百醜千拙草

何とかやっています

第三次世界大戦の危惧

2013-08-30 | Weblog
懲りないアメリカ、裏にいるのはイスラエルと軍需産業でしょうか。

米国、シリア攻撃準備完了 「29日にも」と高官
 
ワシントン共同 - ヘーゲル米国防長官は27日、英BBC放送に対し、オバマ大統領から命令があれば、米軍は直ちにシリアを攻撃する準備ができていると述べた。米NBCテレビ(電子版)によると、複数の米高官は同日、ミサイル攻撃が29日にも始まる可能性があると語った。ロイター通信によると、米英側はシリア反体制派に「早ければ数日以内」に攻撃を実施すると伝えたという。
 シリア情勢は、首都ダマスカス近郊で21日に多数の市民が死亡した化学兵器使用疑惑を受け、米英などが軍事行動に踏み切る公算が大きくなり、緊張が高まった。

イランラジオから。
アメリカと一部のヨーロッパ諸国、その同盟国は、シリアへの軍事介入を目的に、シリア政府軍が化学兵器を使用したと非難していますが、シリア政府は、この疑惑を否定しています。ロシア外務省は、シリアへの軍事介入は悲惨な結果を招くだろうとしています。また中国の王外務大臣は、シリア問題に対する慎重なアプローチを求め、政治的な解決法の必要性を強調しました。こうした中、シリア政府は、攻撃を受けた場合の、軍隊の断固たる対応を強調しています。
シリアの化学兵器使用に関する国連の独立調査委員会のメンバーであるカーラ・デル・ポンテ氏は、「ダマスカス近郊に対する化学兵器攻撃の被害者の話から、化学兵器を使用したのは反体制派の武装勢力であること、政府はそれに関与していないことが完全に明らかだ」と強調しました。

これまでのアメリカのやりかたや、イスラエルの意図をを考えると、軍事侵攻したい国の反体制派をコッソリ支援してマッチポンプをやったのだろうと思わざるを得ません。イランの大統領も穏健派になったことだし、とにかく今はアサド政権を倒したい、とイスラエルは考えているでしょう。イスラエルとアメリカ軍需産業は、渋るオバマをつついて、陸軍の投入はなしでミサイル攻撃のみという条件でシリアへの攻撃を認めさせようとしているのではないかな、と想像します。

もっと詳しい解説記事が田中宇さんのサイトにあります。

無実のシリアを空爆する 2013年8月28日   田中 宇」

なぜ米国は、国連の調査を妨害するのか。もしケリーが断言するとおり化学兵器使用の犯人がシリア政府軍であるなら、国連調査団をさっさと現地に行かせて米国に帰国させ、国連総会で真相を発表させれば良い。それをせず逆に、調査団の帰国を遅らせ、妨害しているのは米政府自身なのに、アサドが妨害しているんだとマスコミに歪曲報道させている。真相は、化学兵器を使ったのが反政府勢力だということだろう。それが国際的に暴露されると、米英が支援してきた反政府勢力の信用失墜と崩壊が進み、アサド政権が内戦に勝ってしまい、ロシアの言いなりでアサド続投を認知する国際会議をやらねばならなくなる。

いずれにしても、シリアへの攻撃は、非常にまずいことになりそうです。ロシアは既に、堪忍袋の尾を切らせかけています。今回も、当然のようにロシアと中国が米英仏のシリア攻撃声明に抗議。アメリカとイスラエルは、シリアのアサド政権さえ倒せれば、今回はとりあえずそれでよい、と簡単に考えているのかも知れませんが、それで、最も脅威を感じるのは、イランとロシアでしょう。万が一、シリアへの攻撃が泥沼化すれば、ロシアは中東に進攻すると同時に、アメリカ本土攻撃も射程にいれた軍事行動をとってくる恐れがあります。

聖書のエゼキエル書を預言の書として研究している人によると、次の中東での大きな戦争は、ロシア連合軍による進攻で、ロシア、イラン、リビア、エチオピアが連合軍を組み、アメリカとイスラエルに対して宣戦布告し、核戦争となるのだそうです。この結果、アメリカと中東は核によって壊滅的打撃を受け、中東は一旦、一時的にロシア連合軍に制圧されることになるということです。

予言、預言の類いは私は余り信じませんが、しかし、中東でのロシアを中心とした大規模な戦争はかなりの現実味を帯びていると思わざるを得ません。
第三次世界大戦にまで発展するかどうかは、ノーベル平和賞受賞者のオバマの決断がカギを握っていると思えます。オバマがすでに丸め込まれていると判断すれば、もはやプーチンは容赦しないかも知れません。私は、オバマにまだ理性と善性が残っていると信じたいです。なんとか、シリアへの攻撃を踏みとどまってもらいたい、そう思います。
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広島原爆1100発!

2013-08-27 | Weblog
フクシマ原発、知れば知るほど、絶望的になります。

東京新聞の先週末の記事。福島第一「汚染水300トン」の衝撃 「事故収束はウソ」
 
福島第一原発のタンクから放射性物質の汚染水三百トンが漏れ出た。原因は究明できていない。タンク内には二十五メートルプール八百杯前後、三十三万四千トンの汚染水がたまる。放射能の総計は二京七〇〇〇兆ベクレルという天文学的な数値で、さらに漏れ出ないか心配だ。汚染水対策は危機的状況に追い込まれている。


みんな楽しくHappy♡がいい♪の中で紹介されている京大の小出教授の話から抜粋。
報道するラジオ「福島第一原発事故 汚染水の問題は」小出裕章氏

もう、想像することも難しいほどの猛烈な汚染水というものが、タンクの中に溜まっているわけですし、
どんどん、どんどんそれが、毎日のようにたまってくるという状態になっているのです。

水野 - これ300トンで24兆ベクレルというふうに計算できるんですけど、
24兆ベクレルが流れ出しているというのは、どういう意味なんですか?

小出 - それもみなさん、24兆ベクレルと言っても全然実感が湧かないと思いますが、
24兆というのはですね、10を13回掛け合わせるというのが10兆という桁になります。

それで、広島の原爆がまき散らしたセシウム、あるいはストロンチウムというのは、
10を13回掛け合わせた量です。

水野:はぁ!

小出:
ですから今10を13回と私は言ったんですね。
24兆というのは。
ですから、ほとんど要するに
広島原爆がまき散らしたセシウム137あるいはストロンチウム90と同じようなものを
今、漏らしたという事ですね。

水野:はぁ。

小出:
それがただ300トンだと言っているだけであって、
福島第一原子力発電所の敷地の中にはもうすでに43万トン(33万トンの間違い?)もの汚染水が溜まっているのです。


一日当たりの汚染水が300トン、300トン当たりの放射能が広島原爆一発分に相当、その汚染水が33万トン溜っているということは、広島原爆、約1100発分の放射能が、現在溜っているということですね。そして、原爆一発分の放射能が毎日、毎日増えて行って、それが海へダダ漏れになっているという状況にあるということです。

いまの状況は、どうみてももう既に破綻しています。毎日、原爆一個分、増え続ける汚染水でさえ処理できないのですから、事故の収束など、夢ものがたりでしょう。遠からず、原発作業員もいなくなるでしょう。そのうち徴兵制になって、一般国民を無理矢理、原発作業員として働かせるようなことになるかもしれませんが、仮にそれだけの非常事態体制を敷いたとしても、原発事故、悪化する一方の状況をなだめることさえできていません。廃炉に向けての第一工程、使用済み核燃料が取り出せる見通しは二年経ってもゼロ。事故収束という意味ではこの二年間、後退こそすれ、ただの一歩も前進していないのです。遠からず、政府も東電も福島原発から全面撤退して、運を天に任せる日がやってくるのは間違いと感じざるを得ません。

加えて、放射能健康被害、国民生活の疲弊、経済の低迷、と日本を待ち受ける負のスパイラルは避けようがないように思います。そんな中で、いまだに東京オリンピックを招致しよう、とか言っている人々は何を考えているのか、私、正直、理解に苦しみます。そんなことやってる場合ですか。オリンピック開催のころには、放射能による影響はかなり深刻なレベルで顕在化しているでしょう。マスコミの報道状況から見ると、外国は日本よりも遥かに福島原発事故の深刻さを理解しているように見えます。万が一、オリンピックが招致されたところで、そのころの日本や東京の経済はオリンピックをホストするだけの体力はないでしょうし、仮に開催できたところで、多くの国の人々は参加を見合わせることになるだろうと思います。北京オリンピックのときに、かえって、急作りの張子の虎が露呈したり、大気汚染の酷さが問題になったりして、評判を落としました。アテネオリンピックで経済効果を狙ったギリシャは、逆にオリンピック負債に苦しむことになりました。オリンピックはカネにも安全にも余裕がないとできません。今の日本に、オリンピック招致など考える余裕も余地もないのは、明らかだと思うのですが。

最後にロシアの新聞に掲載された今後の原発事故の見通しを紹介して下さっているサイトがありましたので、リンクします。私も少なくとも関東、東北が全滅するというのは、ありうると思います。しかも、早ければ、この数年以内 でしょう。その時にどうしていいのか、途方にくれるばかりですが、何らかの準備はしないよりはした方がいいのではないか、と思います。


原発事故】ロシアトゥディ「東京の地下水脈に溶解燃料が達したなら首都圏民四千万人を避難させる必要」
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殺人政府

2013-08-23 | Weblog
ちょっと前のニュース、 
日本は米との関税交渉に入れず TPPブルネイ会合
TPP=環太平洋経済連携協定で最大の焦点となる関税の交渉を巡り、22日から始まるブルネイ会合では、日本はアメリカと具体的な交渉に入れないことが分かりました。

 アメリカ通商代表部・フロマン代表:「米国国際貿易委員会の分析を検討した後で、交渉のテーブルにつくことになっている。9月には交渉を開始できると思う」
 来日しているアメリカ通商代表部のフロマン代表は、アメリカの国内手続きのために、関税を自由化する品目を相手国に提示できるのは9月になるという見通しを示しました。TPPでの関税交渉は、事前に自由化する関税のリストを相手国に提示するルールとなっていますが、ブルネイ会合では、日本は事実上、アメリカとの関税交渉には入れないことになります。このため、日本側はアメリカ以外の国との関税交渉を進め、連携を強めたうえで、アメリカとの交渉に備える方針です。


今更、何を言っているのか、寝言を言うのもしろ、と毒づきたくなりますね。TPPはワナで、一旦、参加を表明したら日本は交渉の余地なく、一方的に不利な条件を飲ませられる、ということは最初から、わかっていたことで、大勢の人が散々、警告してきたことではないですか。マスコミはわかっていて、それを報じず、もう後戻りできない段階になってきて、アリバイ作りのようにこのようなニュースをコッソリ流すのです。
原発事故情報も同じです。散々、放射性汚染物を野山に海に垂れ流しておいて、何ヶ月もたってどうしようもなくなってから、「漏れてました」とコッソリ言うのです。噓つきドジョウが「原発事故収束宣言」を臆面もなく行って、随分経ってから、やっぱり「収束してませんでした」と政府は言うわけです。こういう己のことしか考えない確信犯の集まりが政府やマスコミなのです。

そして、数日前には、子供の甲状腺癌の確診例が18名、疑い例は44例に登るということが発表されました。新聞はまだ原発事故とは関係ない(因果関係は不明)というコメントを載せています。事故後2年で18例はチェルノブイリを越えるスピードです。来年、再来年にはこの数字は十倍以上になるでしょう。政府はそうなってから、「あ、やっぱり放射能でてましたね、へへへ」と言って開き直るのでしょう。最初からわかっていたことです。被害が出て、どんどん大きくなって、隠すこともできなくなってから、コッソリ認めるのです。その身勝手で愚劣な連中のために犠牲になる子供たちのことを考えると、怒りと情けなさで一杯になります。

エジプトの軍事クーデターによる新政権が、市民を虐殺している、と報道されていますが、日本の政府がやっていることは、それ以上に悪質ではないか、と思います。原発事故後の政府の福島県民の人々に対するやりかたを「棄民」と呼びますが、明らかにわかっていてやっているのだから、これは「未必の故意」を越えた「意図的な殺人」と呼んでもよいでしょう。東電の元幹部がこぞって家族を引き連れて海外移住したらしいですが、こういう連中も同罪でしょう。
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研究の楽しみ

2013-08-20 | Weblog
ようやく3年越しの論文を出すことができました。自分では、中ぐらいの出来かと評価しています。論文がembargoに入った時点で、ある科学ニュース誌が興味を示してくれたり(結局、ボツになりましたが)、某ノーベル賞科学者の研究室の人からコンタクトを受けたりして、意外に私の論文を見てくれている人がいるのだなあ、とちょっとうれしく思ったりしました。

最近は、研究生活にストレスを感じることも多く、そんな中で平常心を保つ修行を日々続けているわけですが、もちろん研究は本質的には楽しいものです。普通、思った通りに研究がスムーズに進むことはありません。うまくいかない苦しい日々が続く中で、ごく稀に何か面白い現象を発見したとき、新しい解釈を思いついたとき、そんなEureka momentが訪れることがあり、それが研究の最も大きな楽しみだと自分では思っていました。また、研究の成果を誰かに「面白い」と言ってもらえたり、意義のある発見ができた時、喜びを研究室の人々と分ち合うことは、間違いなく研究活動のうれしいことです。私は研究の喜びというのはこういうことだろうと思っていましたし、実際、これらのことが嬉しいことであるのは間違いありません。

でも最近、実は研究生活はそういうことがなくても十分、楽しいと実感しています。
研究での実際の実験は多くの単純作業の繰り返しです。しばらく雑用で実験が出来なかったりした後、週末とかの誰もいないような研究室で、シコシコと単純作業をしていると、私の心が落ち着いて来て静かになります。するとなんとなく満たされたような気分になります。
つまり、研究室の実験台の前に座って単純作業を黙々とするだけで、楽しくなれるということに気がつきました。プロジェクトがうまく行っていなくても、論文が三回連続でリジェクトされても、研究費がなくて台所が苦しくても、ヘタをすると二年後には店じまいでも、それでも研究は楽しいということに私は気がつきました。

私は瞑想をしたりする習慣はないのですが、ひょっとしたら、実験台で単純作業をシコシコするというのは、マントラを唱えながらする瞑想のようなものなのかも知れないな、と思った次第です。成功して偉くなり、自分では手を動かさなくなって実験はポスドクや学生だよりの研究者の人が、往々にして鬱になってしまったり、研究不正に手を染めたりする例を見聞きします。思うに、それは、研究のごく単純な喜びを感じられなくなってしまったからではないのでしょうか。

私は、自分の経験から、自分で手を動かして実験(それも単純作業の多い実験)をすることは、精神衛生に非常に有効だと、確信するようになりました。単純作業に集中することは、「mindfulness」の実践に役立つと思います。意識を「現在、たった今」の瞬間に向け、過去の記憶や未来への不安に心を乱されなくする効果があると思います。結局、過去は過ぎ去り、未来は未だ来らずで、我々にあるのは、現在の一瞬一瞬だけです。過去の過ちから学び、将来に備えて準備をしたのなら、それ以上、過去や未来のことに心を乱される必要はありません。今日一日、楽しく生きればそれだけで十分だと思います。

それで、私は今日も半眼で「オーム」とつぶやきながら、ピペットを操っております。(お試し下さい)
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敗戦記念日に際して

2013-08-16 | Weblog
私も資本主義は人間を奴隷化するためのシステムだと思っており、戦争は人の命と引き換えに金儲けするための手段だと思っております。しかし、それは、自分の生活の中での些細な経験から実感しているだけのことで、このシステムを牛耳る権力者やその関係者と直接、接触して理解したわけではありません。(私は、大多数の人々と同様、奴隷にされる側ですから)
ですので、直接、権力者側と本気で戦っている人々の言葉は、何千倍もの重みがあります。屈辱の敗戦記念日(屈辱とは、先の戦争が、「人間性」というわれわれの存在の根本をを否定する「悪」が勝利してしまったという意味です。敗戦とは、日本がアメリカに負けたという表層的な意味ではありません)に際して、「独立国大和」からの下のエントリーをリンクしたいと思います。

ドン底を味わって解る、本当の裏。

この時に この会長さんから お聞きした、 日本のウラ事情。
「カネは 政府(時の権力者)が 必要な分だけ 刷って 我々に仕事を回してくれる。」
「これが無ければ 我々企業も 経営出来ません」
 と。 言った。。
この時は 何を言っているのか? ボク自身 サッパリ解らなかったが??
要は カネは 権力者が好きなだけ 好きな時に 生産出来る という 裏技だった。
それを 、 以前だったか? 自民党の某政治家の 誰かが 口に出して喋った。
それを聞いて 何となく解った。
その意味の 拡大解釈も出来た。
日本国の借金も 日本の国民の借金 と 信じ込ませ 人間を奴隷扱い にする 為の仕掛けだった
どうして 日本の政治家が 政策実行する 公共事業の費用が 国民の借金になるのか?
この深い意味が解らない?
日本の財政赤字が 200%を超えても 財政破綻しない のは どうしてなのか?
そこが 資本主義の最大の マジック なのだ!
世界の民衆に 資本主義という定義 を 信じ込ませ カネの奴隷にさせる のが 目的なのか?
今、言えるコトは カネは回り巡って 権力者(資本家) の元に 返ってくる という 事実だった。
戦争も ヤラセ の 1つだろう。 常に 戦争を画策 している 権力者 が イル。。
それに気が付いた のは 最近だった。 
今の日本政府の中にも イルだろう。 
アメリカ帝国と結託して 世界に 戦争を仕掛ける 不届き者が。
それが 見え隠れ している カラ 今の日本政府は 信用出来ないのだ。
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日本版NIH-敗戦記念日

2013-08-16 | Weblog
ちょっと前のNatureのフロントページ(8/1 2013 Vol 500, pp5)、The test for Abenomicsというエディトリアルの小さな記事。一部、適当に翻訳。

日本の首相であるアベシンゾーは選挙で大勝して浮かれているが、彼の科学政策が研究者の意見を取り入れたものであることを示さなければならない。
前の日曜日の参院選での大勝は印象深い。アベ氏の経済刺激政策への人気が高かったようだ。
、、、
日本国民の殆どは原子力発電再稼働に反対しているのにもかかわらず、アベ氏は前向きだ。首相は、フクシマ事故を悪化させた放射線管理システムは改善されたという考えを押し通そうとしているが、過去数週の間にあった出来事は、不気味な蒸気を出すフクシマ原発も放射線管理システムも正常にはなっていないことを示している。東電が放射性物質が海に漏れ続けていたことを一ヶ月以上も隠蔽していたことは、人々の怒りを呼んだ。疑り深い人々は、東電は選挙が終わるまでこのニュースを認めたくなかったのだ、と言っている。
 アベ氏の科学政策には賛否両論ある。研究資金の配分を、アメリカのNIHのような形にしようと計画しているが、計画されている日本版NIHはその名前とは随分違うようだ。それはもっと応用科学に重点をおいており、科学者自身ではなく、アベ氏と官僚が運営を監督することになっている。

すでに、日本はiPSの成功を余りに楽観視しすぎており、(iPS研究への)資金をさらに増やそうとしている。日本は今後どのような科学や臨床応用が出てくるのかにもっと注意を払うべきだ。その他の(注目されていない)分野の研究者は、疏外されていると感じている。日本版NIHはそのバランスをよくするだろうか?そうなるべきであるが、アベ氏の計画ではそうなる保障はない。科学者の意見を重要視するNIHのまねるのであれば、日本の(科学資金分配の)システムは改善するかも知れない。であるが、現時点では、殆どの研究者は、トップダウンで導入されるアベ氏の日本版NIH構想を、むしろ脅威と感じている。


NIHのやりかたが本当に良いのかどうか、私はわかりません。非常に非効率で遅いし研究者への負担も大きいです。しかし、これは民主主義的なやりかたで科学界全体になるべく平等なようにと考えれば、仕方のないコストのような気がします。おそらく、民主主義的にメリットベースで研究費を配分するということをやろうとすれば、こういう形しかないように思います。結局、全員が同じように研究費を貰えるわけではないのですから。

それから、終戦記念日に際して、二つのニュース

各社一斉に伝えているのが、アベ首相の追悼の辞から歴代首相が必ず述べて来た「不戦の誓い」が消えたこと。戦争は手っ取り早いカネもうけ、借金踏み倒し、焼け太りの機会です。現代、戦争は基本的に国民のためでも国のためでもありません。「戦争をしたい」ことを露骨にする「操り人形」にしか見えない首相をいただく日本国民の不幸。これから堪え難きを堪え、忍びがたきを忍ばねばならない世の中がやってくるかも知れません。

もう一つは、琉球新聞で沖縄訪問したオリバーストーン氏らの言葉。
「日本が米国の属国に見える」 ストーン監督ら来沖会見
「米国の政策がどのような影響を地域にもたらしているかを沖縄に来て実感した。日本が米国の属国のように見える中で、稲嶺進名護市長のように権力に対して厳しい戦いを続けている人もいる」と評価した。 広島、長崎、東京も含む今回の日本訪問について「第二次世界大戦の歴史を含め、日本人はほとんど自分たちの歴史を理解していないと感じた」


日本がアメリカの属国だという意識がもっとも乏しいのが、日本が豊かな時代に生まれて余り不自由なく生活してきた本土の人でしょう。私も若いころは日本は独立国だと思っていました。日本人が自分たちの歴史を理解していないはそうだろうと思います。岩下おじさんのブログに興味深い記事を見つけましたのでリンクします。

四の五の言わずにまずは原爆投下をはっきり総括しろ

終戦記念日が来るたびに思い出すのは無能軽薄な政治家の意識の低さ、無教養、想像力の欠如こそが「悪魔」の実態であるということである。その典型がS.トルーマンであると考える。
ご存知のようにトルーマンの原爆投下命令によって日本の敗戦が早まったのではなく、すでに交戦意欲をなくした日本がポツダム宣言をすぐに受け入れてはむしろ具合が悪かったのである。とにかく巨額の予算をつかったマンハッタン計画の成果を人体実験しそこねると困るから。

これについては多くの文献と証拠が残っているが、日本人としてもっとも痛快な話はなんといってもトルーマンを投げ飛ばした日本人女性柔道家の話であろう。彼女は林田民子という。(この話の一部が引用されていますので、是非、リンクからご覧下さい)

原爆慰霊碑に主語のない言葉が刻んであるけれど、もっと明確に「トルーマン米大統領が犯した過ちは繰り返しませぬから・・・」と書くべきである。それができないのなら戦争記念日や原爆の日のただの儀式なんかやめちまえばいいと思う。

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恐怖と怒り

2013-08-13 | Weblog
「怒らない」人間になるべく、日々、トレーニングしております。仏教では怒りの種類は何十もあるそうで、もっとも手なずけるのが難しい感情なのだそうです。上から二番目にエラい人になっても怒りは残っているのだそうです。怒りのスイッチというものはちょっとしたことでポンと入ってしまいます。自分が怒りつつあるということを自覚できれば、怒らないことは割は簡単なのですが、フイをつかれてツボを押されてしまうようなことがあると、怒りを自覚してコントロールする余裕がないことも多いです。私の場合、大抵の怒りは何らかの「恐怖」に根ざしていて、その怒りの元である恐怖を理解していると大丈夫です。しかし、どうも「恐怖」だけでは説明できない怒りもあるような気がします。そういうタイプの怒りは厄介です。日本の政府やマスコミに対する怒りは、彼らが己の保身と欲のために、力を使って日本を破壊し国民を蹂躙しようとしているという「恐怖」に基づいているのは間違いありません。でも彼らに対する怒りそれ以上の何かがあるような気がします。とくにマスコミのやり方に対する嫌悪感、マスコミが個人を攻撃するやりかたには、無線飛行機で民家を爆撃するアメリカ軍のような、卑怯きわまりない汚らしさを感じずにはおれません。彼らに対する私の怒りの原因がもし「恐怖」だけなのであれば、「カネのためなら人間が人間性を捨て去れる」という日本人の善なる性に対する私の信頼の根拠を失うことへの恐怖でしょうか。最近の山本太郎氏へのマスコミの攻撃を見てそう感じました。

山本太郎氏に対して始まった攻撃に、私は怒りを覚えずには居れません。先日にアップした広島でのオリバーストーン氏の言葉の通り、戦後日本の政治家で、国民のために立ち上がった政治家は悲しくなるぐらい少ないです。生活の党が潰された今、現在の国会議員で、国民の権利と安全と財産を蝕むこれまでの既得権組織の脅威となりえるのは多分、この人、1人でしょう。もちろん、1人では何もできません。しかし、彼のひた向きさと権力に立ち向かうことを恐れない勇気は、国民一人一人に訴えます。権力側がもっとも恐れるのは国民が団結することですから。議員の数がなければ力が発揮できない小沢一郎氏は今は政治的な影響力は残念ながら、かなり小さくなってしまいました。山本太郎氏も数的には1人で、しかも参議院議員です。議員としてできることは限られています。しかし、国民の圧倒的な支持があります。われわれがまず第一に目指すべきは、この支持をもっと広げて行くこと、そして、その要にいる山本太郎氏を国家権力の暴力、ワナ、ネガティブキャンペーン、暗殺などから守ることだと思います。そのためには、多くの人々が連続して、彼の活動を注目していくこと、一人でも多くの賛同者、味方を増やしていくことだと思います。

というわけで、いつも、読む度に感心する「反戦な家づくり」の記事をまたリンクしたいと思います。

一郎+太郎=日本の未来 が逆証明されている

山本太郎さんへの攻撃は、日に日に激しくなってきた。
予想されたこととは言え、そのスピードは異常に速い。

今のところ週刊誌でのゴシップ的な話だが、たぶん告発して裁判に持ち込む自称市民団体がすぐにでもあらわれるだろう。それどころか、検察の暴走のほうが早いかもしれない。
太郎さんにこれからおきることは、ほぼ予測できる。それは、小沢一郎さんを巡って、これまでの4年間におきたことそのままだからだ。
、、、
では、なんで小沢一郎と山本太郎は、露骨な弾圧にさらされるのか。
それは、明らかに彼らは共産党や社民党とは「ちがう」からだ。

「ちがう」のは、以下の三点だ
1.体制を変える気があるかどうか
2.それが本気かどうか
3.それに現実味があるかどうか

この三つの条件がそろったとき、「平和」に見える日本の様相は一変する。
マスメディアが先鞭を付け、検察・警察が牙をむき、裁判所までが一体になって襲いかかってくる。
これは、2009年からの陸山会事件の実相を知っている人ならば、誰もが実感したことだ。

共産党や社民党がなぜ弾圧されないのかというと、その主張は同じでも、1~3の条件がないからだ。
彼らは、自民党政権下にあって、少しでも庶民の暮らしをマシにしようと努力しているのであって、政権そのものをひっくり返そうとは思っていない。
思ってもいないからもちろん現実味もない。

そのような体制内で生活改善するための努力も必要なのであって、彼らの存在を否定するものではないが、しかしあくまでそういう存在なのだ。
自民党にしてみれば、鬱陶(うっとう)しいけれども脅威ではない。

ところが、小沢一郎と山本太郎は、そうはいかない。
共産党や社民党に対しては、言うことを聞いてやらなくても、「~~反対」「~~べきだ」という正論を延々と繰り返すだけだが、一郎と太郎は、「聞かぬなら聞かしてみせよう」と動き出す。
小沢一郎は政権を本気で取りに来るし、山本太郎は温和しいはずの日本人の心に火を付ける。

■■

私は東京までは行っていないのでハッキリは分からないが、ネットや動画で見る限り、なんと言っても太郎さんの演説の力が大きかったように見える。
つまり、言葉が届いている。

一方で、山本太郎さんは、政治は素人だ。

永田町と選挙を知り尽くしている小沢秘書軍団にこそ、山本太郎防衛隊をお願いしたい。
もしそれができずに、この危急存亡の時に小沢さんの顔だけ見ている秘書や側近では、これからの時代は戦えない。
太郎さんも、被弾圧の先輩である小沢氏に、直接教えを請い、協力を依頼すべきだ。
丸腰では、たたかい始める前に蜂の巣だ。

この連携が成立し、そこに体制内とはいえ良識ある社民党などが合流すれば、まだまだ微々たる勢力とは言え、動き始める核はできる。
一気に問題が解決する明るい未来は見えないけれども、細く険しくても先へと続いている道はみえてくる。
それが、未来だ。未来はある。


もう一つ。チェルノブイリの時のソ連の対応(それでも十分とは言えませんが)に比べて、フクシマ事故の政府と東電の対応は余りにひどい、という暗黒夜考からのエントリー。全くその通りだと思います。

チェルノブイリ原発事故ドキュメンタリー番組を通して振り返るフクシマ原発事故を巡る日本政府の対応
フクシマ原発事故から2年以上が経過した今のフクシマを取り巻く現状をみれば、旧ソ連と日本、どちらがマトモかは自明であろう。
福1の収束作業については、東電・経産省・政府が未だに多くの隠蔽工作を繰り返し、ここ直近の高濃度汚染水問題ひとつをみても、事態は収束するどころか悪化する一方である。
そして何よりも酷いのが、原発周辺住民に対する対応である。
旧ソ連では市民の健康・安全の確保が第一とされ、たったの2年で「スラブチチ」を建造することにより、避難住民に”安住の地”と、何よりも生きていくうえで一番重要な”希望”が与えられているのである。
一方の日本はと言えば、フクシマ原発が未だ危機的状況であるにも拘らず、周辺住民の避難・移住を促すどころか、それとは逆に、「除染」なるマヤカシを弄して、未だ高い放射線量が残る街に市民を帰村・帰還させるという”非人道的行為”が平然となされているのである。
さらには、政治・官僚・メディアの合作により、「食べて応援!」といった地元応援キャンペーンが推進されると共に、スポーツ等何でもかんでも「絆・友情物語」としてお涙頂戴的演出をすることによって、地元で収穫される”汚染食材”や数多くの”汚染がれき”を日本全国に撒き散らし、周辺住民のみならず、全国民の健康・生命を危険に晒す”棄民政策”が断行されているというのがその実情である。

今回、2年前に放映されたチェルノブイリ原発事故の関連動画を敢えて取り上げたのは、皆さんに原発事故後の対応をみた際、日本国家の対応があの旧ソ連以上に酷いという現実を実感していただきたいとの思いからである。

チェルノブイリ事故の後、旧ソ連は「国家崩壊」という道を辿っているが、果たしてニッポンはこの先どうなるのであろうか?

 

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イスラエルとのこと

2013-08-09 | Weblog
柳田先生のエントリ、日本とイスラエルはもっと仲良くすべきだ、と読んだので。

日本人の多くも中国や韓国から激しく日本が非難されて、周囲に味方の国がゼロのイスラエルの人々に思いをはせることが可能になったかもしれません。日本では、パレスチナ善、イスラエル悪、という図式がありますが、イスラエルは皆殺しに会うかもしれない危険性を絶え間なく意識して今日までやって来たのです。簡単に善や悪と決めつけるのは意味がありません。なにしろたくましく、頭が良くて、活動的な生きぬく術にたけた民族です。仲良くなったらいいことが沢山あります。
わたくしが言いたいのは、イスラエルの科学技術は実に見るべきものが多数あって、健康科学技術も世界最高レベルであることです。そういう国と日本が密につきあわないのは,本当に残念です。


科学時術のことに関しては私も同感します。ワイスマン研究所には知り合いも居りますし、日本人でワイスマンに留学した人も多いと思います。個人的にしっているイスラエル人は皆、人間としていい人ですが、ただ、なにせNが少ないですから、一度もイスラエルに行ったことのない私は国や国民性を直接知るだけの知識はありません。日本でも同じことだと思います。平均すれば日本人は、勤勉で思いやり深く思慮深い人間的に優れた人ば多いと思います。その一方で、とても利己的で自分のことしか考えず、カネのためには他人を利用し、社会や自然を破壊する行為を躊躇わないような人間も少なくありません。だから、個々の人間から帰納的に「国民性」みたいなものを想像して、それに基づいて逆に個人を判断しようとすると誤るでしょう。まして、「国」ともなれば、その性質を各国民のあり方を見て理解するのは不可能と言えると思います。なぜなら、国というものは平等な人間の集合的コンセンサスをもとに運営されているのではなく、ごく一部の権力層と呼ばれる人間の都合のよいように動かされているからです。日本では、「民主主義」というものは形骸化した形としてしか存在していないようです。それは、度重なる沖縄在日米軍の無法行為がいつまでたっても無くならず、放射能垂れ流し原発がいつまでたっても廃炉にされないのを見ていればよくわかります。そして、最近、はじまった国民派、反原発議員となった山本太郎氏への数々のネガティブキャンペーンを見ると、力をもっている者の品性の低さと、カネのためにはプライドも原理原則も平気で捨て去るマスコミ、絶望的になりますね。

イスラエルも同様でしょう。多くの民はユダヤ国家建国という悲願のもとに集まった善良かつ信心深いユダヤ人のかも知れません。陰謀論は止めますが、ヒットラーがユダヤ系であるのは有名な話ですし、ナチスのユダヤ弾圧はそもそも、イスラエル建国をしたい一部の金持ちが、その目的のために、ユダヤ人をヨーロッパから追い出して、聖書の舞台である土地に無理に集めたのだ、という話もあります。もしそうなら、自分たちの都合でアラブ人を追い出し、そこにムリヤリ国を作ったイスラエルがアラブに恨まれるのは当然でしょう。ちょっと背景は違いますが、満州国のような感じですかね。大勢の普通の日本人が、新しい土地への希望を抱いて入植したのと同様、イスラエルに入植してきたユダヤ人の大抵は安住の地を望んだ普通の人々だったでしょう。しかし、関東軍が必ずしも満州入植日本人の味方でなかったと同様、イスラエルのシオニスト政府も必ずしもイスラエル人の味方ではないのかも知れません。つまり、イスラエルに流れてきた大多数の一般ユダヤ人と、イスラエルという国家を作りそれによって何かをしたいと考えている一部の金持ちの自称ユダヤ人との意図には乖離があっても不思議ではないということです。

パレスティナ問題や最近のシリア、イランとの対立で悪い印象を与えるイスラエルは、多分、イスラエル人の民意を反映しているわけではないでしょう。想像するにイスラエルに住んでいる普通のイスラエル人は、パレスティナと戦争して日々、テロの恐怖に晒されたり、必要以上に反政府シリアに肩入れしたり、周辺アラブ諸国への過剰なまでな強硬的な態度をとることは望んでいないでしょう。人間ですから、お互い、睦みあい助け合って平和に暮らしたいはずです、ふつうなら。でも、日本で起こっているように、外資やアメリカの手先となって、国民の富を売り飛ばし、原発事故にあっては被害者を見殺しにし、必要もない憲法改悪をしようとしてみたりするような一部の国を運営する立場にある人間が、大多数の一般国民を犠牲にして、己の利益を追求するのは、大昔から行われてきたことで、同様に、イスラエルという国とその国民を使って、己の利益なり欲望を満たそうとする連中が、イスラエルのあの好戦的、挑発的態度のウラにいて、彼らの行動は必ずしも大多数のイスラエル人の意思を反映しているわけではないのではないのか、と想像するのです。


日本とイスラエルが仲良くするべきだ、という意見に関しては、国家レベルでは「アメリカ抜き」ならば賛成です。(無論、そんなことはあり得ません)大体、日本がアメリカ抜きで独自外交することはできません。それをやった田中角栄がどんな目にあわされたかを思い出すだけで十分でしょう。日本人とイスラエル人が個人個人として仲良くするべきだという意見には無条件で賛同します。べつにイスラエル人に限りません。中国人、韓国人、その他の国の人々、あらゆる国にあらゆる人々と個人的に友人であることは文句無しに素晴らしいと私は思います。
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アメリカの戦争ビジネス

2013-08-08 | Weblog
先日、広島でスピーチをしたアメリカのオリバーストーン監督の言葉を紹介してあるサイトを知りました。ビデオでもハッキリとアベ氏が核廃絶を口にしたが信じていないと言っていますね。その後で、広島の会場から拍手。人々はアベ氏の原発推進と憲法改正の動きを核装備して実際に戦争ができる国にしようと企んでいると危機感を持っています。一部、転載します。

オリバー・ストーン「日本は悪事に加担している。恐ろしい龍は中国ではなくアメリカだ」


、、、、しかし、今日そこには多くの「偽善」もあった。「平和」そして「核廃絶」のような言葉が安倍首相らの口から出た。でも私は安倍氏の言葉を信じていない。(拍手)

私が日本について見る事の出来なかったものがひとつある。それは、ただのひとりの政治家も、ひとりの首相も、高邁な道徳や平和のために立ち上がった人がいなかったことだ。いやひとりいた。それは最近オバマ大統領の沖縄政策に反対してオバマにやめさせられた人だ。みなさんに聞きたいのは、どうして、ともにひどい経験をしたドイツが今でも平和維持に大きな力を発揮しているのに、日本は、アメリカの衛星国家としてカモにされているのかということだ。あなた方には強い経済もあり、良質な労働力もある。なのになぜ立ち上がろうとしない?

第二次大戦後、米国はソ連を巨大なモンスターにしたてあげた。中国はいまその途上にある。つまり米国の「唯一の超大国」の立場を脅かすもうひとつの超大国にしたてあげられようとしている。今は大変危険な状況にある。

よく聞いてほしい、アメリカは、こんなことを言いたくはないが、いじめっ子なのだ。日本が今直面している恐ろしい龍は中国ではなく、アメリカだ。

今年、戦争がアジアに戻ってきた。、、、なかでも尖閣諸島について、私にはコメントしようがない。あんなものを巡って戦う気が知れないが、それなのに戦う価値があるように言われている。いま皆さんは核兵器廃絶が大切だとお思いだろう。しかしこのポーカーゲーム(危険な賭け事)はアメリカ主導で軍が展開して急速に進んでいる。アメリカは世界の73%の武器を製造しては売りさばいている。それには無人攻撃機、サイバー兵器、宇宙戦争用の武器も含まれる。

米国は「唯一の大国」であろうとするために脅威を増大させ、世界中にアメをなめさせ、無実の人を刑務所に入れ、消し、ファイルを秘匿し、盗聴し、永遠の監視国家たろうとしている。、、、

これが今世界に起っている事だ。日本は、悪事に加担している。もう一度言おう。ベトナム戦争の後、みなさんは戦争のあぶなさにを知って、これがアジアで最後の大きな戦争になると思ったはずだ。でも、もう一度戦争がある。ここでみなさんにはドイツがヨーロッパでしたように、立ち上がって反対の声を上げてほしい。日本はかつて敗戦し広島長崎そのたでひどい目にあった。その悲しみを糧にして強くなり、繰り返し戦争を起こして日本と世界に痛みを与えてきたバカ者どもと戦ってほしいのです。

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ひとにぎりの未来

2013-08-06 | Weblog
原稿の校正で丸一日潰れました。最優先事項なのでヤムを得ませんが、余り楽しい作業ではありません。ようやく終わったと思ったら、25万円ほどの掲載料の請求書。研究そのものはまずまず楽しいと思うのですが、論文にして発表する段階は苦しいことの方が多いですね。花の命はなんとやら、研究活動も似たようなものです。
 論文一本の発表にカネも時間も労力もかかるのですが、それをまとめて四十何本撤回したとかいう豪快な (?) 話を聞くと、研究論文を発表するという作業も何とも虚しさを感じてきます。Nature の7/24の記事によると、最近は論文撤回数が増え、撤回までの時間が短縮しているという話がありました。悲しむべきか喜ぶべきかよくわかりません。以下、適当に訳してみました。

最近、論文撤回の数が増えているが、その理由の一つは雑誌社が素早く対応しているからである、とPLoS ONEに発表された。ノースカロライナのMediCCのスティーン氏らは1973年から2012年の間に出版された後、撤回された2047本の論文を解析した。2002年以前に発表された論文は撤回までに、平均50ヶ月かかっているのに対し、その後は24ヶ月であった。「話がうま過ぎて信じられない」ようなデータは、今では見逃されにくいのかも知れない、とスティーン氏は言う。「著者に対峙することを躊躇わなくなった傾向もあるのかも知れない」


さて、フクシマ原発ですが、やっぱりとってもヤバいです。汚染水をせき止めることができなくなって、まもなくオーバーフローするというニュースを聞きました。十日ほどまえ、フクシマ原発三号機で蒸気がでて、日本各地で空間放射線量が急激に上昇した事件がありましたが、それに関してこのサイトが解説してあります。格納器の上部もすでに外とつながっていて、放射性物質が直接大気中に放出され続けているという状況にあるらしいことがわかります。

水蒸気を十分含んだ気体が原子炉格納容器ヘッド等から漏れている可能性が考えられ、これらの蒸気がシールドプラグの隙間を通して原子炉建屋5階上に放出した際、周りの空気が相対的に冷たかったため蒸気が冷やされ、湯気として可視化されたものと推定されます。(東電発表)


また、同サイトにあった情報だと、海に放出されている汚染水は一日、400トンであり、トリチウムだけでも積算量40兆ベクレルになりそうだという話。これほどまでとは思いませんでした。気を失いそうです。私は余り海産物は食べませんけど、それでもみそ汁のダシや実に海のものは使います。みそ汁さえ飲めなくなり、寿司を喰うのも命がけの時代が近づいて来るのかも知れません。

そういえば、昔、未来の世界を見てきたという人の話を書いた本を読んだ時、未来の様子が書かれていたのを思い出しました。100年先ぐらいに未来は、緑は多くて静かだが人の数が少なく、海は汚染が激しいので海産物は食べることはできず、テレビや映画は無くなっているが、コンピューターはあって、娯楽番組は昔に作られたものを見ることができるのだそうです。週末、アップルTVでYoutubeにアップされていた25年前のTV番組を見ながら、本当にそうなるのかも知れないな、と思いました。25年前のマリブの浜辺は美しかったです。今はどうなのでしょうか。
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着陸態勢

2013-08-02 | Weblog
ポスドク用グラント審査会が終わりました。施設内のレビューアが約10人ほど集まりましたが、臨床、基礎、エンジニアリングと全然バックグラウンドの違う人々が独自に殆ど門外漢の分野の応募を審査したにかかわらず、だいたい評価が一致していたのが面白いです。よいグラントは誰が読んでもよいということですね。トップ3位は私が選んだトップ3と一致しました。その三人は検討しないことになり、あと、下位の人で推薦したい人、中位の人でボーダーラインの人を中心に意見交換し、合計25人のファイナリストの中で10名、補欠2人を選びました。その中で、私が比較的高い評価をつけた二人は、研究計画は面白いと皆が思ったようですが、一人はポスドク歴が長過ぎる、一人は論文出版数が少な過ぎるという理由で、選ばれませんでした。ポスドク歴の長い人は、3年間をど別大学の教官職にあったのにポスドクに戻ったという点が結構マイナス評価を受けた理由でした。この小さなグラントのサポートがこの人のキャリアの発展に役立つか疑問だということで、つまり、もっと若くて勢いのある人に投資しようということです。ま、グラントの主旨がそうですから、仕方ありませんが、この厳しい研究業界で、それなりに経験を積んだ人が報われないのは気の毒です。審査会の帰りに同年代の別の審査員の人と雑談しました。一年先は闇、私と似た境遇です。きびしい研究環境はやはりストレスが溜まりますが、そのストレスの中で如何に平常心を保つか、というあたりが修行なのでしょう。

そういえば、私の分野でこの十年世界的にも勢いのあった先生が研究をやめて臨床系の病院に移るというウワサを聞きました。基礎的研究ではかなり光っていて、アメリカの研究室からのオファーは多々あったようですが、日本を離れることができないという理由なのだそうです。二年前にはアメリカの学会でも大きな賞を授賞され、これからこの分野をひっぱっていくリーダーと思っていただけに、残念なことです。

働き盛りの研究者の先輩方が、思わぬことで研究の世界を去って行く話をポツポツ聞くようになりました。歯はぽつぽつ抜けるのに、新しい歯は生えてこない、そんな寂しさを感じます。ひょっとしたら、資本主義経済で経済大国化できたが故に発達した科学研究もそろそろ限界に近づきつつあるのかなと思ったりします。科学だけが世界を理解するための方法ではありません。科学の発展が人類にもたらしたものと奪ったものを秤にかけたら、ドッコイドッコイではないか、原発事故やヨーロッパでのモンサントの遺伝子組み換え作物反対運動を見ていて思いました。できたら、将来私も自給自足の生活をしたいと望んでいますが、その時に畑に撒く種はモンサント製であって欲しくはありませんし、畑の土が放射能でピーピー鳴っていたりして欲しくありません。

そんなこんなで、いつまでもポスドク気分の私も、人生の終わり向かってどんな風に着陸態勢に入るかというようなことを考え出す年になりました。これまでやってきたことと違うことにも少しずつ目を向ける時期にきているのかも知れません。ただ、実験室の人のことや家族のことを考えるとあと十年はがんばりたいとは思うのですが。

最後に、アホウ氏が久しぶりに大チョンボの発言をして、世間をさわがせたというニュースを聞きました。

麻生太郎副総理兼財務相が29日、東京都内で憲法改正に関し「ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。あの手口に学んだらどうか」と講演していた問題で、ユダヤ系人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・米ロサンゼルス)は30日、「一体どんな手口をナチスから学べると言うのか」と題した抗議声明を発表し、麻生太郎副総理がすぐに発言の真意を明確に説明するよう求めた。


ま、選挙も終わったしアベ氏をそろそろ降ろしにかかろうと思っているのかも知れませんが、これでは自爆テロですね。

ちょっと〆切のある仕事とか実験とか家庭の事情とかで何かと忙しいので、今日はこれ以上文句をいうのは止めておきます。それよりも、先週末から、各地の放射線量が上がっていたのが心配です。
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