(達筆だな@越後岩沢駅)
適当に県境付近で紅葉を愛でた後は、川口から返してくる午前の飯山色ラスト、182Dをお迎えに越後岩沢の駅まで行ってみました。ってそこのコンビニまで子供を迎えに行きました、みたいなテイで簡単に言ってるけど、信濃白鳥から越後岩沢って45kmくらいあるからね。小田急線換算で言うと新宿から本厚木まで位の距離なんだよなあ(笑)。津南から十日町市街への朝の混雑をまったり流しながら越後岩沢の駅に着くと、筆で力強くしたためられた駅の看板が迎えてくれました。
飯山線沿線を巡ると、どの駅の駅舎も比較的最近改築されたんだろうな、と思われる駅舎が多い事に気が付きます。旧来からの木造駅舎は、老朽化や合理化による駅の無人化とも相まってその姿を消しておりますが、この越後岩沢の駅だけが、おそらく国鉄時代からの駅舎が現在でも残っている飯山線唯一の駅なのではないかと思われます。一応飯山線の駅全部見てるんで、間違いはないと思うけど。
屋根から雪がずり落ちないように、横板を渡したトタン屋根の駅舎は、いかにも雪国の駅と言う趣あるものです。越後岩沢は以前は相対式の2面3線の規模を持つ駅だったようで、飯山線の唯一の優等列車であった急行「野沢(長野~長岡)」も、この駅に停車をしていました。飯山線にはもう一つ急行「うおの(新潟~十日町)」という列車も走っていたのですが、越後川口~十日町間は普通列車扱いだったとか。いずれも昭和の時代の話。
岩沢の駅のホームから川口方を見やれば、木造駅舎の雪囲いの羽目板も味わい深く…。ここに大きな荷物を持った旅人の姿でもあれば実に絵になる物語の始まりそうな駅だな、という印象を持ちます。
ホウキグサが紅く染まるホームに、飯山色を先頭にして182Dが入線して来ました。ワンマン運転用のミラーが若干風趣を削ぎますが、今や日本全国のローカル線のほとんどがワンマン運転なのでしょうがないですかね。よく見ると駅舎には列車接近表示とかも実装されていて、昔は駅員さんがやっていた事の大部分が省力化されているのが分かります。
182Dから下車したお客さん1名。早朝5時から飯山線をフル走破する運用は、なかなかハードなものがあります。ま、それに付き合ってメシも食わずに追っ掛け回している自分も自分なんだけど(笑)。182Dは十日町まで走った後、お昼前に改めて136Dとして長野に向かうまで約2時間半のインターバルがありますから、こちらもワンブレイクして朝食でもいただきましょうか。
…と立ち寄った十日町手前のコンビニのレジの子がカワイかったので、午後からの追っ掛けにも気合が入ろうというものです(笑)。