百醜千拙草

何とかやっています

世界に恥を晒す

2019-11-29 | Weblog
二日前のワシントンポストの記事に関する下のツイートを目にしたので、一連のアベと政府の異常な対応は、外国人からどう捉えられているのだろうと思い、読んでみました。





以下、適当に訳。 ()は私の補足。

首相官邸への訪問者リストは? ー 廃棄。  (加計問題)
スダンとイラクで自衛隊が危険に遭遇したことが記された日報は? ー 最初は廃棄したと言っていたのに、後で見つかった。 (自衛隊の違法派遣問題)
アベ政権を脅かした森友事件に関する重要書類は? ー 改竄、廃棄。

政府文書に対するアベ政権の姑息な対応と一回で1000枚の公文書を廃棄できる業務サイズのシュレッダーが、野党とメディアの抗議とともに、今週の日本のニュースのヘッドラインを埋め尽くした。

火曜日、野党政治家はその「政府による隠蔽のシンボル」となった巨大シュレッダーを視察、シュレッダーの能力をテストすることができた。このシュレッダーは800ページにわたる招待客名簿に相当する文書をわずか30秒あまりで裁断してしまった。、、、

朝日新聞は、社説で「霞が関では、一体1日にどれほど大量のの公文書がシュレッダーにかけられているというのだろうかと首を傾げざるを得ない」と痛烈な皮肉。「スキャンダルが出るたび、官僚のおきまりの言い訳は、保存されるべき文書は全て「廃棄」した、あるいは「どこにあるかわからない、である。おそらく、彼らは、アベ政権のもとで生き残るためにそう言わされているのだろう」
、、、
野党は、この桜を見る会には、犯罪集団(反社会勢力)のメンバーや高齢者を狙った投資詐欺会社(ジャパンライフ)社長も、政治家、外交官、芸能人やその他の公人とともに招待されている、と非難。この会の前夜に東京のホテルで行われたパーティーにも疑念が向けられている。

5月9日、共産党の宮本議員が桜を見る会の招待客リストの開示を要求したが、政府は、個人情報保護のために(4月の会が終わった後に速やかに)廃棄したと回答したのであるが、今になって、その800ページの文書は、なんと5月9日、開示請求をしたたその当日に廃棄され、電子記録はその前日に廃棄したということが明らかになった。

全くの偶然の一致だ、と政府は主張する。シュレッダーは予約が詰まっていて、その日まで使えなかったと。(笑
、、、
アメリカ合衆国では、大統領記録規定によって、大統領が触ったすべての文書は、歴史文書として保存するために国立図書館に送られることが規定されている。ここワシントンでは別の問題があるのではあるが。書類を破いてゴミ箱に捨てるトランプの直らないクセである、ポリティコの報道によれば、(トランプによって)破かれた紙をつなぎ合わせて文書を復元するチームがあるのだそうだ。

日本は、情報の自由度という点で、アメリカなど他の西洋の民主主義諸国からはるかに遅れている。日本は1999年に政府文書開示に関する法律を通しているにもかかわらずである。

アベが2012に政権について以来、アベ政権は組織的にこれらの法律を破り、法規定を後退させてきたことが問題である、と政治評論家はいう

東京ソフィア大学の中野コウイチ教授は言う、「(アベ政権にとって)不都合な事実を隠すために、文書を改竄、廃棄するというパターンが繰り返されているようだ」
「加えて、彼らは、時計を巻き戻して法規を逆向けに変えることで、公文書が表に出てこないようにしているようだ。そういう理由で、これは違法行為であると同時に法そのものを捻じ曲げる行為でもある」

中野氏は、この一つの理由は、アベが七年の権力によって政府や官僚組織を私物化できるようになったことが原因であるという。しかし、これは同時に長く権力の場にいたがために明らかになってきた総理の人間性の問題でもある。「総理の思い上がりの表露だ」と黒岩氏は言う。
日本の法律で政府文書は少なくとも一年保存すると規定されているにもかかわらず、官僚の裁量でそれらを期日前でも適時廃棄することを許している、これが問題だ、と黒岩氏。

今月初旬、アベは突然、来年の桜を見る会を中止すると宣言した。しかし、この宣言でも信頼は回復されてはいない。
ー サイモン デンヤー ー

(やっぱり、日本の低い情報公開度と、政権の腐敗、そして、アベの人間性が主に非難されているようです)
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ゾンビ

2019-11-26 | Weblog
私、森友事件の時に、これでアベも終わりだ、と思いました。実際、かつての自民党政権なら総辞職していたでしょう。その後、加計学園の問題がでて、さすがにこれで詰んだ、と思って、そう書きました。普通は、悪事がバレて問題になったら、潔く辞めないと、自民党内部の別の派閥が黙っていなかったので、自浄作用が多少働いていました。ところが、アベ政権になってから、アベは自分に敵対する人間は徹底的に干し、自分のために泥を被った者は優遇するということを続けきた結果、自民党の自浄能力が消滅していまい、この邪悪な幼稚園児がのさばることになってしまったのです。

この「桜を見る会」の買収、公金横領、問題、金額は加計学園への100億やアベがこれまで海外にばらまいて浪費した60兆に比べたら、わずか数千万円、私は、これを追求して辞任に追い込むのはムリだろうとと考えていたのですが、人の感情とは意外なもの。60兆円、無意味にばらまいても外交だと強弁すれば、仕方がないか、と思うのに、一人せいぜい数万円のアベの花見の接待には、反応がよかったです。アベが不正に招待した客が自分から証拠をネットに晒しているので、この公職選挙法違反プラス政治資金規正法違反で一発退場の案件を野党も本格的に追求していますが、往生際の悪いアベ一味、まだまだ悪あがき。国会で、「明々白々」のウソをつき、荒唐無稽な言い訳を並べ立てる様子は、情けなくて、恥ずかしくて、超低級ドタバタ喜劇だと思わないとやっていられないほどです。国会中継をぜひゴールデンタイムにやってもらいたいですな。いい年した大人が幼稚園児並みの見え見えのウソや言い逃れを延々と繰り返すのを見ていると日本のレベルがよくわかります。アベもこの事件が火を吹いてから、少なくとも二度、ニュー オータニの取締役でもある元経団連会長の今井敬と会食していますが、泥縄でごまかしの言い訳を打ち合わせしていたのでしょうな、本当に情けない。アベは国会での追求を恐れて、災害対策関連での予算委員会の臨時開催を拒否。この一件だけでも、アベ一味のクズぶりは十分すぎると思うのですけど、いまだにこの政権を支持している人がいるというのはどういうワケなのでしょう?

先週末、悪あがきするアベ一味に国会で説教する田村議員。
 

ー 官僚のみなさんね、もうこういうのやめましょうよ、やめましょうよ。ごまかして、偽って、隠して、これ七年間ずっとやってきて、今どうなってますか?ここまで、あからさまな政治の私物化をやっておいて、開き直って、「私の判断で来年は中止にしました」。これでね、幕引きしたら、政治は腐りきってしまう。 、、、ちょっとね、恥かしすぎます。



 

もういい加減にしてほしい。子供の時代、孫の時代に今の時代を振り返ってみれば、どう評価されるだろうかと思います。カン以降の民主党政権時代からこの10年で、日本は一流国からここまでダメな国に暴落してしまいました。その主な理由は明らか、腐ったアベ政権です。総理自ら、己の利益のために率先して法を侵し、それをごまかすために、官僚にさらに犯罪を強い、マスコミを恫喝し、一般人を口封じ逮捕させ、ヤクザを雇って選挙妨害、太鼓持ちの犯罪はもみ消し、花見の会には、税金を使って、地元支持者ばかりか、キャバ嬢やAV男優、ネズミ講の詐欺会社まで、オトモダチを呼ぶ。数え上げればキリがない腐れぶり。これで日本が沈没しなければ奇跡です。

腐りきって虚となった政権は、もうゾンビ状態ですから、この花見の会のアベ自身の犯罪でトドメをさすことができなくても、遠からず、自壊し、アベは退場します。この7年間、アベという病原菌が大量の膿を作り出し、想像を絶するほどの重大なダメージを国と国民に与えました。今はとにかく、この病原菌を退治することが第一ですけど、病原菌が消えたあと、それでは日本は果たして健康体を取り戻せるのかどうかと考えると茫漠たる気分にならざるを得ません。
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英語について 1

2019-11-22 | Weblog
ちょっと前、現在日本で、会話重視の早期からの英語教育がなぜか重要視されつつあり、それに対して、私は利よりもはるかに害の方が大きいと思っている、ということを述べたので、その続きを。

理由は複数ありますけど、日本の英語教育が、「聞いて理解でき、話して通じる英語」を身につけることを重要視していることが、第一に、私はおかしいと思います。すでに、自動翻訳機がかなりの精度になっている、という指摘もある通り、意志の疎通を目的とした会話程度の英語なら機械で十分ですし、そもそも、その目的なら、いくつかの単語と身振り手振りで大抵、通じます。そんなレベルを目指して、多大な時間と労力を割くわけではもちろんないでしょう。

それなら、「聞いて理解でき、話して通じる」英語が、知的交流や交渉などの高度のコミュニケーションで使い物になるというレベルを目指しているのなら、小学校から英語環境にすればそれが身につくと思うのはあまりにナイーブだろうと言わざるを得ません。
毎日、英語を使って生活している英語圏の小中学校でも、長年にわたって英語の授業で英語の基礎と応用を教育し、生徒は苦労して単語を覚え、文法を覚えて、英語を身につけていくわけです。日常会話のレベルではそのような努力は必要ありません。アメリカでは幼稚園前の子供でも英語で意思疎通していますからね。

無論、日本人が英語を学ぶのは幼稚園レベルの会話ができるようになるため、という理由ではないでしょう。日本人にとって英語を学ぶ目的は、英語を通じて何らかの新しい知識を、外国の人々と伝え合うためでしょう。そうした知的に高度な英語での議論が理解できてかつ発信できるためには、単に英語をよく知っているというだけでは無理です。言語によって伝えるものの概念の理解、論理的思考の基礎がなくてはなりません。加えて、そのレベルの英語を「聞いて理解し伝える」には、それなりの語彙力と文法の理解が必要です。極端な話、伝えるのは身振りでも単語でも絵を描くとかの方法でなんとかなるかも知れませんが、「聞いて理解できる」ためには、少なくとも話者の使う英単語と言い回しと文法をあらかじめ知っておく必要があります。
それは、アメリカ人の子供が苦労して学ぶのと同じで、英語環境にしたからと言って簡単に身につくものではないでしょう。逆に言えば、語彙力としっかりとした文法の理解があれば、「聞いて理解し、喋って通じる」のは単なる慣れの問題ですから半年もあれば十分でしょう。

私は、時々、科学雑誌のフロントページをパラパラ見ますけど、そこに比較的平易な英語で書かれている一般向けの記事をストレスなく読むためには、多分、高校までで習う英語の数倍の語彙が必要だと思います。加えて、文化的背景の理解がなければ、しばしば平易な英語であっても理解は困難です。つまり、かなりの意識的な努力によって、語彙力と文法、文化背景のの理解を積み上げることなしに、高いレベルの有意義なコミュニケーションを英語で図るのは困難であるだろうと思います。

英語力は「語彙力と文法」だというのは、かつて、T大出の非常に優秀な人が英語を使って研究発表するのを見て、つくづく感じました。この方は過去に英語圏に留学した経験も日常的に英語を話す環境にもないのに、かなり高度な内容の議論の英文が読んで書けるだけでなく、会話でもできる人でした。その英語の基礎知識の豊富さが、英語で話された結構複雑な内容を的確に理解し、適切な言葉を選んで反応するということを可能にしていました。英語で高度のコミュニケーションをとれるようになるのに必要なのは、英語環境ではなく、アメリカ人の子供と同じように、地道な努力によって、英単語とイディオムを覚え、文法を覚え、文化背景を覚え、発音を覚え、読書や作文やディベートで、訓練していくことだと思います。

この話のキッカケとなったのは愛知県の小学校で、国語と道徳以外の全教科を英語で教えるというプログラムを始めることにしたというニュースです。そもそも、日本語でさえ十分理解できない子供がいる小学校で、ほとんどの教科を英語で授業をやって、おこるであろうことは、学習効率の優位な低下と落ちこぼれの増加であろうと予想されます。

かつて、日本は西洋文明を取り入れるに当たって、西洋の言葉に合わせて新しい日本語を作り、西洋の知識を日本語で教育することで、教育効果をあげました。例えば「神経」という言葉は有名な例で、西洋医学が輸入される前には無かった言葉です。西洋式の医療現場で、日本語の専門用語ができたおかげで、医師は学生や同僚、患者さんとの意思の疎通や教育が非常に容易になりました。そういうことをしなかった韓国では、西洋医学の専門用語の韓国語訳がないので、患者さんに病態を説明するのに苦労するのだという話を聞いたことがあります。

英語環境で授業をするということは、逆のことがおこると予想されます。英語と同時に日本語も知っている必要があります。理科の物理、化学、生物学の用語一つにしても、それを両方覚えないといけないのです。算数一つとってみても、整数、分数、つるかめ算、こうした言葉は英語で教えられるわけですから、それを日本語と対応させるという努力が必要になってきます。そうでなければ、日本語で書いてある文章題の数学の問題は解けないということになります。

現在、日本の多くのものは西洋から輸入されたもので、先人は、日本にはそもそもなかったそれらにあたる日本語を作り出し、日本語によって、西洋の概念を理解し、学ぶということをしてきたわけで、それが日本での教育にある種のアドバンテージを与えてきたと私は思います。英語環境で教育するということはそのアドバンテージ、教育効率、を失うことになると思います。小学校で英語環境で授業をするということは、そのマイナスの方が中途半端に英会話ができるという(あまり役に立たない)能力を得るというプラスをはるかに凌駕するであろうというのが私の予想です。

大事なのは言葉ではなく、中身であると思います。

ちょっと古いですけど、ダリダとアランドロンで「Paroles Paroles (言葉だけ)」

細川俊之と中村晃子のカバーバージョンで、「甘いささやき」

ま、もっとも、こうした教育政策を思いつく人の真の目的は別にあるのでしょうが、その話はまた後日。
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誰かが尻拭いをしないといけない

2019-11-19 | Weblog
私、若いころは、自分の周りのことにしか興味がないお気楽ノンポリ学生でした。創価学会のクラスメートが選挙の時に誘ってきても、選挙など紅白歌合戦みたいなもので、どっちが勝ったところで、政治を実際に仕切っているのは官僚なのだから、意味のないことだ思っていました。それから随分たって、英語もマトモにしゃべれないブッシュの前でプレスリーのモノマネをしてご機嫌をとった小泉の政権ぐらいから、これは、ちょっとおかしいぞ、と思い出しました。日中国交正常化でキッシンジャーを怒らせた田中角栄の末路を見て思うところがあったのでしょうな。そして、政権交代への機運が高まってきたころに、陸山会事件がおこりました。選挙前に、最大野党の党首を露骨に狙った事件で、詳細をみれば、検察がありえないような罪状で起訴し、それをマスコミが針小棒大に報道して、小沢一郎があたかも悪人かのような強力な印象操作を繰り返したデッチ上げ事件です。当時、それを仕組んだのが、政権交代を阻もうと、今やボケ老人と化した自民党の「寝業師」だとの噂。
 それで、永田町は、学校で習ったことや教科書に書いてある建前とは全く異なるメカニズム(欲と嫉妬)で動いており、政治の現場はヤクザ顔負けの無法地帯だということを新ためて知ってしまったわけです。ちょっと調べれば、陸山会事件は稚拙なデッチ上げとわかりますが、日々の生活に忙しい普通の人は、こんな子供騙しでも、TVや検察が堂々とウソを言うはずがないと思っていますし、事件の詳細をいちいち調べたりすることはないですから、容易に印象操作に乗せられてしまうのでしょう。アメリカのTVの選挙広告では対立候補をひたすら貶すレベルの低いネガティブ キャンペーンを流しますけど、結局、それは実際の効果があるからです。子供騙しのでっち上げ事件でも、マスコミがもっともらしく報道すれば、そんなものか、と思うのが一般人だ、と連中は一般国民を舐めきっているのです。アベも同じことで、あれだけの不正、犯罪を繰り返し、ウソをつきまり、証拠を突きつけられても認めず、恥も外聞もなく、権力の座にしがみついているのは、国民を舐めきっているからでしょう。恥さえ捨てれば怖いものはない、と思っている。もっともアベの場合は「恥」という概念が最初から欠けている可能性の方が高いですけど。

しかし、「政治は権力闘争でなんでもありの世界、汚いのも仕方がない」と言って、国民が放置していては、先進国でも民主主義国家でもありません。その汚いものを、原理原則に則って、掃除してく不断の努力によって民主主義、つまり、国民の権利が守られます。その重要な役割の一部をになっていたのが、マスコミでしたが、もはや保身と金儲けしか頭にない彼らに良心を期待するべくもなく、、、。

私が、延々とアベ政権を批判するのは、そういう理由です。その掃除に微力でも役に立ちたいと思っています。官邸からの圧力でTVも新聞の多くもマトモに報道しない、政権にまずいことがあると、泳がせておいた芸能人を脱税や薬物使用で逮捕させて、ニュースで騒ぎ立て、煙幕に使う、という使い古された手が何度も繰り返されています。
私がアベを批判するのは、大げさに言うと、社会的責任感からであって、アベが「憎い」とかいうよう個人的な感情からではありません。客観的に見て、私は、アベを歴代総理中、たぶん、最も不誠実で、ずる汚く、思考能力に乏しく、己の仕事を理解しておらず、善悪の区別や高潔さという概念を知らず、そのくせ、無責任きわまりない、つまり人間のクズである、と評価しており、アベ政権が破壊してきた社会システムと失われた国富、アベ個人の保身とアベ友の利益のために大勢の人々が被った被害のことを思うと、アベに対して、非常なる「怒り」を抱いています。「憎い」のではなく、「怒って」いるのです。アベが日本の民主主義、立憲主義、社会システム、そして国民の生活を破壊してきたことに対して怒っています。

アベを支持している人は、「国会ではもっと重要な議題を論じてほしい」と逆に野党を批判したりしますが、この事件や、モリカケは、国家の基幹、民主主義国家の原則に関わる重大事であるという認識に乏しいような気がします。政治の第一の仕事というのは、集めた税金の使い道を決めることです。アベのやってきたことは、集めた税金を自分と自分の仲間だけが得をするように、不正に私物化してきたということです。政治家としては、論外のことをやり続けてきたのです。「桜を見る会」やモリカケは氷山の一角にすぎないです。

モリカケで、あれだけの証拠を突きつけられても、官僚や司法を懐柔し、恥も外聞もなくごまかし続ければ、逃げ切れると思っていたであろうアベですが、今回の事件は、これまでとちょっと違っています。これまで、官僚に文書を改ざんさせ、都合の悪いものは黒塗りにし、情報は破棄したとウソをいい、ハードディスクはドリルで破壊する、子供騙しとわかっていても、情報元と結託していたので、証拠を得るのが困難でしたが、今回の花見は、数えきれない参加者が個人的に発信してきた情報の多くが、アベの不正を証拠づけています。関係者は慌ててSNSのエントリーを消しまくっているそうですが、手遅れです。証拠が大量にパブリックドメインに晒されている、だからこそ、野党も力を入れて追求しています。これで、アベに逃げられたら、日本は先進国、民主主義国家としては終わるでしょうし、そうなると、諸外国からは、日本は後進国の要注意国のレベルを貼られるでしょう。というわけで、私はこの花見事件、国会で追求すべき最も重要な議題であると思います。

また、まだアベを支持している人は、よく民主党政権は悪夢だ、野党よりマシだといいます。アベが壊してきた社会のシステムは、それが直接、目に見えにくいので実感に乏しいかも知れませんが、民主党政権の比ではないです。さらに、政治実績という点で、客観的に数字をじっくり比べてもらいたいと思います。民主党政権の方がこのアベ政権よりも総じてはるかにパフォーマンスはよいです。確かにカンや野田は悪夢でした。どう見ても育ちがよくてお人よしの鳩山氏が、海千山千の永田町と霞ヶ関の魑魅魍魎に手玉に取られて、散々に辺野古問題でマスコミにネガティブ キャンペーンを張られ、外務官僚にウソを吹き込まれて、辞任に追い込まれたのを見て、カンと野田は保身に走り、消費税増税を進め、シロアリ退治なき大政奉還を行い、民主党政権は大いなる失望のうちに終了しました。アベは二言目には民主党政権を批判しますが、政策面だけを見てもそもそもアベは彼らよりもはるかに出来が悪いわけです。そもそも、失われた30年間のうち、27年は自民党政権です。対米隷属によってそもそもこの日本の凋落を加速させたのは小泉政権であり、さらにトドメを刺そうとしているのがアベ政権です。

「怒り」に加えて、アベに対しては「情けない」と言う思いが混っています。喩えていうなら、出来の悪い息子の塾の授業料を稼ぐために、生活を切り詰めて残業しているのに、当の息子はその金で遊び廻った挙句、テストで軒並み0点を取ってきた時の脱力感に近いですね。そして、このバカ息子は、反省するどころか、悪さを誤魔化し、人を脅し、嘘をついて盗むと、とことん性根が曲がっているのです。それを堂々とやられた上、説教しようとするとウソをついて責任転嫁、意味不明のことを並べ立てて時間切れを狙い、ちょっと強く言うと逆ギレする、となれば、普通はどうしますかね。「勘当する、もう知らない」で済みません。すでに、米露中から徹底的にカモにされ、コケにされ、バカにされ、国民の税金をむしり取られ、北方領土が永久にロシアのものとなり、FTAで日本の農業に壊滅的打撃を与えつつある状況です。外交で徹底的に無能を晒し国益を損じただけでなく、内には、収束の見込みのない原発事故、止まるところを知らない貧困化に少子化と、他の先進国が経験したことのないレベルの困難に面しています。仮に今、アベが消えたところで、アベが作り出した眩暈がするようなダメージの数々の回復には途方もない努力が必要でしょう。結局、「誰か」が必死にその尻拭いをしないといけません。結果、何十年にもわたって国民がそのツケを払うことになります。

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奴隷教育

2019-11-15 | Weblog
ネットをひらけば、毎日、毎日、僕らは、アベ政権のクズッぷりを聞かされて、嫌になってしまいます。明るい話題というのはニュースにならないのか、なかなかないものですな。

ちょっと前の話ですけど、英語の民間業者による入試改革の話や、英語教育関連のニュースが続いたので、ちょっと。
今回の民間業者と結託した利権目当ての入試改革、とりあえず延期になって、とりあえずは良かったです。こんなものを許してはなりません。癒着した民間業者に儲けさせるために入試をネタにするとは、さすがは売国政府、金儲けと自己利益のためなら、国の将来も若い世代の苦難もなんのその、教育でも社会システムでも何でも売りますぜ、その裏には元文科省の下村氏。

ところで、入試利権の英語試験とは別に、日本では近年、英語教育に妙に重点を置こうとしています。よくない傾向だと私は思います。だいたい、総理や副総理を見ていると、英語よりもまず日本語教育だろう、と思わずにおれません。人間は言語を使って高度な思考するわけですから、第一言語がマトモにできないと、知能の発達に問題が出ると思います。(あるいは、彼らは知能に問題があるから母国語でさえマトモでないのかも知れませんが。いずれにしても悪循環)、ちょっと前、こんなニュースとツイートを見ました。
 ー 愛知県豊橋市立八町小学校が2020年度から、国語と道徳を除く全ての授業を英語で教える「イマージョン・プログラム」を導入する。イマージョンは「浸(ひた)す」という意味。「英語漬け」の授業で、国際コミュニケーション力を育成するのが狙いだ。私立小などで採用する学校はあるが、ほとんどの授業を英語で行う公立小は全国でも例がないという。 ー

小学生にほぼ全教科を英語で授業をするという話を聞いて呆れ果てました。英語も日本語も中途半端なレベルの子供が増えて、落ちこぼれが倍増するのではないかと思います。悪い結果しか想像できません。

まず、第一に、これはどこの植民地政策かと思います。ま、日本が独立国でないのは昔からですけど、宗主国が植民地の人間に言葉を教えて現地民を使いやすくするというのはどこでもやってきたことですが、日本がわざわざ自らその国民に宗主国の言葉を子供のころから覚えさせようと努力するというのは、なんともいじましい奴隷根性、としかいいようがありません。社畜という言葉もありますから、そもそも日本人は奴隷的身分が好きなのかも知れませんけど。

「へへへ、旦那、この子は英語が喋れるのですよ、使ってやってくれませんか。、、、さあ、お前もちょっと喋ってみろ。、、、どうですか、旦那、この子の発音は。お気に召しましたですか。いやいや、姿形は日本人でも、小学生のころからヤンキー教育、大和魂などという物騒なものはとり除いてあります、安全、安心、従順な働き者で、決して旦那に逆って、真珠湾を攻撃するようなことはございません。是非、よろしゅうお願いします。、、、いやいや、旦那も日本人の勤勉さはご存知でしょう?他のアジア人と一緒にしないでいただきたいですな。何しろ、この子は真面目で忠実な日本人、旦那のためならカローシも厭わず働きますぜ。それに英語も子供のころから教育ずみ。優秀な使用人になります。、、、、さあ、お前からも旦那様にお願いしろ。イエス サーはどうした、、、」 というような場面を想像してしまいました。

ま、一方、日本がこのまま転落していって、食い詰めた若者が外国に出稼ぎに出て低賃金労働者として働く可能性もあるワケで(事実、高学歴で日本に職が見つけられなかった人が中国で就職するという様々な例を聞きました)、その時に英語ができれば、多少役にはたつでしょう。日本では喰っていけなくて世界に出稼ぎに出ないといけなくなる、これが「グローバル化」の現実でしょうな。この学校の校長は、先見の明があって、そういう悲観的な未来を想像しているのかも知れません(違うと思うけど)。

しかし、小学校の授業を英語でやるというかなり副作用の強いプランを打ち出すのなら、その評価計画、失敗した時の責任の取り方も十分考えてからやるべきでしょう。(多分、何も考えていないと思いますけど)日本のお家芸、思いつきで突っ走り、改革はやりっぱなし、の匂いがしますな。結局、しわ寄せは一般市民にやってくるというのがいつものパターン。今回のは、将来ある子供の学力が犠牲になる可能性が高いわけですから、慎重であるべきだと思います。

私も、基本的にコミュニケーションは英語の研究業界におりますので、英語学習については多少、思うこともありますので、この話はまた機会をあらためてやりたいと思います。
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ヤクザに脅され泣き寝入り

2019-11-12 | Weblog
叩けば埃どころか、触っただけでドス黒いヘドロが流れ出すアベ、先日の森友問題に続き、アベや公明党議員が地元支持者を「桜を見る会」に招待していた事件が火を吹き、アベは先日、ヤジで散々、叩かれたのにもかかわらず、またありえない「共産党!」ヤジを飛ばし、学習能力ゼロのクソぶりを日々晒しております。それにしても、アベといい、おっぱい議員といい、N国党といい、時速140キロのスピード違反で辞任した法相といい、政治家の極端な幼稚化が見るに耐えないですな。いや、幼稚化というよりそもそも幼稚園から成長していない成長障害というべきか。


これだけ、犯罪てんこ盛りの腐敗政権が、のさばっているのは、国民が知らないせいでしょう。その理由はこの政権がマスコミに圧力をかけて、数々の犯罪事実を知らしめないようにし、TVはグルメとお笑いと野球で埋め尽くし、NHKには都合の悪い国会中継をカットさせているからでしょう。先の国会でも糾弾された通り、アベはいまだに直接マスコミに電話して注文をつけており、かつてはNHKの総局長にむかって、「お前、勘ぐれ」と露骨に忖度を強制したらしいです。さすがはヤクザを使って選挙妨害するだけのことはある筋金入り。この刃物をもったヤクザそのものの幼稚園児に脅され、マスコミもわが身が大事、正直に社会使命を貫いていたのでは喰っていけないと、保身第一やってきたツケがこの体たらく、結局は、自分の首を締めることになります。

ところで、ちょうど数日前は、ベルリンの壁崩壊30周年でした。ちょうど二ヶ月前に私もベルリンをちょっとだけ訪れたので、世界からの3万人分のメーッセージが書かれた短冊がブランデンベルグ門前の大通りの上に掲げられた写真を興味深く見ました。冷戦中、東側のベルリンで育ったメルケル首相は式典で「自由や民主主義は当たり前にあるものではなく、守られていくものだ」と述べました。しかるに、我が国では、自由や民主主義は国民が自ら勝ち取ったものではなく、上から下されたものであったということで、いまだに立憲民主主義が根付かず、現在の権力を忖度し、長いものに巻かれ、弱いものにツケを回すいじめ「文化?」につながっているのではないか、と思った次第です。そして、何より民主主義を守るべき立場の、ペンを執って権力の不正と戦う立場であるはずのマスコミがマトモに仕事をしない。我が身に火の粉が飛んでこないようにと日和った報道しかしないのだから、もはやアベと同罪でしょう。特に国民から視聴料を強制徴収しているNHK、保身第一で権力に媚び、森友でスクープを出した記者を干して退職に追い込むほどのクサレぶりですからね。
 
 

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みんなで貧乏 

2019-11-08 | Weblog
前回、「日本では、どうも、みんなで豊かになろう、という発想にはならず、どちらかといえば、自分さえ豊かならよい、そしてもし自分が豊かになれないのなら、みんなが貧乏するべきだとでもいう方向に発想が向いているような気がする」と書いたのですけど、同じように思う人もいるようで、構造主義生物学(生物的多様性に関して進化論とは別のメカニズムの仮説のようですが、昔は生物学者で哲学的議論をする人は結構おられました)の池田清彦さんツイート。


休暇中に私が話した一般の人々の反応から思うに、アベ政権を支持するという人は、アベ一味がどれだけ権力を利用して卑劣で汚いことをしてきたのかを知らないし、政権の(負の)実績を如実に示す客観的数字も知らないようです。知らずに無邪気にアベを支持している人にとっては「知らぬが仏」とも言えますけど、民主主義国家の国民としては「無知は罪」です。知らないで犯した罪は罰せずとはいいますけど、結局、それは巡って、わが身を罰することになっています。
「腐ったみかん箱」といわれるアベ一味」の数々の犯罪を知っているのに、アベを支持するという連中は、そうすることによって不正に自己利益を増大することができる者(つまりアベ一味)だけでしょう。

この間、籠池さんが外国特派員協会で記者会見し、アベ政権をポルポト政権なみだと言いました。当事者ですから身にしみて実感していることでしょう。加えて、会見で以前からずっと噂になっていた選挙の票計算を仕切っているムサシによる不正選挙の可能性を示唆し、アベがムサシの筆頭株主だと述べたのには、正直、驚きました。状況証拠からムサシの不正選挙は以前から疑われていましたが、不正選挙の確たる証拠を掴むことは難しく、政治家も選挙で選ばれたという立場上、タブーとなっている話題です。籠池さんがどこまで知っているのかわかりませんけど、なんらかの不正選挙の証拠を知っているのなら、それを示してもらいたかったと思います。陸山会事件のときの検察審査員を選ぶソフトがイカサマであったぐらいですから、状況証拠とあわせて不正選挙が行われているのはかなり可能性が高いでしょう。

それにしても、李下に冠を正さずと言いますが、アベの場合は、そうした高潔さとはまったく無縁で、動かぬ証拠を出されても黒を白と言い張って押し通すあくどさです。普通の人間なら「妻や私が森友に関わっていたらやめる」と国会で大見得を切って、これだけ証拠が出されたら、辞めます。逆に、財務省の数百カ所に及ぶ公文書改ざんを引き起こし、改ざんに関わった人を自殺に追い込み、佐川くんに国会で偽証までさせてまで、保身を図る浅ましさ、は顔を背けさせる醜さです。この政権は戦後日本が築いてきたモラルと価値観を破壊し、政府と政治家にかつてないレベルの不信感を国民に植えつけました。一方で、これだけデタラメ、犯罪を繰り返しても、アベを筆頭に誰も責任をとらず、罪にも問われない、という先進国ではありえない状況に、「知る」人々でさえ無力感を感じるようになってきています。

これは、首相と首相夫人のスキャンダルの口封じのためにあからさまな「国策捜査」で、一般人が、ありえない罪状で、逮捕、勾留されるという異常な事件です。国策捜査、逮捕というのはレッド パージが行われたころにもありましたが、当時は「危険思想」を排除するという政体にとっての名目。今回のは、アベの不祥事をゴマカすため、というなんとも情けない理由。同じ理由で、公文書改ざんが行われ、国会での偽証が堂々となされ、モラルと法が破壊されたのです。

すでに長くなっていますけど、触れずにおられない先日の予算委員会での人間のクズの見本のようなアベの態度。この事件に関するツイートを並べておきます。
 
 
 

 
 
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脆弱なシステムと効率主義

2019-11-05 | Weblog
約1ヶ月前、台風19号接近のために、JAL便がキャンセルになり、私もそれに巻き込まれ、東京駅での強烈な新幹線の混雑にハマって、ひさびさの厄落としができたわけですが、あらためて、この台風で日本のシステムの脆弱性を実感しました。思うにキャパ目一杯で設計されているのでしょう。ちょっと揺さぶられると耐えられないのですね。

私も零細研究室なのでわかります。限りある資金で、できることを目一杯やろうとするのです。うまくいけば問題ないのですが、うまくいかないのにやらねばならないこと(例えば、リバイスで高額な実験を要求された場合)が起これば、カタストロフィックになります。資金や人的リソースに遊びや余裕がないと、ちょっとしたことで、すべてが立ち往生してしまいます。

同じように、日本のシステムももうちょっと余裕を持てないものだろうかと思うのです。ちょっと台風が近づいただけで、新幹線は奴隷船のような状況になります。飛行場でちょっとゆっくりするか、と思うと、昼飯時はどの店も行列ができています。街中は人がいっぱいで休憩する場所を探すのも大変です。一方で、地方の古い商店街は閑古鳥。効率を求めて一極集中するせいでしょう。

今回の記録的な台風被害。被害を被った人々の胸中は察するに余りあります。ほぼ、毎年のように結構なレベル自然災害が起こります。米山元新潟知事が書いているように、これは、年々自然災害の規模が大きくなってきているのに、気候の変動に余裕をもって対応するということを怠ってきたためであり、予想された被害であったと言えるでしょう。なんでも効率重視でギリギリで対応し、長期的なリスクヘッッジの計画を立てないから、後手後手に回るのでしょう。振り返れば、今回の台風被害の多くも、八年前の福島原発事故も防げたものだったと言えます。

福島原発にしても津波も電源喪失もずっと前から想定されていて国会でも議題にのぼったのに、放置されました。万が一の備えに資源を割くのは経営効率を悪くする、長期の安全よりも目先のカネだ、との近視的発想からでしょう。結果、とんでもない被害がでました。そもそも、原発そのものが恒久的な危険を生み出し、その危険は増大していく一方なのに、金と利権のために止められないのですから、このままいくと、遠くない未来に福島原発事故以上の事故が起きるのは間違いないと思います。

利権と目先のカネのために、必要もないプロジェクトを後先考えずにやりっぱなしにするのは日本のお家芸。オリンピックしかり、万博しかり、入試改革しかり。「萩生田大臣「身の丈」発言を聞いて「教育格差」の研究者が考えたこと」という記事のパラグラフ、読んで深く頷きました。

、、、日本の伝統芸「改革のやりっ放し」。私が最も気になるのは、制度を変更する前に、きちんとした「データ取得計画」が作られていないことです。これは「改革を実行する」こと自体が目的であって、そもそも効果を検証するつもりがないことを意味します。、、、

長期的視野で物事を深く考えられないのが日本。後先考えずに無計画に勢いだけで突っ走り、勝算は神風頼り、失敗すれば玉砕だ、というのではただのバカです。

三十〜四十年前、日本人はエコノミック アニマルと呼ばれ、ひたすら経済活動に邁進していました。「24時間、働けますか、ジャパニーズ ビジネスマン」という異常なコマーシャルがヒットしました。そして、「karoshi」という新しい英単語ができるほど死ぬぐらい働いて、世界第2位の経済大国となりました。しかし、それは金儲けだけに集中したからであり、生活一般のレベルは世界のトップクラスとはとても言えない状況でした。労働者を兎小屋に住まわせ、24時間働かせて、金儲けだけに集中させれば、効率はよいでしょう。しかし、それは人間らしさを犠牲にするものであり、だからこそエコノミック アニマルと呼んだのでしょう。

それでも、その時に長期的視野に立って計画的にその後の三十年を国家レベルで考えていれば、現在のような急激な転落を防げたかも知れません。今の日本はその高度成長期の残った資産を使い果たし、少子化と消費税増税、国際競争力の低下によって、さらなる凋落への途上にあります。個人個人の日本人の知能レベルが低いとは思えませんが、日本政府や与党の長期的視野に立って考えるという能力の圧倒的な欠如は驚くべきレベルです。むしろ、能力の欠如というよりは、彼らは自己利益のために意図的に思考停止しているとしか思えません。将来の国民や国の不自由の心配より、今の自分の利益の方が大切だと思うのでしょう。

一方で、今回の台風被害や交通マヒの非常時での日本人の辛抱強さと礼儀正しさは驚嘆します。日本人の辛抱強さと礼儀正しさは美徳ではありますが、もうちょっと「どうしたら辛抱せずにすむのか」というあたりに、意識を向けてもいいのではないでしょうか。
消費税が上がり、年金の支給年齢は引き上げ支給額は引き下げられ、金のないやつは大学に行くな、という国です。どうしたら、余裕のある生活が送れ、老後に安心して暮らせて、全ての国民に教育の機会が与えられるようにできるだろう、という議論があってしかるべきでしょう。

思うに、政権にその本来の能力が決定的に欠如しているがために、先進国からいち早く転落したのですから、国民がすべきことは政府をマトモな形に変えることであって、みんなで我慢しよう、贅沢は敵だ、欲しがりません勝つまでは、という方向に行くのは筋違いであろうと思います。

こういうことは言いたくないですけど、政治家のレベルは国民のレベルを表すと言われます。日本はずっと、政治は三流と国際社会で言われ続けてきました。現政権に至っては、三流どころではありません。この自己利益と保身しか考えない戦後最悪の政権が、破壊し、無駄に浪費した戦後日本のシステムと富は気が遠くなるレベルです。しかし、こんな連中が好き勝手にやっているのを許しているのは国民なわけで、日本の凋落も日本人の生活がどんどん苦しくなっていくのも、結局は自業自得です。

ひょっとしたら、日本人は、好きで、我慢して、辛い目にあいたがっているのではないかと思うこともあります。清貧の思想などという本も昔、流行りましたし。子供のころの漫画は「根性もの」で主人公は貧乏や理不尽ないじめに耐えて頑張るのがパターンでした。しかし貧富と清濁は無関係です。貧乏は不便であり、余裕を無くします。しかるに、日本では、どうも、みんなで豊かになろう、という発想にはならず、どちらかといえば、自分さえ豊かならよい、そしてもし自分が豊かになれないのなら、みんなが貧乏するべきだとでもいう方向に発想が向いているような気がするのですけど。
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機内の映画

2019-11-01 | Weblog
学会や出張などでこの二ヶ月ほど飛行機を利用することが多かったので、映画をまとめ見。 

「Alita Battle Angel」はアクションシーンが中々、圧巻。日本の漫画が原作で、主人公も目が大きい以外は顎や鼻が小さく、眼窩の浅いアジア人顔の女の子。まさに日本の漫画をCGでリアル化した感じ。さすがはジェームス キャメロン、凝った映像でとことん楽しませてくれます。アクションシーンは四回ぐらいみました。8.5点。
 エルトン ジョンの伝記的映画、「ロケットマン」。映画としてはちょっとですけど、私、エルトン ジョンの2枚目のアルバムを大昔に買って以来、好きな歌手なので、大変、楽しめました。スローなアレンジでの名曲、「goodbye yellow brick road」から始まって、「Your song」,タイトルの「Rocket man」, 「crocodile rock」などのヒット曲、Kiki Deeとのデュエットで「Don't go breaking my heart」とお馴染みの曲が散りばめられています。エルトン役の人もKiki Dee役の人もよく雰囲気をつかんでいました。エルトン ジョンが好きな人向け。
 「ゴジラ、キング オブ モンスター」は、内容が薄く、大人はあまり楽しめないでしょう。渡辺謙の演技も今ひとつ。ゴジラが好きな人向け。5点。
 「Aladdin」、お馴染みの映画の実写版。出来は普通ですが、Will Smithの演技がよかったです。30年近く前、前回の映画でPeabo BrysonとRegina Belleが歌った「Whole new world」などの挿入歌が歌われますが、正直、これが私のマイナス点。どうしても彼らと比べてしまいますからね。6.5点。
 ロシアの戦争アクション映画、「T-34 」。ナチスに捕らえられたロシア戦車兵が、戦車で脱走するという大変シンプルな筋ながら、楽しめます。Anja役の女の子(Irina Starshenbaum)が可愛いのもいいです。8点。
 というわけで、私はドラマ系の映画が好きなのですが、今回は、ドラマ系で食指をそそられるものがなく、アクション映画が高得点でした。

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