青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

桑名川半化粧

2018年11月13日 17時00分00秒 | 飯山線

(青倉の築堤@森宮野原~横倉間)

信越国境の染まる山々をバックに、栄大橋の先にある青倉の築堤を行く136D。ここからの景色、背後に見える山肌が大きく削られておるのが目立つのですが、これは平成23年3月12日未明に起こった長野県北部地震(栄村大震災)によって大規模に崩壊した斜面。青倉の集落も、複数の家屋が倒壊するなど栄村の中ではかなり被害の大きかった地域と聞いています。


136Dが走る時間はちょうどお昼時にあたるのですけど、秋も深まって来ると夏のようなトップライトを気にしなくて良いので助かります。見頃に色付いた山を愛でながら、平滝の駅でお出迎え。この飯山色を狙っての追っ掛けの同業者がチラホラ。136Dは十日町から飯山までの間がほぼ直通のダイヤとなっておりまして足が速い。多少時間調整とかしてくれると、撮影プランが楽になるんですがねえ。


白鳥の駅を出る136D。横倉手前、平滝、そして白鳥の駅先とカット数はそれなりに稼げますが、あまり練った構図にならないのはお許しいただきたく。飯山線の駅は交換設備を取っ払って棒線駅にしたところが多く、かつては分岐器が置かれていた部分で微妙にカーブしているんですよね。これが「棒線駅の前後だから直線だ」と思って撮影していると車体にバンクが付いてたりして撮り難しいのよ。構図の平衡感覚が狂うこともしばしば。信濃平とか。


交換駅の桑名川では、交換列車はありませんが一応閉塞区間が変わるという事で出発信号機の開通待ち。1分足らずの停車時間ですが、この停車時間も貴重な撮影タイム。秋の陽射しを一杯に浴びた友情の列車が、爽やかな秋空の下で佇む至福のひと時。周辺の山々の紅葉にちょっと遅れて、駅の大イチョウが衣装替えの真っ最中です。
コメント
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