東アジアジャーナル「NARASIA Q(ならじあ キュー)」という無料の冊子が創刊された。発行元の県東アジア連携課(総務部知事公室)の報道資料によると、
奈良県では、奈良県の歴史風土や地政的側面を踏まえ、日本と東アジアのより良い未来の構築に向けて、日本と東アジア・世界の今日的課題を読解・発信する情報「NARASIA Q」を発行いたします。
(1)名称
NARASIA Q (読み:ならじあ・きゅう)
(2)内容:「特集:リオリエント時代へ」
奈良・日本・東アジアの動向、国際交流関連の編集記事
東アジア関連の有識者・研究者・企業・学生等への取材記事
奈良県東アジア連携事業に関する紹介記事
(3)総ページ数
本文64ページ(B5)
(4)発行部数
10,000部
(5)使用言語
日本語及び各記事のサマリー英文付き

(6)配布先
各省庁・都道府県・県内市町村、関係大使館、アジアに関する研究機関等の他、
県内の大学、公立図書館、文化施設、観光協会等
※一般配布
各書店は2月3日(日)より
奈良県機関の配布は1月31日(木)より(配布時間:平日8時30分~17時15分)
・丸善書店(丸の内本店、日本橋店)
・啓林堂書店(西大寺店、郡山店)
・紀伊國屋書店(梅田本店)
・奈良県庁4階 東アジア連携課
・奈良県東京事務所
(7)発行・制作担当
奈良県東京事務所NARASIAプロジェクト推進グループ
東京都千代田区平河町2-6-3 電話 03-5212-9096
なお、郵送を希望される方は、「narasiaQ創刊号希望」と明記し、240円分の切手を貼った角2封筒(24 × 33.2 cmの封筒で、折らずにB5版やA4版が入るサイズ)を県庁の東アジア連携課に送れば郵送してもらえる。宛先は、〒630-8501 奈良市登大路町30 奈良県庁東アジア連携課
創刊号(2013年1月号)に記された「『NARASIA Q』について」には《奈良県は2010年に迎えた平城遷都1300年を契機に日本と東アジアの未来を考える取り組みを進めています。その一環として創設した「日本と東アジアの未来を考える委員会(NARASIA委員会)」では、現在200名を超える日本を代表する各分野の有識者が、これからの100年を見通した進路を構想しています》。
《「NARASIA」は、歴史的で未来的なつながりをもつ「NARA」と「ASIA」がプラスアルファとしての「A」を互いに共有する意味を込めたキーワードです。本誌は、このNARASIAの視点から、現代の世界とアジアと日本と奈良における多様なテーマを「Q」のかたちで発信していきます》とある。
創刊号の特集は「リオリエント時代へ 膨らむアジア 軋(きし)むアジア」。なお「リオリエント」とは、東洋回帰というほどの意味だ。ぱらぱらとめくってみると、榊原英資氏(財団法人インド経済研究所理事長)、中谷巌氏(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社理事長)、武藤敏郎氏(株式会社大和総研理事長)など、錚錚(そうそう)たるメンバーが執筆している。荒井知事や松岡正剛氏などをメンバーとするシンポジウムの模様も掲載されている。
相当クォリティの高い誌面であり、全部読み通すのはいささかシンドいが、新聞などには載らない韓国、中国やインドなど、アジア諸国に関する知見が得られる貴重な冊子である。2月末に2号、3月末には3号が発刊される予定で、いずれも無料である(4号以降は数ヶ月ごとに発刊されるとのことだが、無料となるかどうかは分からない)。
なにしろ無料なので、アジアと奈良の歴史的・文化的なつながりなどに興味のある方は、ぜひいちど手にとっていただきたい。県下の書店なら、啓林堂書店の西大寺店と郡山店に置いてます!

