけ続けているのか、アベの終わりを確信した人々は、その後も、森友、加計学園、スパコン、レイプもみ消し、リニア利権、とアベとその一味が関わった犯罪とウソがどんどんと明らかになっていくのに、アベ一味は子供騙しの詭弁や嘘を弄して姑息に逃げ延びて、口封じのために籠池夫妻を半年以上も不当勾留し、そしてアベが総理の椅子にしがみついてるのをみて、この世のデタラメに呆れ果てているのではないでしょうか。私にはアベはもはや人間には見えません。

澤藤統一郎の憲法日記から

森友・加計問題の責任を追及している市民グループは9団体あるという。その内7団体が本日正午の院内集会に結集した。、、、、衆参両院の野党議員が駆けつけてくれた。あいさつした議員の数は20名。立憲・民進・希望・無所属の会・共産・社民・自由の各党。自・公・維3党以外が勢揃い。、、、、国民は決して、森友・加計問題を忘れてはいない。むしろ、これだけ事案の真相が明らかになってきたのに、どうして誰も責任を取ろうとしないのだ。どうして、アベ政権が続いているのだ。その無責任ぶりに、イライラが募っている。

宮本岳議員が、飄々と語った。「事実の解明で、もはや詰みですよ。将棋ならとっくに潔く『負けました』というべきところ。しかし、アベ内閣は負けを認めようとしない。王さま取られたって、それでも負けたと言わない」「背任は明らかではないか。証拠隠滅も明らかではないか」「だから今、特捜もその存在意義を問われている。忖度なしに捜査に踏み切るのかどうか」。そのとおりだ。

もはや「責任をはっきりさせよう」という段階ではない。具体的に「どう責任を取らせるか」が問題なのだ。『しかるべき人にしかるべき責任を!』が本日の集会のメインテーマ。しかるべき人とは、本日の「森友問題論点整理」(醍醐聰さん)によれば、下から順に、まず近畿財務局幹部であり、佐川宣寿理国税庁長官であり、麻生太郎財務大臣であり、安倍昭恵夫人であり、安倍首相自身である。
、、、


犯罪事実は明らかです。それをアベやアベ一味が黒を白と強弁し続けて、己の罪を認めず、嘘に嘘を塗り固め、さらなる罪を重ねる、その潔さのかけらもないところが、もう「日本人として恥ずかしい」というレベルを通り越して、すでに人間として見られない、という域に達しています。

先週末のアベの国会答弁では、例によって答えになっていない返答を繰り返すのみ、小池書記長から、「どんな聞き方をしても言うことはほぼ決まっている。壊れたテープレコーダー。テープレコーダーだってもうちょっとバリエーションがあるのではないか」と呆れられる始末。なるほど、アベは、人間どころか、壊れたテーレコーダー未満ということですか。機械なら非常識な漢字の読み間違いはしないでしょうからね。
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楽しい工夫

2018-01-26 | Weblog
今日は久しぶりに、手を動かしての実験をしていました。リバイスのための実験なのですが、実験技術などの関係で人に任せられない部分が多いので、自分でやることにしました。

単純作業をしていると心が落ち着きますね。これは瞑想の一種と言ってよいでしょう。あっという間に時間が経ちます。要らないことを考えてイライラせずに済みます。

それで気がついたらブログを書いている時間がなくなりました。

最近知ったgene editingの方法に感心したので書き留めておきます。
CRISPR/Cas9でのゲノム編集でhomologous recombination (HR)を通じて希望の変異を入れる際に、大きな挿入はかなり効率が低いことが知られています。とあるグループがTransfection効率の悪いprimary cellに望む変異を高頻度で入れる方法を開発し、複数の論文で発表していますが、私は二日前のpre-printで知りました。

一つ目の工夫は、Cas9タンパクとgRNAの複合体、RNPをあらかじめ作成して、Nucleofectionでtransfectionすることでtransfectionの効率、Cas9の特異性と効率を上げます。これはそれほど目新しい方法ではありませんが、二つ目の工夫が面白いです。つまり、一本鎖DNA(ssDNA)をドナーに使ってhomologous recombinationの効率を上げる方法です。ssDNAはdsDNAと異なるメカニズムでHRを起こし、dsDNAよりもはるかに高効率であることが知られています。これまで、長いssDNAを作るのに、一旦、T7 RNA polymeraseの結合サイトをつけたdsDNAのコンストラクトを組み、in vitro transcriptionでRNAにしたものをtemplateにcDNAを合成し、RNase H 処理をして、ssDNAを作るという「冥加に悪い」やり方をしていましたが、これだとReverse Transcriptaseの性能の限界で、十分量の全長ssDNAを作るに問題が出ることがありました。
そこで、この論文では(オリジナルのアイデアは2年前にNatureに出たようです)AAVを利用する方法を開発しました。Adeno-associated virusは遺伝子治療のvehicleとして使われる病原性の低いウイルスで一本鎖DNAゲノムです。この一本鎖のウイルスゲノムをそのままドナーDNAとしてCRISPR/Cas9の遺伝子編集に利用してしまおうというアイデアです。recombinant AAVは、通常の遺伝子組換えで、希望する挿入配列にhomologous armをつけたものをウイルスゲノムに組み込み、それを293細胞でヘルパープラスミドを共発現させることで、ウイルス粒子を作ります。あとは、Cas9/gRNA RNPをNucleofectionしたお好みの細胞にウイルスを感染させることで細胞内に入ったウイルスゲノムがドナーDNAとなってHRを起こすという訳です。かなりの高効率でホモにもなるそうです。

こういう工夫は楽しいですね。


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#trumpShutdown

2018-01-23 | Weblog
先週末の交渉決裂で、アメリカ連邦政府の予算が20日に失効し、一部政府機関が閉鎖されることになりました。週を開けても合意に至らず、おかげで、アメリカ政府機関であるNIHで運営されているPubMedも更新が一部止まっているようで、論文検索にも支障が出るかもしれません。現時点では、とりあえず2/8までの暫定的予算の合意ができそうな感じで、シャットダウンは間も無く解除される見込みのようです。

前回のシャットダウンの時は、ちょうどいつも参加している国際学会の会期中でした。その結果、NIHに所属する研究者は、研究活動も会議に出席することもできず、学会での面白そうな彼らの演題を楽しみにしていた無関係の人々もがっかりさせることになりました。

予算を決めるという政府のもっとっも重要な機能を利用して、野党はできるだけその要望を飲ませようとし、与党側はその攻撃を最小限に食い止める努力をする、結局のところ単なる権力争いで、これを「Political football」と形容したりします。与野党のパワー獲得ゲームなわけですが、今回は、これまでとちょっと違う部分もあります。

前回の政府機能のシャットダウンはオバマ政権下で、上院と下院でのパワーバランスが捻れた状況にあった時(下院では共和党が多数)だと思います。つまり交渉において、共和党が優位な立場にあって、強い要求を出したのを民主党側が飲めなかったということだったように思います。今回は、上院、下院とも共和党が多数を握っています。普通なら大統領側の言い分がすんなりと通る状況にあるわけですが、それでもまとまらなかったという辺が、トランプの人望のなさを象徴しているような気がします。実際、トランプ案は上院の共和党党員の全員の賛成が得られなかったようです。人望の無さと言えば、トランプ就任1年目の20日には百万人単位の反トランプデモが全米で行われた様子。排外主義的な政策や人種差別的、女性蔑視的な言動を非難した、とのこと。

東京新聞は、「トランプ政権発足から20日で1年。予算協議の難航は、トランプ氏が米社会の分断をあおり、党派対立が深刻化していることを象徴している」とコメントしています。誰に責任があるのかは自明ですが、あのような人間しか大統領選挙に担げなかった共和党そのものに根の深い問題があります。

受けて、ネットでは、「#trumpShutdown」というタグが世界的に広まりました。twitter のコメントを二、三、拾ってみます。

#大統領は、ビジネスのようにアメリカを経営すると言ったが、 どうも、彼のいつもの手口の「破産を宣告して逃げ出す」時期に来たようだ。

#トランプはどうして政府がシャットダウンしないといけないのかが分かっていないようだ。いつもなら資金が足りなければ、会社を潰して逃げるのに、なぜ、今回はそれができないのだろう、とでも思っているのだろう。

#もし国が会社のように運営されるのであれば、シャットダウンは社長の責任。

#アメリカは「取引の技術」という本の著者を大統領に選んだのに、その本人が自分の党内の中での取引でさえ満足にできないことを露わにした恥ずかしい瞬間。

#2011年4/7に放映された「Today」でのTVインタビューで、当時オバマ政権下での政府シャットダウンの危機に際して、トランプ自身のコメント:「政府シャットダウンは、大統領の非常に大きな汚点だ、大統領はみんなをまとめる責任があるのだから」

#トランプが潰した(シャットダウンした)もの。トランプ大学、トランプウォッカ、トランプステーキ、トランプカジノ、トランプマガジン、トランプホームローン、そしてアメリカ政府2018。

ま、キリがないのでやめておきましょう。日本もトランプの無能さを笑っている場合ではないですからね。日本の与党と政府の不誠実さと傲慢さは、トランプに引けはとりません。
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My favorite things

2018-01-19 | Weblog
ちょうど季節もので、先日、スーパーで芽キャベツ (ブリュッセル スプラウト)が安くなっているのを見つけて久しぶりに買いました。多分、5年以上は買ったことはありません。子供の時は芽キャベツは大嫌いでした。大人になっても滅多に食べませんでしたが、レストランで美味しく料理されたのを食べてから、好きになりました。一つ一つ切り離されたものの見た目は可愛くて寒い時期に見る緑が食欲をそそります。

縦半分に切って、軽く茹でるか電子レンジで加熱し、油で軽く炒めて塩胡椒。控えめな甘さとあの歯ざわり、後に少し残るほんのりした苦味がビールのお供に最適です。加熱を必要最小限にとどめるのがコツだと思います。別のレシピでは茹でずに直接油で炒める方法を推奨していました。

それで、子供の時には嫌いだったか、または食べたことがないが、大人になってから好きになったものを考えてみました。
苦味、辛味や酸味のあるもの、歯触りの良いものが共通しています。辛いもの、酢っぱいものと固いものは子供の時は大嫌いでした。今はカリフラワーや根菜の甘酢のマリネ、京漬物は好きです。大人になって初めて食べて好きになったものでは、アーチチョークの芯の部分の酢漬け。これらは酸味と歯触りの良さですね。

あとゴボウ。根菜には大地のエネルギーが詰まっているような気がします。正月用に買ってきたものの使わなかったものを処分しようと、この間の休みに定番のきんぴらにしました。大きなボウルに二つ分。毎日食べています。叩いて甘酢煮、梅干で煮る梅ゴボウ、天ぷら、唐揚げもいいです。歯触りの良さとゴボウの旨味でついポリポリ。

スパイスでは生姜とわさびですね。夏の昼下がり、ゆでたてのそばにわさびを直接チョイチョイと塗りつけて、そっとツユに浸してすするのを想像するだけでも幸福な気持ちになります。

一方、子供の頃は好きだったが今は好きでないものは、インスタントラーメンとソーセージ、四つ足は食べなくなってしばらく経ちます。寿司も昔は好きでしたが、なぜか最近、食べると疲れるので、食べなくなりました。

どうでも良い話で失礼しました。色々とストレスが多い日々なので、好きなものを想像して気持ちを慰めています。
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出版ゲーム

2018-01-16 | Weblog
とあるジャーナルからの論文レビューの依頼。この雑誌、私は過去に四度ほど挑戦しましたが、最初の一回以外は全て門前払いです。著者らはボルチモアの中国人研究室で、一流紙に論文をコンスタントに発表していますが、ちょっと怪しいなあ、と常々思っていたグループです。「怪しい」というのは科学的ではないのですが、何となくしっくりこない感じが残るというレベルで、よく有名雑誌の捏造論文に時々感じるような、こりゃウソだろうという確信的なものではありません。

論文、読んでみました。正直、上手いなあ、と感心しました。サイエンスの中身ではなく、書き方、売り方の話です。トピックスの選び方、ストーリーの作り方、そして、ポイントを押さえたデータの提示の仕方。読者の心理をよく読んでいると思いました。データは確かに怪しい部分がチラホラするわけですが、それを突っ込んでやろうとすると、微妙にフォローが入っています。怪しい論文などでは、しばしば一部のデータの矛盾で全てのストーリーが崩壊するというようなことが、起こるわけですが、この論文では、怪しいデータはいろいろと補強がしてあるために、弱点を一つついたぐらいでは、簡単にはグラつかないように工夫がされています。それで、一つ一つのデータは怪しいなあ、と思っても、結局、攻めあぐねて押し切られることになるのだと思います。

このグループは分野ではそこそこ名前が売れているのに加えて、論文が読みやすく書かれていると、レビューアは好印象をまず持つと思います。そしてレビューアは、その印象が正しいことを無意識に証明するようなスタンスで中身を見ることになるのだと思います。

しかし、レビューアの職務は、あちこちと怪しい部分をつついたり叩いたりして、研究がしっかりしたものかどうかを確かめることであり、読みやすい論文のファンになることではありませんので、こういう論文こそ、主観的な印象を排して、システマティックに細部をチェックしないといけません。

二、三の怪しい部分をつついてみましたが、おそらく、彼らはその辺も読んで対策を講じているでしょうから、最終的には、アクセプトの推薦をすることになるのだろうなあ、と思います。

科学的な内容が圧倒的であれば、ネームバリューも論文の書き方も関係はないのですが、95%の論文はそういうレベルではなく、かといって、研究者にしてみれば、論文の載る雑誌のランクで評価されるわけですから、ちょっとしたネタをいろいろに膨らませていってできるだけ高く売るという出版ゲームをすることになるのだと思います。事実、その出版ゲームをうまく戦えなければ、圧倒的な研究成果を出すための機会も与えられないわけで、ゲームに強くなるのも必要なことだと思います。

一流誌と呼ばれる雑誌は、普通、インパクトファクターが高いわけで、インパクトファクターの高さと読者数は概ね比例するはずです(論文の引用数が高いわけですから)。レビュー雑誌を除けば、インパクトファクターの高い雑誌は、「広い」読者を持つ雑誌(例えば、CNS誌)と「深い」読者を持つ雑誌(例えば、NEJM)の二通りとそのハイブリッドがあると思います。となると、インパクトファクターの高い雑誌に載せるには、主題が分野を超えて広く関連するか、あるいは、ある特定分野の人間なら全員が関心を持つような要素を持つ研究である必要があります。

この論文の投稿された雑誌は、比較的広い読者を持ち、かつ、医学系の基礎的研究をするものなら目次のチェックぐらいはしているというレベルの雑誌で、そこそこ広くかつ深い読者層を持ち、加えて掲載論文数を絞ることによって、評判を保ってきた老舗雑誌です。そして、この投稿された論文は、この雑誌の編集方針にうまく沿った売り方をしていると思います。

どこの商業雑誌も、引用が稼げるようなインパクトのある論文を優先したいわけで、インパクトは、研究内容そのものの科学的影響に加え、論文のトピックスが流行に沿っていること、前述のように、興味を持つ研究者や関係者の数が多いこと、などによって決定されると思います。

ですので、われわれ研究者側の立場から、ハイインパクトの雑誌に載せたければ、彼らのニーズに応えること、そして、レビューアを納得させるような論文の書き方をすることに注意する必要があると思います。雑誌のニーズに合わなければ、エディターレベルでリジェクトされますし、研究内容がしっかりしていなければレビューアがOKしません。

ま、そうすると結果的に、名前のあるラボが、流行の話題を扱っていて、ちょっと驚くようなデータを出した研究であり、レビューアの攻撃をうまくかわせすような論文上のテクニックがあれば、一流紙に載るのではないでしょうか。

あいにく、名前もなく流行にも乗り損ねた時点で、私の場合、論文出版ゲームもグラント獲得ゲームも簡単ではないのですが。
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Kamikaze

2018-01-12 | Weblog
昨年のScienceが選んだBreakthrough of the yearの中に生物学系論文をPre-printで発表するというスタイルが受け入れられてきたことが挙げられていました。Cold Spring Harbor Labの BioRxivが始まったのは4年前とのことですが、私も約1年ぐらい前から、興味のある分野の論文のemailアラートをセットしています。
論文の質は確かに問題のあるものもありますが、最近は多くのジャーナルで、Pre-printで発表されたものをそのまま投稿できるシステムを取り入れているせいか、BioRxivの論文も総じてしっかりしているように思います。著者側にとっても読者側にとっても、早い段階で研究内容のやり取りができるので、メリットのあるシステムだろうと思います。私自身も、BioRxivの論文を読んで、著者にコンタクトをとってアドバイスをもらったりしたこともあります。

先日、BioRxivで目にした論文は、オーストラリアのグループからで、CRSIPR/Cas9の臨床応用する際に、必要のなくなったCas9を不活性化する方法についての工夫です。Cas9自身に対するgRNAを目的遺伝子のgRNAと一緒に共発現させるというちょっと陳腐なアイデアですが、"自己を破壊する"という方法を喩えて、論文では"Kamikaze CRISPR/Cas system"と名付けられていました。

えば、神風特攻にしてもイスラム系テロリストの自爆テロにしても、その生命の軽視は、ヒューマニティそして命を与えてくれたものに対する恐るべきの冒涜であると思います。そして「Kamikaze」という言葉に「普通の人間には理解できない日本人の不気味な精神病的恐ろしさ」という含意があることは悲しいことです。

一方で、戦後は、高度成長期を経て、日本人の勤勉さと誠実さ、日本製製品の優秀さ、それらが海外での「日本」に対する信頼を築きあげてきました。日本人研究者は海外のラボでも活躍してきました。また、戦争を放棄するとした憲法によって、実際、日本は小泉政権になるまで、戦争に直接加担することはなく、平和主義で礼儀正しく思いやり深い人間の住む国であると評価されてきました。

それがこの10年ぐらい風向きが変わってきたような気がします。外国は現在の日本をかつての「尊敬と信頼に価する国」という評価を変えつつあります。とりわけ、アベ政権になっての、政権の不誠実さ、右傾化、メディア統治による言論統制、露骨な縁故主義が批判されてきています。「Kamikaze」を知っている外国人は、一億総玉砕の覚悟で仕掛けられるかもしれない自爆攻撃の恐怖を感じているかもしれません。

忖度なのか官邸の圧力なのか知りませんが、アベ批判をする言論人はテレビを干され、前川氏のように人格攻撃を仕掛けられ、籠池夫妻のように口封じのために長期不当拘留という精神的拷問と命の危険にさらされます。そこには、立憲国家としての人権の尊重などどこにもありません。アベが先頭を切って、憲法を軽視し、法律をねじ曲げ、国家を私物化し、見え見えのウソを吐き続けて恥じるところがないのですから、その腐敗は目を見張るばかりです。

一方、アベをよいしょする連中は、飯をおごられ、ウソつき佐川君のように昇進が与えられ、加計学園やスパコンベンチャーのように不正に補助金を手に入れ、そのスパコンベンチャーにたかっていたアベの太鼓持ちのレイピストのように犯罪をもみ消して貰えるというわけです。本来、このように腐敗した権力に対して、チェックを入れるのが社会の木鐸たるメディアの使命のはずですが、読売、産経という二大政権プロパガンダ紙をはじめとして、ジャーナリズムの矜持を捨て去ったような新聞社とテレビ局ばかりという体たらく。この頭の腐った魚に群がる保身と私欲の塊の連中の醜悪さはアベ以上かもしれません。

事実、そのアベの太鼓持ちジャーナリストによるレイプもみ消し事件は、日本の主要メディアがスルーする中、BBC、フィガロ、ニューヨークタイムス、Poliicoなど海外大手メディアはかなり大きな扱いで報道し、日本の権力による人権蹂躙を批判しています(リテラ)。またこの事件は、欧米のみならずアラブ文化圏やベトナム、中国でさえで大きく取り上げられているようです(モロッコ Today)。この日本の恥ずべき事件がマトモに報道されない国は、他ならぬ日本と北朝鮮ぐらいでしょう。

そんな北朝鮮かと見紛うばかりの日本ですが、アベ政権の憲法改変と自衛隊の「日本軍」化の動きは、戦争の現実味を嫌でも感じさせます。日本国民にとって戦争をすることは、何のプラスもありません。しかし、官僚とアベには、戦争をする十分な動機があると思います。アベはその幼稚なエゴが満たされて満足、そして官僚は、世界一の借金国で日銀のキチガイじみた「円」の増刷で何とか持ちこたえている日本経済を、戦争を口実にリセットできると考えているでしょう。そして、戦争になって一方的に被害にあうのは一般国民で、その資産を差し押さえられ、場合によっては戦争に駆り出されて殺されることになります。戦争が終わった後も、文化は荒廃し、今度はアメリカの庇護はありませんから、ひたすら苦しいだけの戦後になるでしょう。

「国体」という幻を使って、国民を洗脳し、己の欲望を満たそうとする支配者層の悪魔の行いの象徴が「Kamikaze」ではないでしょうか。アベ一味がやろうとしているのは権力による人間性の破壊に他なりません。再びあのような権力者による洗脳と強制による被害者を作り出すようなことがあってはなりません。

しかし、アベがこうしたことを平気でできるのは、おそらく彼が真に邪悪な人間であるからではなく、その罪深さを考えるだけの能力を持ち合わせておらず、単に善悪の判断ができないからであろう、と思われるのが救いのなさです。

悪人なら改心することもありえますが、単なるxxならばお手上げですからね。
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アイドル歌手

2018-01-09 | Weblog
France Gallさん、死去のニュース

60年代、「夢みるシャンソン人形」が世界的にヒット、日本語カバーも本人と多くの日本人歌手によって発売されました。

この時代のBeatlesなどに影響を受けたフレンチポップスは「ye-ye」と総称され、Sylvie VartanやFrance Gallなど当時の若手女性歌手は「ye-ye girls」と呼ばれました。

最近は、当時の映像がYoutubeで見れるので、当時の映像を見いて思ったのは、Sylvie VartanにしてもFrance Gallにしても、歌だけでなく演出された少女性を売り物にしていたという当然の事実です。

私の若い頃は、テレビの音楽番組が多くあり、そこで「女性アイドル歌手」が、モテない年頃の男の心をくすぐるような振り付けと仕草で恋愛歌謡曲を歌っていました。その演出と60年代のye-ye girlsの演出は共通点があります。無垢な少女性を強調する振り付け、歌い方、歌詞といったものです。

最近のフレンチポップスは知らないですが、そのコケティッシュな演出を加えた若手女性歌手という歴史の延長上に、最近では(もうちょっと古いですが、Alizee)とかがいるのがよくわかります。Alizeeはロリータという曲でデビューしたことでもわかるように、その少女性に性的なフレーバーを加えたスタイルで売れました。私の目からするとやり過ぎではないかと思いますが、下品な見方をすれば、女性アイドル歌手というものは若い男性のある種の欲望を刺激することで商売をしてきたという本質的な部分は、50年前も同じだろうと思います。

日本でのいわゆる「アイドル歌手」というカテゴリーの歌手がどのように発展して衰退していったのか私は知りませんが、思うに、こうした外国の流行などを取り入れて行った結果なのでしょう。

それにしても、昔のヒット曲を聞くと、切ない気持ちになりますね。

私の好みで、Les suettesを。あまり動きがない中での目の振り付けがsubtleです。


ついでに、シャンソン人形
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新しいこと

2018-01-05 | Weblog
今年は心気一転、新しいことにもチャレンジ、と思っています。

バイオ研究業界もこれまで、テクノロジーの進歩にリードされて、基礎研究が発展してきましたが、基礎研究よりも実際に役に立つ応用の研究へのプレッシャー、それから真に革新的なテクノロジーが開発されてきていないなどから、ますます基礎研究をする人々は困難な状況に置かれているように感じます。

振り返れば、細胞培養技術、生化学実験技術、分子生物学の実験技術、それからマウスや他の動物での遺伝子操作技術、これらの技術の開発がそれに続く研究スタイルの流行を作り出してきました。しかし、大雑把に言うと、マウスの分子遺伝学実験技術の開発以後は、生物学のパラダイムを揺るがすような大きなインパクトを持つような技術の開発はなかったような気がします。大量平行シークエンシングの技術、定量的プロテオミクスの技術、iPS技術、CRISPR/Casなどの遺伝子編集技術、などなど、素晴らしい技術の開発は引き続いておこっています。しかし、それらが遺伝子組換え技術や動物の遺伝子操作技術のように、生物学の考え方を変えうるようなインパクトがあるかと言われると(iPSは別にして)それほどではないのではないかと思います。

かつては、そういう技術を人よりも早くに手に入れて、自分の分野で応用していくことで、アドバンテージが取れました。しかし、技術が汎用化した時点で、そのアドバンテージは失われ、それどころか汎用化したがゆえに、むしろマイナスの評価を受けることさえ起こるようになりました。その技術の有用性そのものではなく、希少性が失われたことによって、価値が下がるのだと思います。

過去15年ほど、マウスの遺伝学技術を使って先端の研究分野を切り開いた人々と近く接することがありました。マウス遺伝学的アプローチそのものに人々が飽きてくるにつれ、マウス遺伝学で一時代を築いた人々も、新しい研究システム、例えば、ヒトやその他の動物のサンプルを使った研究とか細胞レベルの研究であるとか、遺伝学よりもゲノム学的な研究とか、これまでの得意技の外のことを取り入れて研究を進めてきています。そう時代が要求しているのですから、それに応えようとするのは当然であるのですが、実験システムを変えるということは、実際には大変なことです。リスクを負う上に、そのことによって、これまで以上にインパクトのある結果を出さなければ意味がないのですから。

生産性を保ちつつも、大きくシステムを変えるのはチャレンジングです。そうはいうものの、私もこのまま同じことをやっていたは、ジリ貧なのは目に見えております。二、三、マウスから離れての研究アイデアがあるので、それを今年は試してみたいと考えています。ま、コケたら店じまいすることになるかもしれませんが、それもまた、一局。

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新年の抱負

2018-01-02 | Weblog
新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

型どおりの挨拶ですが、無事に一年が越せて、正月からおいしいものを食べたり飲んだり、コタツで暖まったりできる幸せを素直に喜んでおります。

今年の抱負は、今年も「楽しく」研究して論文を書いたりグラントを書いたりしながら過ごすぞ、です。そのうち研究もできなくなりますから、できるうちは、ベストのことをやってそれを楽しむこと、これに尽きます。

二つ目は我流でやっているピアノですが、もうちょっとうまくなりたいな、と思っております。「ナントカ弾ける」と「良く弾ける」の間のギャップは果てしなく大きく、やればやるほど欠点が見えてきて嫌になります。

かつてご近所さんだった某市民病院の某科部長はプロ並みのピアニストで、医者になってからも国際コンクールにも参加していた方ですが、プロのピアニストに届かずに医者を職業に選んだ理由の一つを、若いときに師事したピアノの先生の指導が自分と合わず、そこから伸びなやんだと説明してくれました。

そんな人から、若いときに良い師に巡り会うことの大切さを説かれて、改めて私も若い頃の己の傲慢さを後悔したものでした。若い時は、一本の論文の裏にある大変な努力の存在を理解できずに、研究を舐めてかかり、自分にとってのベストの研究の場、ベストの師を探すということを怠り、そのために随分と回り道をし、今だに苦労しています。この若さゆえの傲慢さが早いうちに矯正されないと、その後の人生は(私の自己愛ポスドクの人のように)間違いなく辛く厳しいものになると思います。

「正師を得ざれば学ばざるに如かず」、「三年勤め学ぶより三年師を選ぶべし」という古人の言葉のように、若いうちに良い先生について正しい指導を受けながら基礎をみっちり身につけることは大変、重要だと思います。

しかし、そのためには、まず自分が、素直に、謙虚に、学びへの熱意を燃やす必要があります。なぜなら「己の志相応の師しか、決してあなたの前には現れない」というのも真実だからです。

しかし、ピアノに関しては、手慰みに全く我流で適当にやっていたもので、そもそもうまくなりたいという欲求もあまりなかったのです。クラッシックの曲も今のレベルのような曲に取り組むのは初めてです。今は、昔より我慢強くなり、もうちょっと弾けるようになるまで練習しようという気持ちになりました。

今、練習している曲にどうしてもうまく弾けない場所が何箇所かあり、なぜうまく弾けないのかと我流で解析してみたら、意外に簡単にその理由がわかりました。

つまり、とりわけ私の左手の薬指と小指の筋力とコントロール能力が自分が思っていたよりもはるかに劣っていたのです。チェックしてみると、左手だけの問題ではありませんでした。ちゃんとした師について正しい訓練をしたわけではなかったので、指を動かすための基礎ができていないという当たり前の理由でした。

それで、ピアノを弾くための指の訓練法をサーチしてみました。ピアニストの櫻井大介さんのブログにある基礎トレーニングをやることにしました。(簡単ピアノ攻略法
やってみて、笑ってしまいました。全然できないのです。右手でさえまともにできません。例えば中指と小指の訓練(親指、人差し指、薬指を(ド、レ、ファで)押さえて、中指と小指でミとソだけ、交互に20回弾く)。

今年は心気一転して、基礎トレをやって基本を身につけたいと思います。
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