百醜千拙草

何とかやっています

No Nukes! (13) マスコミの罪

2011-04-29 | Weblog
浜岡原発をはじめとする欠陥原発と高速増殖炉もんじゅの即時停止を求めます。


GWで日本各地で10以上の反原発デモが計画されています。ご参加ください。
4-29 高知 高知城下公園 11:00; 
4-30 代々木公園ケヤキ並木南側13:30、福岡 警固公園 14:00; 
5-1 仙台 肴町公園 14:00、仙台 勾当台公園・市民の広場 14:00、群馬 高崎駅西口 12:00、東京 芝公園23号地 13:00、広島 アリスガーデン 11:00;
5-3 新潟 クロスパル新潟 17:00
5-7 神戸 東遊園地 14:00、東京 渋谷(詳細未定) 14:00、大阪 南堀江公園 15:00 (予定);
5-8 名古屋 名古屋市矢場町 ミニスポーツ広場 12:00

以上、Nicoのブログ http://nicoasia.wordpress.com/2011/04/28/gw中の脱原発デモ情報/

東電の原発事故隠蔽事件を受けて、福島県での原発推進を止めようとして、原発利権の連中に嵌められた前福島県知事、佐藤栄作久氏の冤罪のきっかけになったのが「水谷建設」がからんだ贈収賄とされています。経緯は著書、「知事抹殺 つくられた福島県汚職事件」に詳しいですが、その主役となったのが、今や国家権力ヤクザと悪名高い「東京地検」です。この捜査には、村木さん冤罪事件でフロッピーの証拠を改ざんして実刑判決をうけた前田恒彦も参加していたそうです。冤罪タッグ、東京地検と水谷建設、始末に負えません。その水谷建設の水谷功、後になってから佐藤栄作久氏の裁判でウソの証言をしたと認めたらしいです。振り返れば、原発利権に利用されたコイツらのせいで、佐藤栄作久氏が失脚、福島県で原発推進の歯止めがなくなり、現在の大災害を招いたとも言えます。

小沢氏の陸山会事件では、政治資金規正法違反(日付の間違い)の共謀罪とのことで、度重なる強制捜査の挙げ句に何の証拠も見つけられずに起訴不能と判断された件が、これまた検察審査会のでっちあげの議決で起訴となりました。今回、この公判において、裁判所が「水谷建設から一億円が小沢側に裏金として渡り、それが資金の記載の日付を故意に違えて記載したことの動機であった」という苦しい主張の背景を知りたいとのことで、水谷功に指示されて1億円を渡したとされる水谷建設のもと社長、川村尚が証人として出廷、「大久保氏にカネを渡した」と証言したというニュースがありました。
この事件も、冤罪タッグ、水谷建設、東京地検の猿芝居、そして例の前田恒彦も捜査に絡んでいました。

水谷功が証言を自分の都合でコロコロかえる信用できない奴かというのはおなじみです。今回の証言も確か、服役中に検察の求めで出した証言です。その後、検察にワイロを渡したという証言を、佐藤知事の時と同様に翻し、「大久保氏にワイロを渡したかどうか、知らない」と言い出したということがしばらく前に話題になっていました。今回、証言した川村は、最初は「知らない」と言っていたのに、なぜか、「記憶がよみがえって来て、一億円を紙袋に入れてロビーで大久保氏に渡した」と証言したらしいです。虚言癖のflip-flopperで検察でさえ使えないと思っている悪名高い水谷功が会長の悪名高い水谷建設の元社長だという以外、私はこの川村という人間を知りませんが、ま、推して知るべしでしょう。
収賄が罪なら、贈賄も罪、この自分の犯罪を認めるような証言を何故したのか、そこに検察との取引がなかった筈はありません。水谷建設、前にも11億円の脱税で有罪となっている会社で、叩けばホコリなどいくらでも出るのです。検察が欲しい証言を得るためにチョイと脅せば、十年前のなかった記憶が時間の単位でハッキリ甦ったりするのも不思議ではありません。

そして、ワイロが事実なら、政治資金規正法違反などという微罪ではなく、東京地検は贈収賄で立件すればよいのです。散々強制捜査もやってみたが、ワイロの事実は全く見つからず、この悪名高い水谷建設の信用できない人間どもの証言しか証拠がないので(しかも水谷功は検察に最初に言ったことを翻したのです)、起訴できなかったわけです。このことが、この一連の捜査や起訴の目的が、犯罪を立件することではなく、小沢氏の政治家としての失脚に過ぎないということを示しています。小沢氏、田中角栄や金丸氏が、同じ手で嵌められて来たのを、間近で見てきているのですから、本当にワイロを貰う気であれば、露骨にワイロを要求したり、一目につくホテルのロビーで一億円を受け渡したり、その裏金を堂々と政治資金として表に出して公表したり、そんな小学生でもやらないようなことをするはずがないでしょう。大体、当時野党で入札に権限のない小沢氏にワイロを贈るという意味がありません。

それにしても、ハラが立つのは、このマスコミの偏向報道です。こういった背景、佐藤栄作久知事の冤罪に利用された水谷らがいかに信用できない前科持ちかなどか、なぜ贈収賄で立件しようとしないのか、とかを一切、報道せず、小沢たたきに都合の良い部分だけを大きく報道します。検察が不法に石川議員の秘書を十時間余りも拘束し、その人質解放と引き換えに石川議員の調書をとったこととか、そういう検察の卑怯極まりないやりかたに関する証言などは一切、報道しません。

ちょっと前の、2011年(平成23年)2月10日(9日発行)の日刊ゲンダイから。

「陸山会」裁判で出てきた 水谷建設社長車の運転日誌が物語る真実

 何から何まで怪しい5000万円

「本件は一体、何の事件なのか」──。
 東京地裁で始まった「陸山会」事件の初公判で、石川議員らの弁護側は冒顔から検察の立証姿勢を厳しく批判した。
 弁護側が怒るのもムリはない。今回の事件は、政治資金規正法違反事件であって、脱税や贈収賄事件ではない。簡単に言えば「陸山会」の不動産取得について、収支報告書の記載時期が2カ月ほど「ズレていた」だけ。今までは修正報告で済んでいた話だ。それなのに、検察は事件と直接関係のない水谷建設からの「裏金1億円」の立証に〝固執〟する。これは異例の展開だ。
「今回の裁判で検察、弁護側双方が申請した証人は計14~15人。うち、事件に関係ある証人は取り調べ検事と銀行員の計6人だけ。残りは全て水谷建設がらみです。起訴事実と直接関係のない〝別件〟の証人が大半を占める裁判など前代未聞。弁護側が『このような立証は許されない』と断じたのも当然です」(司法ジャーナリスト)

 その裏金疑惑にしてもすでに「論理破綻」しつつある。検察のネタ元となった水谷建設の水谷功元会長(65)は本紙などに「知らない」と話しているし、弁護側は初公判で新しい証拠を突きつけた。

 裏金の原資も不可解

「検察は04年10月15日午後に東京・赤坂の全日空ホテルで水谷建設の川村尚社長が石川に5000万円を渡したと主張している。しかし、社用車で川村を運んだ運転手の日誌があるのです。それによると、04年の日誌で行き先名に『全日空ホテル』の記述があったのは6月、9月、10月4日の3回だけ。10月15日は真っ白でした」(前出のジャーナリスト)

「裏金」の原資も不可解だ。検察は水谷建設が「中古重機売買の架空計上で捻出した」と言うが、これにも関係者はクビをヒネっている。

「水谷建設では06年に総額約11億4000万円に上る脱税事件が発覚した。水谷一変式長も所得税法違反で逮捕・起訴されました。この事件で主な捜査対象となったのは03~04年の経理処理。04年といえば、ちょうど裏金授受と同じ時期です。しかし、検察や税務当局が帳簿をスミズミまで調べたのに、水谷元会長をはじめ、当時の会社幹部の調書に『中古重機の架空売買計上による裏金捻出』の話は一切ありません。それが今回、突然、『裏金捻出の手口』として出てきたのです」(司法記者)
 検察の描く「ストーリー」に客観性は感じられない。


この国を動かしているのは自分勝手なアホウとそれに利用されるアホウのマスコミや国家権力です。アホウの元凶は国家権力に守られていますので、元を断つのは難しいかも知れませんが、良識ある国民としてはそのアホウに使われるアホウのマスコミに乗せられてはいけません。今回の報道を聞いて、やっぱり小沢は悪いやつだと思う人は多いでしょう。しかし、ちょっと、これまでの経緯でマスコミが隠してきた部分を知れば、この事件(事件など最初からなかった可能性が強いのですが)が、いかに怪しいものか、村木さん事件、佐藤栄作久事件や鈴木宗男、佐藤優事件と同様、官僚利権を守るために、邪魔者を国家権力を使って消そうとする謀略であろうということが明らかなのではないでしょうか。残念ながら、マスコミの洗脳努力のせいで日本国民は外国で日本の動向を見ている人間ほど、日本のことをわかっていませんでした。しかし、だんだんと本当の事を知る人が増えて来ています。
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No Nukes! (12) 大切なこと

2011-04-26 | Weblog
浜岡原発をはじめとする欠陥原発と高速増殖炉もんじゅの即時停止を求めます。
浜岡原発が福島なみの事故となれば、首都圏、中部地方が壊滅します。十基が密集する敦賀原発で大規模な事故がおきれば、関西圏が壊滅するでしょう。浜岡原発のように、活断層の軟弱な土壌の真上に、しかも耐震偽装して建てられたような原発を止めることができない中部電力、告発を握りつぶしてきた政府当局は日本国民のみならず世界に危険を与える害虫であり、恥さらしです。
 また、信用できない人間に仕事を任せてはいけません。空きカンとか悪徳弁護士のことです。信用できない人間を利用しようとしてもいけません。信用できない人間を大事な仕事からまず排除すること、それが第一にすべきことです。

さて、ちょっと前のニュースで次のような話がありました。

ローマ法王ベネディクト16世は22日に放送された国営イタリア放送協会(RAI)のカトリック教徒向けのテレビ番組で、東日本大震災に関する千葉市の7歳の少女の「なぜ子どもたちがこんなに悲しまなければならないのですか」という質問に、「答えはないかもしれませんが、大切なのは神があなた方のそばにいるということです」と答えた。


「なぜ、子供たちがこんなにかなしまなければならないのか?」、という質問は、「なぜ子供たちが?」という疑問と「なぜ悲しまなければならないのか?」という二つのどちらにストレスをおくかによって、多少答えもかわるかも知れません。

「なぜ(大人ではなく)子供たちが」という疑問には、保護されるべき対象の無力な子供なのに、なぜ、保護されることなく、悲劇が大人と同じように与えられるのか、(不公平ではないか?)という気持ちがあるように思います。しかし、「不公平だ」という気持ちは、子供だけのものではないでしょう。大人、子供を問わず、人生の不公平さを思った事のない人はいないでしょう。「どうして私だけが(このような目にあうのか)」と一度も思った事がない人は存在しないと思います。しかし、現実は、「私」だけではなく、「みんな」が年齢や性を問わず、何かにつけ、誰かと比べては「不公平だ」と思ったことがあるはずです。

なぜ子供たちが悲しまなければならないのか、それは、その子供たちに悲しむことができる感情があるからだと私は答えたいと思います。心が成長して悲しいことを感じることができるようになったから、悲しいことが起こったことが理解できたのでしょう。心が成長して他人の気持ちがわかるようになったから悲しいと思うのでしょう。これは、もちろん、なぜこのような悲惨な災害が起こったのか、何のためにこのような試練が「罪の無い人々」に与えられたのか、という疑問に対する答えではありません。

そして、二つ目の問い、「なぜ(人は)悲しまなければならないのか?」、これに関しては、私個人としては、「悲しむことが必要だから、悲しいことが与えられた」と考えたいです。同様に、苦しみが与えられる時は、その苦しみは乗り越えるために与えられたと考えたいと思います。ならばこの災害で辛い目にあっている子供たちにとっても(その理由は、人間の知恵では理解できないけれども)悲しみが与えられることが必要であったに違いない、私はそう推測したいです。

法王は、「答えはないかもしれませんが、大切なことは神があなた方のそばにいるということです」と答えました。なぜ、試練が与えられるのか、それは、試練を受けた人間一人一人が自分で答えを見つけるしかないもので、外部から答えが与えられるわけではない、といういうことを言っています。だから「答えはないかもしれない」と答えたのでしょう。そして、全知全能の「神」を信じるカトリックの法王として、常に神は自らの子である人間のそばに愛情をもって存在しているということを確信することによって、人は悲しみや苦しみを乗り切っていける力のを得ることができるということを述べています。

私はキリスト教的神を信じてはいませんが、私も人間が理解できる世界観を越えた偉大なものの存在は信じております。それで、私は、このローマ法王の言葉を理解できますし、この法王の言葉に素直に感銘するのです。
 ただし、「神」やその類似の概念を理解しない人々には、おそらく、この言葉は意味をもって響かなかったでしょう。悲しむことができるほどに心が成長したからこそ悲しいことが理解できるのと同様に、「偉大なるもの」あるいは「神」の存在を理解できて初めて、この法王の言葉は理解されるのかも知れません。

法王は、「なぜ?」という問いに、何らかの理由を述べたわけではありません。つきつめれば、「なぜ悲しまなければならないのか」という問いは「なぜ人間は生きているのか」と同じ問いです。「なぜ、災害がおきて、人が苦しみ、死ななければならないのか」、それは、災害学や社会学や生物学の問題ではなく、自らの存在の不思議を問うことに他ならないと私は思います。それに対する答えは自分で見つけるしかありません。しかし、大切なことは、苦しんでいるときも、悲しんでいるときも、あるいは楽しいときも、われわれ人間は偉大な存在の一部であって、そこから刹那も離れたことはない、つまり、キリスト教的に言えば、いかなる時も「神」は無限の愛をもって、神の子である私たち人間のそばにあるということだと思います。

悲しみは、そこから学び、それを乗り越えていくための試練と考えるなら、その困難な仕事を達成するためのよりどころは、われわれはいつも偉大なる存在と共にあるという安心感でしょう。神とか禅とか、さまざまに呼び習わされてきた偉大なるもの、どんなことがあってもわれわれはそこから離れることはありません。わかる人にはわかるし、わからない人にはわからないでしょうが、それは仕方ありません。
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No Nukes! (11) 国壊空缶在

2011-04-22 | Weblog
デヴィ夫人のブログで、税務署に騙されて払う必要のない巨額の税金を掛けられた話が話題になっています。日本の役人の汚さにすっかり嫌気がさして、日本を離れるということだそうです。私も読んで、またまたハラが立ちました。私も若いころ、ずっと小額ですが税務署に騙されて払うべきでない税金を払わされたことがあって、税務署の悪質さを多少、垣間見たことがあるので、気持ちはよくわかります。

http://ameblo.jp/dewisukarno/entry2-10858844975.html

悪質なのは税務署だけではなく、全ての日本の官僚組織に言えるでしょう。ずっとやり玉に上げられている警察、検察の悪質さ、裁判所、政府、この国の官の全てが、程度の差はあれ、腐っています。思うに、一人一人が悪人というわけではないでしょう。組織に属している人間はそれほど自分のやっていることが悪質だという意識もないのでしょう。しかし、組織がもつ保身本能に影響され、つい無意識の内に、組織の利益のための国民搾取に加担してしまうのでしょう。もちろん、一部の人間は本当に悪質です。とくに責任的地位にある人間は、おそらく悪人でなければつとまらないでしょう。その選択圧によって、日本の官僚組織は上に行けば行く程、悪人率が増加していくのではないでしょうか。

ここ数年来、表にでてきた役人どもの悪行三昧や、それに操られる空きカンのような小人が国を運営してきたという情けない実態が明らかになってきました。、組織の上にいる人間ほど無能で悪人であるという江戸時代から不条理が暴かれてきました。それでも、大多数の国民が怒りの声を上げても、この日本に巣食う官僚組織という病巣にメスをいれる有効な手段がないのです。腐敗するのが組織の宿命ならば、腐敗した組織を解体できるようなシステムを組み込んでおく必要がありました。日本は敗戦後に効果ばかりを求めて危機対策をおざなりにした結果、全くブレーキも利かぬまま、坂道を転がり続け、いまや日本の社会システムそのものが一般国民を巻き添えにして自爆するところにまで至ろうとしています。いま、日本全体が崖っぷちにあります。

フクシマの原発事故は、この日本の大局観がなく、志が低く、組織運営を個人の利益の手段としか考えない無能で無責任な組織のトップどもによって引き起こされた、まさに日本の社会の縮図であると言えるでしょう。そして、自己保身本能に支配された官僚組織という怪物が、特にここ数年に加速度をまして、日本を壊滅へと後押ししてきたのを、一般国民は分かっていながらも止める術がありませんでした。このままだと、日本全体がフクシマのように誰の手にもおけないような状態になって、お手上げとなる日が近いと思います。その時に、市民革命によって、中央集権の日本政府というものは消滅するかも知れません。それは、極めて大きな混乱と問題を起こすでしょう。少しでもそのショックを和らげるには、今のうちから、徐々に、地方に自治権とカネを戻し、政府機能を複数の地域に分散することしかないと思います。その困難な仕事をできる人間は今の政府には居りません。誰かがムリにでも政府を解体し、地方に分割するということをやらねば、日本全体を病気にしている腐った病巣を除くことはできないと思います。

先の記者会見でもあったように、空きカンの存在そのものが国民の幸福達成の妨げになっています。与野党双方から痛烈な批判が出ていますが、無能なだけならまだしも、「人間性に問題がある」という批判が数多く聞かれる総理というのは、私の知っている期間に限れば、コイズミ氏とこの空きカンぐらいでしょう。

東京新聞の投書欄には、杜甫の「国破れて山河あり」のもじりがあったようで、再転載します。

 国壊菅氏在 津波襲沿岸 
 呑家壊原発 残存瓦礫山
 宰相好会議 自己避決断
 政府船頭多 混乱船上山


空きカンの本意がどこにあれ、空きカンがやっていることは、日本を滅ぼそうとしていることです。坂を転がって落ちて行く日本を止めるには、二通りあると思います。一つは、スゴい力持ちが出て来て止めてくれる場合、それを私も望んでおります。もう一つは、とことん、どん底まで転がりきって、何かに激突して止まること。ひょっとしたら、日本はこの後者の道筋を通るしかないのかも知れません。空きカンは意図的にコレを狙っているのか、そんな気もしてきます。
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No Nukes! (10) 懺悔の値打ちもない

2011-04-19 | Weblog
放射能汚染への心配から、食品を中心に日本製品の輸入禁止措置をとる国々が増えているようです。農家の方の無念さを思うと気の毒でなりませんが、消費者の立場からすれば、やむを得ないと思います。

にもかかわらず、日本政府は、国内の国民に向けては、「安全です」、「直ちに問題はない」という例の根拠のない言葉を繰り返すばかり。そして、誰が一番の責任者かという自覚がありません。
 事故の情報を隠蔽し、放射能が高すぎると、「計測器の故障だろう」と推測し、放射能レベルがあがれば、安全基準レベルの方を一気に20倍にするような、いい加減なことをする奴を誰が信じますか?日本の洗脳教育を受けていない外国の人々は、日本製は危険、日本の国は信用できない、そう考えているのです。

私は「正直で、潔よく、同情心に深いこと」を人間の資質として最も尊んでいます。私は自分の利益のためにウソをつく人間が昔から許せませんでした。(ここ数年、ウソつきで利己主義の人間と関らねばならないハメになったので、ウソつきの人間を理解できる包容力を身につけようとは努力はしていますが、価値観に直接関した問題なのでなかなか難しいものです)
 だから、私は日本の政府が許せません。特に、誠実さがなく、潔くなく、同情心という言葉も知らないとしか思えない人間が首相をやって、日々、被災者の人々を苦しめ、復興を遅らせ、日本の信用を落し続けているいることに憤りを抑えきれません。

チェルノブイリから推測すれば、今後フクシマがどうなるのか、悲しい事に現実は非常に冷たいとしか言いようがありません。現実を見つめることからしか人間は出発できません。政府のいう無責任なウソからはじめることは、まさに砂上に楼閣を築くようなものです。チェルノブイリの核反応は爆発で止まりましたが、その何倍もの核が存在する福島原発では、それを止める手段もないまま、日々、放射能をまき散らして一ヶ月以上が経過し、なお、その収束の見込みがありません。ロードマップが発表されて、空きカンは一歩前進と言ったらしいですが、それが予定通りに進む保障は全くありません。計画というよりは絵に描いた餅に終わる可能性の方が高いのではないでしょうか。この事故が今後、何十年とわたって日本全国に及ぼすであろう影響はおそらく人類が経験したことのない甚大なものとなるでしょう。そして、経済的影響を考えると、事実上、日本の半分が吹き飛んだと言ってよいのではないでしょうか。この事故が起こってから、私は、日本という故郷、帰る所を失った、という暗い気分にずっと浸されています。しかし、この現実を直視し、それを乗り越えて少しでもよい未来に繋げる努力をしないといけません。この事故は間違いなく警告だと思います。人間が扱うことのできない原子力というものに欲に駆られて安易に手を出した愚かさを噛みしめよ、ということでしょう。

一方で、原発推進に加担して来た学者の人々が改心しているという話。

原発推進学者が次々懺悔 「国民に深く陳謝する」 
http://www.j-cast.com/2011/04/16093099.html?p=all

東京電力の福島第1原子力発電所の深刻な事故を受け、政府の原子力安全委員会の歴代委員長を含む原発推進派学者の重鎮たちが原発の「安全神話」崩壊に懺悔を繰り返している。
(中略)
田中氏は提言をまとめた理由について「(我々は)余計なことを言わなくてもいい年齢だけれども、黙っていられないと。とにかく早くこの状況を抜け出して頂きたいという思いでまとめた」と述べた。学会で地位も名誉もある学者たちが、自分たちのこれまでの仕事を全否定するような今回の提言や会見が、事故の深刻さを物語っている。

「余計なことを言わなくてもいい年齢だ」とは、どういう意味なのですかね。この人々は事故の当事者だと思ったから懺悔したのではないのかと疑問に思ってしまいました。自分たちは引退したから、現役時代の話は関係ないと本心では思っているということですか。あるいは、ただ単に「懺悔のねうちもないけれど、私は話してみたかった」のでしょうか。

外国は日本が原発災害に責任をもって対応する能力に決定的に欠けていると認識しています。政府と空きカンには事態を好転させるに必要な能力がなく、空きカン辞めろ!の声は日々、高まるばかりです。もしも、日本が自らの手で始末できないのであれば、いっそのこと、国際連合軍による原発管理暫定政府を組織してもらって、一旦、永田町と霞ヶ関を解体させ、外国人を暫定大統領にでもして、指揮してもらった方がよっぽど、国民のためになるだろうと思っているぐらいです。戦後65年、自己保身しか頭にない官僚組織と政治家が、国民の民意を踏みにじって行って来た官僚独裁国家が日本でした。今回の災害は第二の敗戦です。そこから立ち上がるためには利権でどろどろの官僚組織を解体することが第一にすべきことだと思います。日本人が自らの手でできないのなら、外国に占領してもらう方が長い目で見ればまだましだと思います。そうなれば、少なくとも、フクシマは収束に向かうでしょうし、数多くの危険極まりない原発も運転中止させることができるでしょう。

その後、復興税という増税をすると聞いて、空きカンはどうしようもないドアホのなかのドアホだと思いました。どこの世界に災害後の復興費用を増税でまかなおうというキチガイがいるのでしょうか。コイツが居座れば、本当に日本は沈没するでしょう。復興費用は国債発行による借金でまかなわねばなりません。

私は、卑怯で誠実さがない人間に生理的嫌悪を感じるので空きカンの話になると、つい感情的になってしまうのですが、もうちょっと冷静に考察されておられるトニーさんのような方も居られるので、リンクしておきたいと思います。

非常時に総理大臣を替える勇気
http://d.hatena.ne.jp/Tony_Shikaku/20110415/1302834192


16日には、各地で反原発のデモ。東京では、空きカン辞任を求める大規模な市民デモがありました。
「原発止めろ、管を止めろ」市民デモ。
http://tanakaryusaku.seesaa.net/article/196134154.html
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No nukes! (9) とGhrelinの話

2011-04-15 | Weblog
福島第一原発に関しては、海外のメディアは日本の情報隠し、隠蔽体質に堪忍袋の緒が切れかけている様子。しぶしぶ災害度をレベル7に上げたとことですが、レベル7なのは地方選の前からわかっていたという話。これは多分、もう収拾の仕様がなくなって、お手上げを宣言したということでしょう。これ以上レベルは上がりません。現時点までで撒き散らかされた放射能はチェルノブイリの1/10ということらしいですが、東電内部では、お手上げになった以上は、いずれメルトダウンが進んで爆発を呼び、チェルノブイリ以上の放射能が日本全国、世界中へばらまかれることになるだろうと予想しているのでしょう。前もってレベルを7にしておこう、そう考えたのかも知れません。

各地で行われた4/10の原発反対デモは、相当数の人々が集まったようで、東京高円寺のデモだけで15000人ということですから、かなりのものです。検察とマスコミの横暴反対デモの10倍規模ですね。それでも、このデモをニュースにとりあげたのは、比較的マイナーなメディアのみ、利権に操られた原発推進国策に協力する大本営御用達の提灯新聞は無視。いつまで、寝ぼけておれば気が済むのでしょうかね。韓国でも日本の情報隠蔽に憤る人々が、情報公開を求める市民がデモ。日本という国は全く信用を失いました。チェルノブイリでロシアがヨーロッパ諸国から叩かれたように、日本も今や地震の被害者という立場から変化して、世界に放射能をまき散らし、情報を隠蔽し、真摯に対応しない、ならず者のテロ国家だとみなされつつあります。韓国、中国では、真剣に日本に対して補償を求めることを検討中とのこと。

この時期にヒラリークリントンがやってくるというニュース。どう考えても、ドアホの空きカン政権に業を煮やして、かなり強烈な指令をもってやってくるに違いありません。日本の原発への対応が余りにひどいので、アメリカが指揮をとるというつもりではないか、またアメリカが日本を占領するつもりではないか、と心配しています。あるいは、これは空きカンがいよいよ降ろさそうなので、その後に小沢系が政権を取らないように根回しするのが目的ではないかと考える人もいるようです。
 それにしても、ベンチがアホやと、国民は本当に苦労します。この間の空きカンの記者会見では、「現実問題として与野党協議にしても、最大の障害になっているのは首相の存在であり、後手に回った震災対応でも首相の存在自体が、国民の不安材料になっている。一体、何のために、その地位にしがみついているのか?」という痛烈な記者の質問に「私とあなたとの見方はかなり違っているとしか申しあげようがありません」と、例のサバ目で言い返したらしいです。頭のなかもサバになっているのでしょう。あるいは、アメリカに、小沢派阻止のために死ぬまで辞めるなと脅かされているのかもしれません。もしそうだとしたら、使えない人間はアメリカにとっても困ると思うのですけど。この際、たとえ敵であっても、日本を潰すことしかできないノーナシよりも取りあえず日本を救える人を使わないと先がないと思うのですけど。

一方で、ブログ、日々坦々(http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-971.html)では、原発関連の動画が削除されているという話。以下転載。

唯一の被爆国が原発を導入した背後で蠢(うごめ)いていた読売新聞と日本テレビ

今、ユーチューブを中心として原発関連の動画がドンドンと削除されているとツイッターで見たが、実際、最近削除されているのがあった。

ディズニーが制作した原発プロパガンダ「わが友、原子力」の日本語版を見たかったが「著作権侵害に関する申し立てが複数あった」としてここ2週間の間で削除されている。

(元の英語のものは残っている→『Our Friend The Atom』)

『痛いテレビ』には、画像は見られないが、文章が残っているので、その部分だけ抜粋させていただく。

≪我が国の原子力政策は、読売新聞社主にしてプロ野球の父である正力松太郎によって形作られました。
正力はアイゼンハワー大統領の意向を受け、自らが支配する読売新聞と日本テレビというメディアを使い、日本に原子力を売り込みます。その一環として、ウォルト・ディズニーが製作・出演したプロパガンダ映画「わが友原子力 Our Friend the Atom」を、1958年に日本テレビで放映しました。日本が原子力発電を取り入れるきっかけとなったこの映画を、この機会にもう一度見直してみましょう。≫


話かわって、つい先日、コレステロール代謝経路の解明でノーベル賞を受けたJoseph Goldstein氏の話を聞く機会がありました。最近は、成長ホルモン分泌因子として当初同定された食欲制御ホルモンであるGhrelinの研究をしているようです。Ghrelinの発見と構造決定は10年以上前になりますが、このホルモンは第三番目のセリンにこのホルモンでしか見つかっていない脂肪酸修飾があります。この脂肪酸修飾は純粋に遺伝子配列から得られた合成アミノ酸ペプチドと実際に精製したGhrelinとの分子量との差から、計算で予測されたもので、しかもこれまで未知の脂肪酸修飾であったという劇的な話を聞いた覚えがあります。Goldstein氏は、この脂肪酸修飾を媒介するGOATという酵素を発見し、GOATのノックアウトでは活性型Ghrelinがなくなることを見つけました。しかし、GOATもGhrelinもGhrelin 受容体もいずれのノックアウトも、通常状態では何の目立った異常も示さないという、研究者ならがっくりくるデータに至りました。しかしマウスにストレスをかけて、飢餓状態にしてやると、GOATのノックアウトは低血糖で死ぬということがわかりました。これは成長ホルモンの補充によって防げるのだそうです。
 この話で、何点か私が感心したことがあるのですが、第一は、この脂肪酸修飾を媒介する酵素を見つけるという研究計画です。酵素の同定をするというアイデアは誰でも思い浮かぶことかも知れませんが、この研究計画の素晴らしい点は、答えがあることが分かっていることと、それを見つけるための手段があることです。こういう研究がお金をとってこれる研究です。一方、ノックアウトマウスをつくって形質を解析するという研究はもっとリスクが高いわけで、それでお金をとってこようとすると、まずノックアウトをつくって、何らかの形質を見つけて、それを解析する価値があることを示す必要があります。いずれにしても、この酵素を発見するというボトルネックの疑問を同定した事がこの研究の肝でした。研究の一番重要なことは、最初に「よい疑問」を思いつくことでしょうね。
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No Nukes!(8) ウソつき政府

2011-04-12 | Weblog
福島原発事故は、日本政府の隠蔽体質、原発利権に侵された官僚組織に操られる政治が招いた人災であると解釈する人々が増えているようです。
日本の政治はずっと三流だと外国からバカにされてきました。政治家は官僚にいいように利用されてきて、中身(リーダーとしての実力)がないのがスケスケで神輿の飾りにすらならない、そう思われてきました。その最たるものが、空きカンこと現首相で、いまや民主党内外からも国民からも参議院議長からも被災者からも、「頼むから辞めてくれ」と懇願されている始末でありながら、悪徳弁護士ともども居座って醜態を晒し続けています。このどさくさにまぎれて外国人からの違法献金をこっそり返したというニュースもありました。外国人からの違法献金でマエハラ氏は辞任しましたけど、なぜこの空きカンは辞めないのでしょう。何でもいいから、とにかく消えて欲しい、それが唯一この人が、日本のためにできることだという確信は日々強くなる一方です。

以下、原子力政策に関しての政府や関係当局の卑怯な隠蔽体質の批判を目についたものからランダムに転載します。

 シンガー・ソングライター斉藤和義さん(44)が、自身のヒット曲「ずっと好きだった」の歌詞を反原発の内容に替え、ギターで弾き語りする動画がインターネットに出回り話題になっている、というニュース。
動画投稿サイトにアップされた曲の題名は「ずっとウソだった」。「ほんとウソだったんだぜ 原子力は安全です」「俺たちをだまして 言い訳は想定外」「何人が被ばくすれば気が付いてくれるの この国の政府」などと歌い、安全神話にのっとった原子力政策を批判している。

RC サクセッションのラブミーテンダー:
何言ってんだー、ふざけんじゃねー  核などいらねー 何言ってんだー、よせよ だませやしねぇ
何言ってんだー、やめときな いくら理屈をこねても ほんの少し考えりゃ俺にもわかるさ
放射能はいらねえ、牛乳を飲みてぇ 何言ってんだー、税金(かね)かえせ 目を覚ましな
たくみな言葉で一般庶民を だまそうとしても ほんの少しバレてる、その黒い腹


同 サマータイムブルース:
暑い夏がそこまで来てる みんなが海へくり出していく 人気のない所で泳いだら 原子力発電所が建っていた さっぱりわかんねえ、何のため? 狭い日本のサマータイム・ブルース
熱い炎が先っちょまで出てる 東海地震もそこまで来てる だけどもまだまだ増えていく 原子力発電所が建っていく さっぱりわかんねえ、誰のため? 狭い日本のサマータイム・ブルース
寒い冬がそこまで来てる あんたもこのごろ抜け毛が多い それでもテレビは言っている「日本の原発は安全です」 さっぱりわかんねえ、根拠がねえ これが最後のサマータイム・ブルース
あくせく稼いで税金取られ たまのバカンス田舎へ行けば 37個も建っている 原子力発電所がまだ増える
知らねえ内に漏れていた あきれたもんだなサマータイム・ブルース


金子みすゞさんの詩、「こだまでしょうか」のもじり

「大丈夫?」っていうと
「大丈夫」っていう
「漏れてない?」っていうと
「漏れてない」っていう
「安全?」っていうと
「安全」って答える
そうして、あとで怖くなって
「でも本当はちょっと漏れてる?」っていうと
「ちょっと漏れてる」っていう
こだまでしょうか?
いいえ、枝野です

「安全?」って聞くと
「安全」と答える
「健康被害は?」と聞くと
「直ちに影響はない」っていう
詐欺師でしょうか?
いいえ、枝野です

Tweeterから
被曝量が増えたら許容量を20倍にアップする。http://bit.ly/ibzYcg 
測定値が上がったら計器を故障にする。http://bit.ly/etUReE 
これで何が起きても大丈夫。2万%安全です。


中央日報 - チェルノブイリ」と「福島」原発事故への日本の対応の違い から。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=138908&servcode=A00§code=A00

1986年5月4日から3日間にわたり東京で開催されたG8(主要7カ国+ソ連)首脳会議では「原発事故声明」が採択された。声明は「原発を稼働するすべての国は安全性を確保しなければならない国際的責任を負う。チェルノブイリの場合、その責任を果たさないソ連政府は、主要7カ国をはじめとする他国が要請するすべての情報を直ちに提供しなければならない」と求めた。
それから25年が過ぎ、東日本大地震と福島第1原発事故が発生した。日本政府は原発で水素爆発が何度か起きた後にも「放射能漏出は確認されていない」とし、自国民にさえ正確な情報を公開しなかった。菅直人首相はサルコジ仏大統領が日本を訪問すると、両国間の原発協力を約束した。
日本はより大きな被害を防ぐため、隣国に通知もせず放射性物質に汚染した水を4日から海に大量放流した。実際、原発事故の後、今まで放射能汚染水がどれほど海に流れたかは推定もできない。その間、日本から最も近い、それだけに対応を誤った場合は最も大きな放射線被害を受けるしかない韓国に対し、日本政府は果たしてどれほど正確な情報を、どれほど速かに提供したのか気になる。


最後に、飯山一郎のサイトから http://grnba.com/iiyama/index.html#TOP

孫崎享のツイートには,常ならぬ悲壮な文章があった.
    『戦い、敗れし者へ』
韓国首相に怒るな。事実なのだから。
韓国の首相は7日の国会答弁で「日本が無能」と言った。
世界中、福島原発の処理で日本政府の能力のなさに、
ここまでひどいかと驚愕している。
しかし、これは何も原発問題だけでない。象徴的に現れただけだ。
日本は、今、待ったなしで、繁栄から転げ落ちている。
全ての分野で事態を正視し、変革を必要としている。
最適の人材が任に当たるべきである。
日本で菅首相が首相に最適な人間とは誰も思わない。
しかし、現に彼は首相である。
代わる人間が出ても最適ではない。外務大臣も同じ。
日本人と結婚している中国人女性が通訳の経験を次のように言った。
「中国では組織(国家)の上へ行けば行くほど聡明な人が出て来る。
日本は上へ行けば行くほど馬鹿が出て来る」。
この中国人女性に怒るな。事実なのだから。
(以下略)
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No Nukes! (7)

2011-04-08 | Weblog
3-31号のNature、さすがに福島第一原発の事故の記事で盛りだくさんです。「SEVEN DAYS」のコーナーは放射線汚染水のために原子炉冷却に支障を来しているという話で、防護服の人が青いシートをもっている写真つきで、2-3シーベルトの放射能を浴びた作業員が入院したということを簡単に伝えています。「News in Focus」のコーナーは、「放射性物質をバラまくな!!」とかいた紙を掲げて防護服を着た東京での原発反対デモの女性の写真がトップで、放射能が日本に拡散しているというニュースを伝えています。IAEAは16の県での放射能測定を行い、山形県で耕作推奨限界レベルを越える放射能を検出したとのこと。この結果はアメリカのエネルギー省が空からモニターしている放射線量とほぼ一致しているそうですが、それによると、もっとも放射能の高い地域は福島第一原発を基点として北西に細長く約40km伸びる地帯となっています。このパターンがどのようにして形成されるのか興味深いところですが、放射線の散らばり具合は同心円を書くように一様に広がるのではないのは違いないです。並んで、次の記事では「日本は地震対策の失敗と直面する」という記事で日本の地震対策、予測、対処の不備を見開き二ページで指摘しています。その数ページ後には、4ページにわたって、チェルノブイリの事故の経緯と現在と将来についての記事があります。この25年前に起こった事故は、ほんの小さなミスが大惨事になりました。原発の爆発後、6.7トンの放射性物質が周囲20万キロ平米にバラまかれました。4ヶ月後、28人の緊急作業員が放射線被ばくで死亡。5年後、子供の甲状腺癌の発生率は十倍に跳ね上がっています。2005年での総括ではこの事故の影響で4000人以上が死亡したと推計。今後は2015年に新しい密閉建造物を立てる予定ですが、どうもその費用の捻出に困っている様子。最終的なクリーンアップが終わるのは2065年とのこと。それまでには、事故を知っている人は殆どあの世に行ってしまっていることでしょう。

このチェルノブイリ事故の全貌を眺めてみると、原子力発電が如何に割りに合わないものかよく分かるでしょう。一度の小さなミスで、4000人以上の無関係の人が死に、ヨーロッパ中に放射性物質をまき散らし、とんでもない長い年月と費用をかけて、後始末をしないといけなくなるのです。日本でも問題になっているセシウム137の半減期は30年、ということは、ほぼ安全なレベルに減衰するには数百年はかかるわけで、それが原発周囲の土壌に撒き散らかされたのです。チェルノブイリの経緯から考えるに、福島原発周辺の土地は長年に渡って立ち入り禁止地帯とせざるを得ないでしょう。

そんな中で、今だに原発利権がらみでしょうか、自分さえ良ければ地球が滅びてもかまわないと思っているような連中がいます。歴史を振り返れば、産業革命が始まりでした。そして、一匹の世界を徘徊する資本主義という妖怪が生まれたのです。その妖怪に取り憑かれて、カネのためには人類を皆殺しにし地球を破滅に追いやるのもやむを得ないと考えている連中がいるようです。

「内田樹の研究室」では、原子力という「恐ろしいもの」をカネの話に堕としてしまうことで、日本人は恐怖心を感じなくした、というような意味の興味深い仮説が述べられていました。しかし、原子力とカネというのは日本だけの問題ではなく、そもそもがアメリカのオイル利権に対抗する勢力が勢力争いに利用してきたものであり、そういう連中の「原子力は己の強欲を満たすための道具でに過ぎない」という思い上がった邪悪な傲慢さに牽引されたものです。彼らには原子力や人知を越えたものを恐れるという謙虚さは最初から全くありません。また、原子力に限らじ、日本でも数々の恐ろしい公害が問題になってきました。それは、利己主義と、自分さえ良ければ良い、他もやっているからよい、と思考停止に陥ってしまう日本人の幼稚さゆえではなかったでしょうか。同様に、日本の原発は一部の確信犯とそれをとりまく思考停止した欲深い人間どもによって推進されてきたと言ってよいでしょう。
一方、一般人はもっと冷静でした。チェルノブイリ事故の後、日本でも反原発の運動が盛り上がりました。反原発ソングで発売停止となったRC サクセッションのレコードや、下にある反原発メッセージを含む黒沢明の映画もその頃、作られました。しかし、原爆の恐ろしさも原発事故の恐怖も十分知っていながら、原発利権者は、己の欲のために、愚かにも、人々の声に耳を塞ぎ、知恵ある人々の声を押さえつけ、現実と向き合うことを避けてきました。原発災害は100%人災といえるでしょう。


以下、転載。

反発覚悟で森永卓郎氏提案「日本は原発のスイッチを入れよ」

経済アナリストの森永卓郎氏は反発を受けるのを覚悟の上で、今こそドラスティックな政策を敢行すべしと断言する。

7月や8月の電力需要のピーク時期を迎えれば、他の電力会社も供給力に余裕はなくなるわけで、融通しても足りなくなると見て間違いない。いくら日本国民が優秀でも、節電をお願いしただけでは間に合わないだろう。本当に計画停電や工場の操業停止、鉄道制限が必要になるはずだ。
ここで私は、反発を受けるのは承知のうえで、あえて提言させていただく。

「原発のスイッチを入れよ」残された道はそれしかない。
(中略)
日本人はリスクを取らない民族だといわれるが、今はリスクを取る時だ。
私は今まで原発を必要悪として認めざるをえないものと考えてきた。
しかし、日本経済の失速を防ぐためには、他の選択肢はない。
原発の是非を考えるのは、当面の電力不足を乗り切ってからでよい。
(後略)  ※SAPIO2011年4月20日号


何百年にわたって危険をさらし続け、一つの事故でとてつもない被害や損失が出て、人類のみならず地球全体に影響が出ることが、何度も証明されてきたのに、この御仁は、今の日本の経済(つまり自分のカネ)のために、世界の同胞や自らの子孫代々を危険に曝せと言っているのです。あきれ果てて言葉もありません。ただでさえ、世界を放射線汚染し、周囲諸国の了解もとらずに汚水を勝手に海に垂れ流したことで、日本は恩知らずの犯罪国だと思われ始めているのです。ここで、また杜撰きわまりないことがわかっている数多くの原発運転を再開して、もう一度、事故でも起こったら、今度は間違いなく、安全を名目に、日本は再び主権を奪われ、アメリカあるいは国際連合軍の占領下におかれるでしょう。そうなれば、日本経済というものそのものが消滅するかも知れません。

今回の原発事故で喜んでいるのは、オイル利権者です。陰謀論者によると、チェルノブイリでさえ、あれは事故ではなくオイル利権の連中が仕組んだサボタージュだと言っているぐらいです。この陰謀論が正しいとすると、原発推進路線を変更しない限り、また原発事故はおこるでしょう。
 陰謀論で思い出しましたが、ここしばらく富士山の火口を中心に数カ所で軽微ながら地震が観測されているようです。弱い地震は毎日のようにありますので、この地震がただの偶然なのか、富士山の噴火を誘発しようとしている人工的な活動なのかわかりません。人工的に地震をおこす実験というものは、50年以上も前から行われており、地下への水の注入、小規模の爆弾、あるいは最近ではHAARPのように共振を利用する方法で、地震が容易に引き起こされることが分かっています。私は今回の地震と津波は自然現象であろうと思っていますが、人工地震というものが可能である以上、可能性は考慮しておくべきであろうと思います。
昔の黒沢明のオムニバス風の映画、「夢」の中で、原子力発電所が爆発し、大量の放射能を出しながら、富士山を赤く染めるという話が、紹介されていました。もう20年ぐらい前の映画ですが、今見てみると、現在を予言していたとしか思えません。富士山も本当に爆発するのかもしれません。

http://blogs.yahoo.co.jp/xoxdunubxox/19552162.html


デモお知らせ。
デモ名称:「菅やめろ!『福島原発』の責任を取れ!」
日時:4月16日、正午集合、0時半出発(当局と交渉中)
場所:明治公園(千駄ヶ谷)
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No Nukes! (6) 言論弾圧、加速するファシズム

2011-04-05 | Weblog
どうも福島第一原発は、本当にお手上げになったような感じです。メルトダウンが進んで、融けた核燃料が地下水と接触して爆発すると放射性物質が飛び散るので、その飛散を防ぐための対症療法をやりだしたような感じです。

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-c938.html のサイトで紹介されている"Hawaii News" (http://hawaiinewsdaily.com/2011/03/when-the-fukushima-meltdown-hits-groundwater/)の記事によると、自律的な核反応であるメルトダウンを止める唯一の方法は10キロトンの核分裂型爆弾を格納容器内部で爆発させて、炉心が気化することを願うことだ。とあります。チェルノブイリが核反応停止できたのは、爆弾となって爆発したからだそうです。核反応を止めない限りチェルノブイリのようにコンクリートで固めることもできないということで、現状を見る限り、このままメルトダウンが進んで、爆発が連発し、放射能が日本全土と世界にバラまかれるのを、指をくわえて見ていることしかできない、という状況になりつつあります。

傲岸不遜のアメリカ経済学者、ラリーサマーズは、日本の経済は、今回の災害で打撃を受け、「日本は貧しい国になるだろう」とニューヨークの講演で述べたとの話。地震の直接被害だけであれば、何とかなったのかも知れません。しかし、この放射線被害はこれからもっと深刻になり、何十年にわたって問題であり続けるでしょう。今後の放射線被爆による健康障害や地域の経済的打撃を考えると、事実上、日本の半分が無くなるということになるのではないかと不安になります。そして、もう一回、この規模の原発事故が、例えば危険極まりない「もんじゅ」を始めとして原発が集中している福井県にでも起きたなら、文字通り、日本は滅亡するかも知れません。

4月1日から、どうも言論統制が強化された模様です。いよいよ、戦前、戦中の日本のようになってきました。前回、原発利権とヤクザの情報を見つけてリンクを紹介した「つむじ風のブログ」は、アクセスがブロックされています。内容は既に別のサイトなどに拡散しているのでまだ知ることができると思います。例えば、http://kinokokumi.blog13.fc2.com/blog-entry-1105.html のリンクを参照下さい。幸い、その資料サイト、つむじ風ネット(http://tumuzikaze.net/)はアクセスできるようで、そこでブログ記事は見れるようです。

記者クラブを批判して、情報開示の運動を続けて来たフリージャーナリストの上杉隆さんが活動停止を表明。おそらくかなりの脅迫を受けたのだろうと想像するに難くありません。

どうも、この言論弾圧、この朝日新聞の記事、http://www.asahi.com/digital/internet/TKY201104010389.html に関係するもののようです。

ネットのデマ、警察庁がチェック強化 悪質なら摘発も  2011年4月1

 「被災地で強盗や性犯罪が多発している」といったデマが飛び交っている問題で、警察庁は1日、3月31日までに把握したネット上のデマ24件の削除をサイト管理者に依頼したことを明らかにした。同庁は17日から民間業者に委託してネットチェックを強化しており、特に悪質なものは摘発を検討するとしている。


警察庁が露骨に検閲をを入れると宣言したというわけで、この国のクサレ政府は、中国共産党なみです。アクセスがブロックされている上の「つむじ風のブログ」は、資料サイトをみればその性質がわかると思いますが、政府や当局、マスコミが垂れ流す「デマ」や「プロパガンダ」に対抗する個人サイトです。「『被災地で強盗や性犯罪が多発している』といったデマが飛び交っている問題」は本当にあるのか、私は寡聞にして知りません。仮にそんなデマがあったとしても、警察庁がセンサーを入れて、一般人の情報をコントロールしないといけないような正当な理由があるのか、さっぱり分かりません。少なくとも「つむじ風のブログ」に被災地に関するデマは載っていないと思います。

明らかにこれは、体制側に都合の悪い人間を迫害し、政府と記者クラブ制を通じたマスコミがお互いの利益のために行う弾圧違法行為を正当化するための言い訳にすぎません。「警察庁がチェックして悪質なら摘発する」これは、これまでの国策捜査による様々なでっちあげ事件を生んで来た「検察ファッショ」と呼ばれる国家権力の一般人に対する恫喝です。政府やマスコミに都合の悪い人間は力づくで抹殺するぞ、との脅しです。

この未曾有の危機、人々の犠牲と悲しみを利用して、火事場泥棒的に己の私利を追求しようとする連中が、国家権力の中にいます。その欲が日本の政府の判断の誤りに次ぐ誤りを生んできました。そういう連中が国を滅ぼして行くのでしょう。

今後、多くの苦難が日本に起こってくるのは想像に難くありません。そんな中で、私が聞いた一つの明るいメッセージは、日本はいずれ立ち直り、資本主義でカネで人間を支配するという破綻しかけている現在の社会とは違う新しいシステムを生み出していくであろう、という予言でした。「共生の社会」と多くの人が言っている社会のことなのかな、と想像しています。しかし、新しい社会が生まれて発展して行く前に、死ななければならないものがあります。それに伴う痛みは激しいようです。これからおこってくる日本の経済の低迷、貧困、食料危機、失業率や犯罪の増加、そんな敗戦後のような苦難は、社会の再生のために必要な苦しみなのだそうです。
日本は現在、沈んで行っています。どこまで沈むかわかりません。しかし、沈んだあとは必ず浮かびます。終わらない苦しみはありません。それは真実です。


念のため追加。
ドイツの気象予測によると、4/6 -7 には放射性物質は広く九州地方にまでおよぶことになるようです。
読売のニュース http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110404-OYT1T00603.htm
ドイツ気象局 http://www.dwd.de/  ページの真ん中あたりをご覧ください。

外出、雨などにはご注意ください。
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No Nukes! (5)

2011-04-01 | Weblog
47 ニュースから。
【パリ共同】福島県の佐藤栄佐久前知事は29日付フランス紙ルモンドのインタビューで、福島第1原発の事故について、原発の運営に関わった
人間の「無分別がもたらした破局だ」として東京電力や日本の原子力行政当局を強く批判した。

 佐藤氏は福島県知事時代の1998年、全国で初めてプルサーマル計画を了承。プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料が福島第1原発に搬入されたが、2002年に東電の原発トラブル隠しが発覚、了承を撤回した経緯がある。

 佐藤氏は「(今回の事故で)恐れていたことが現実になってしまった」と指摘。日本の原発行政を推進する経済産業省と監視機関の原子力安全・保安院を分離すべきだとの声があったのに実現していないことを挙げて「日本は民主国家だが、浸透していない分野がある。正体不明の利益に応じて、数々の決定がなされている」と原子力行政の不透明性を暴露した。

 また「今回の破局は(原発に関する)政治決定プロセスの堕落に起因している」と指弾した。


そして週刊朝日の 佐藤栄佐久・前福島県知事が告発 「国民を欺いた国の責任をただせ」の記事。(http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110330-00000301-sasahi-pol)


これらが日本でニュースになって出てきたということに、日本の利権構造が揺らぎ出しつつある前兆を感じます。最初のはフランスの新聞のインタビューの話であり、日本のマスコミはいつも都合の悪い事は無視して来たわけですから、これをわざわざニュースにする意図は、何なのでしょう。原発利権とオイル利権との対立がウラにあるか、もしくは原発推進の恐ろしさを人々がついに実感したか、どちらかではないかと私は思うのです。

前福島県知事、佐藤栄佐久氏の名前を覚えている方もいらっしゃると思います。鈴木宗男氏や佐藤優氏と同様に、「国策操作」で原発利権官僚に嵌められた犠牲者です。汚職事件をでっちあげられたその理由は、上にあるように、2002年に東電の原発トラブル隠蔽に関して、今回大問題となっているプルトニウム燃料使用に関する了承を撤回したからのようでです。その経緯は『知事抹殺 つくられた福島県汚職事件』ISBN 4582824544に詳しいと思います。そして、Wikipediaによると、「(佐藤氏の)知事辞任により、福島県内の原発推進に対する歯止めはなくなった。たとえば福島第一原子力発電所3号機プルサーマル計画について、後任の佐藤雄平知事は2010年8月に受け入れを決定したが、栄佐久によれば安全性等に関する議論は県議会でもほとんど無かったという」とあります。

以前にも原発利権とヤクザと原発奴隷について「暗黒夜考」のブログの記事を紹介しましたが、かなり、ドス黒いもののようです。原発でのヤクザと作業員の実態について、次の話を見つけました。

http://hyouhei03.blogzine.jp/tumuzikaze/2011/03/post_1079.html

人の生き血をすすり、不埒な悪行三昧を行う、醜い浮き世の鬼、とは原発利権者のことでしょう。原発を廃止しなければ、このように利用されては、闇から闇に葬り去られて死んで行く人間は後を断たず、そして今回の事故にように、何百万人もの罪のない人々が、何百年にわたって被害にあう危険を持ち続けることになります。

原発の現場で20年働いて来た平井憲夫氏の話。
http://www.iam-t.jp/HIRAI/index.html

今朝はアメリカ西海岸でとれた牛乳から福島原発からと思われる放射線物質が検出されたという話で、この事故で世界中が汚染され、世界の人々に迷惑をかけています。地震は、地震兵器でなければ、天災かも知れませんが、放射線事故については、平井氏の告発を読む限り、無責任で杜撰な危機管理に加え、天下り官僚など原発利権者の無能で利己的な連中によって、組織的に行われた犯罪と言えるでしょう。はやい話が、幼稚園児が飛行機を操縦しているようなものだったのです。

地球の将来だけでなく人道的見地からも、原発は絶対に廃止しないといけません。
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