tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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ナント・なら応援団 3年目

2012年11月20日 | 奈良にこだわる
木曜日(11/15)の奈良新聞に《歴史の深さ 分かりやすく 奈良好きリピーター創出 「ナント・なら応援団」3年目》という記事が掲載された。南都銀行OB・37人からなる寺社ガイドグループ「ナント・なら応援団」を紹介した記事である。コメント部分を中心に、一部をピックアップして紹介する。
※トップ写真は、額安寺(かくあんじ 大和郡山市)での説明会。10/1撮影

歴史の深さ 分かりやすく 奈良好きリピーター創出
南都銀行OBボランティアガイド「ナント・なら応援団」3年目

地域に密着した金融機関としてCSR(企業の社会的責任)を積極的にすすめる南都銀行(植野康夫頭取、本店奈良市)。同行退職者でつくる寺院拝観などのボランティアガイドグループ「ナント・なら応援団」の活動は3年目。県内で現在開かれている「祈りの回廊 秘宝・秘仏特別開帳」(県・巡る奈良実行委員会)の秋季版でも各地でガイドを務め、好評を博した。ますます活躍の幅を広げる「ナント・なら応援団」の活動を紹介しよう。

■「1300年祭」機に6ヵ所で活動
「平城遷都1300年祭」(平成22年)の一環として催された県内各寺社、史跡の「祈りの回廊―秘宝・秘仏特別開帳」で、イベントを人的側面から支援するボランティアガイドとして、「ナント・なら応援団」は、同年1月に発足。初年は寺社など23カ所で、のべ878人が活動した。
 
当初は1年限りの予定だったが、好評を得たことで、周りからの声に応えて活動を続けている。今秋は昨秋に続き、壷阪寺(高取町)、額安寺(かくあんじ、大和郡山市額田部寺町)、不空院(奈良市高畑町)、史跡頭塔(同)、帯解寺(奈良市今市町)、そして新たに聖林寺(桜井市下)で、延べ174人がガイドを行った。

ガイドの勝野哲夫さん(71)=橿原市=は「活動することがいい勉強になる。奈良についてまだまだ知らないことが多い」と話す。同じくガイドの同市の吉本幸弘さん(65)は「以前は歴史にそれほど興味はなかったが、学ぶことが面白い。人との出会いも楽しい」と、訪れる人との会話を楽しむ。この日も、白装束で西国三十三カ所巡りをする男性と話を弾ませていた。和歌山から来たという別の参拝者の男性は「ナント・なら応援団」について、「とてもいい活動。文化財にそれほど興味がなくても、聞くとなるほどと思える」と話した。



■古刹の情趣 各所で存分に
ガイドの谷(かせたに)芳次さん(68)=奈良市=は「参拝者に教えてもらうことも多い。宝篋印塔(ほうきょういんとう)に詳しかったり、本当にいろいろな人がいる」と話す。同じく中川卓弘さん(68)=葛城市=は「いままで文化財を芸術として見たことはなかったが、ガイドをしていると、だんだん興味が湧いてくる」と笑う。ハンドブックを片手にした年配の夫婦は二人の説明に大きくうなずき、「ご丁寧にありがとう」と、深々と頭を下げた。

「奈良を知ってもらい、喜んでもらえるのは大きなやりがい。じっくり見たい人もいると思うので、『説明しましょうか』と、声をかけるようにしている」と谷さん。中川さんは「気持ちよく帰ってもらえるようにということと、人の流れにも気を配っている。ボランティアという『対価のない労働』は何ともいえない喜びがある」と言う。

■奈良への愛着、人一倍強く
今秋、「ナント・なら応援団」の組織的な活動は以上の6ヵ所だが、今回お話をうかがったメンバーの誰もが、生き生きと楽しみながら活動を続けている。奈良に本店を置く地銀のOB・OGとして、奈良への愛着、「奈良をもっと知ってもらおう」という思いは、人一倍強いのかもしれない。巡る奈良実行委員会事務局(県ならのにぎわいづくり課)の山下事務局長は「ボランティアの方々の活動に感謝しつつ、その力添えをいただきながら『祈りの回廊』事業を持続的に推進したい」と話す。

「歴史の宝庫」奈良も、その歴史を知らなければ始まらない。気軽に質問でき、丁寧に答えてくれるガイドの存在は参拝者、観光客にとって心強いに違いない。奈良好きのリピーターの創出に、「ナント・なら応援団」は大きな役割を果たしている。


拝観者が喜び、お寺が喜ぶ。「秘宝・秘仏特別開帳」事業を営む県が喜び、本人たちも喜ぶ、という好循環が実現しているのである。奈良に住み、奈良で働いてきたOB・OGたちの奈良への愛着は深い。

秋の活動はまもなく終了するが、好評の「秘宝・秘仏特別開帳」事業はまだまだ続く。「ナント・なら応援団」の皆さん、これからもよろしくお願いいたします!

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