奈良ロイヤルホテル別館の「中国料理 沙山華(さざんか)」は、早くも今年で開店16周年を迎えたのだそうだ。先日、縁あって久々にこちらを訪ねた。このお店はずいぶん以前から何度も訪ねているのだが、不思議と印象に残っていない。読売奈良ライフの『美味しい奈良(弐)』に登場するし、行った人の評判も良いのだが、私には料理の内容も味も、ほとんど記憶になかった。
よくよく考えてみると、すべて会社の宴会(歓送迎会や忘年会)で行ったので、酒ばかり注(つ)がれて、ゆっくり料理を味わっていなかったのだ。今回は4人でゆったりとテーブルを囲むので、シッカリ味わってこよう、そう思い、勇んで出かけた。

菊華の間
お邪魔したのは5月23日(木)。まずはお庭が見渡せる「菊華の間」を見せていただいた。沙山華のHPには《数奇屋風建築のお部屋から望む情緒豊かな日本庭園。当店のメインルームとなる菊華の間ではそんな純和風の中に、洋風のシャンデリアと花梨のテーブル席をしつらえ、大きな窓から差し込む日差しに包まれた和やかな空間で家族や親族を中心とした日中のパーティ、さらに大切な友人ゲストを招いての夜のパーティ、親族のみの結婚披露宴などを執り行う事も可能です》とある。こんないいお部屋があることも、今回初めて知った。


食事をいただいたのは「梅華の間」である。こちらは《少人数に対応したお部屋となります。ご家族での特別な日のお食事会に、ご夫婦の記念日に、是非ともご利用下さい》という部屋で、結納や顔合わせなどにもピッタリだ。今回の料理は前菜からデザートまで8種類。最初に運ばれてきたのは「クラゲ入り前菜4種盛り合わせ」(トップ写真)。

梅華の間
途中で「沙山華」支配人の英(はなぶさ)みちさんが来られた。きれいな方だと思ったら、OSK(日本歌劇団)のご出身だった。沙山華のHPに、英さんのコメントが出ている。
食事を快適に進めるためのおもてなしを行うため、私が心がけていることは主に3つあります。一つ目は、お客様の気持ちに近づくこと。常にお客様の気持ちを考え、またお客様の気持ちに近づけるような会話を行うことで、「お客様に喜んで頂けること」を感じ取り、最高のサービスを提供するように心がけております。

カニ味噌(上海ガニ)の味がこってり凝縮した「上海蟹味噌フカヒレスープ」
二つ目は、我が家のような雰囲気作り。沙山華の日々の暮らしから離れた優雅な純和風の空間の中で、心から料理を堪能していただけるよう、お客様にリラックスして頂く雰囲気作りを心がけております。

「大和肉鶏(やまとにくどり)パリパリ揚げ 北京ダック仕立て」。県特産の大和肉鶏は、皮も身も美味しい
三つ目は、四季を感じて頂ける料理です。日本の四季、また奈良の歴史香る町並み。それらの空気を部屋の装飾、雰囲気作り、また料理を出す際など様々なところにからお客様の五感で触れて頂けるよう、細やかな気配りを心がけております。

大正海老の旨味たっぷり「大正海老の海老味噌煮込み」
かつてOSK日本歌劇団に所属していた際に培った、すべてをプロデュースしてただ「お客様に喜んでいただく」ために全力を尽くすこと。そのときの経験を生かし、また私自身の旺盛なチャレンジ精神でもって、どんどんスキルアップしてゆこうと思います。

「真鯛の麒麟蒸し」。麒麟に見えるかも…

英さんのご指導の賜物だろうか、さすがに接客サービスも素晴らしかった。料理長の西本浩平さんは、こんなコメントを載せておられる。
平成9年10月の沙山華オープンから10余年、沙山華の調理場に立ち続けてきました。初めて調理場に立ってからずっと、私はお客様に満足していただける「美味しい中国料理を提供すること」一筋に考えてきました。
沙山華の目指す味は、「日本人が好むような中国料理」。中国料理に精通するため、何度も本場中国に渡って修業を重ね本格中華料理を自身の体に叩き込みました。そして中国料理の幅を更に広げるために、洋食のグランシェフに学びながら洋食の良さも取り入れています。北京料理云々より、和の雰囲気に溢れる沙山華に合う中国料理を目指し、近づけるよう日々研究しております。

ここでドッシリと牛肉が出てきた。「牛サーロインソテー」
いろいろな料理法の良いところを知り、何度も試作を重ねて作る料理。沙山華の中国料理1品1品は、スタッフ皆の様々な試みの結晶です。驚きと感動を詰め込んだ中国料理を是非とも召し上がってください。
開店15周年を迎えた昨秋、英さんはこんな挨拶文を沙山華のHPに載せられた。

私の大好物・中華風おこげ「海鮮おこげ土鍋仕立て」
沙山華がオープンしてこの秋で15年の歳月が刻まれることになります。開店当初は、支配人・料理長ともに中国人スタッフでした。日本庭園を借景に数寄屋風の日本座敷で、贅を尽くした本物の中国料理を、最高のおもてなしで味わっていただこうというのが店づくりのコンセプトで、現西本浩平料理長は開店当初からの設立メンバーです。
この「開業の想い」は、15年たった今でも沙山華の基本理念として、何ら変わることはありません。永年にわたるお客様の温かいご支援とご愛顧に対しまして衷心より感謝を申し上げ、変わらぬご愛顧を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

確かにこれは「日本人好みの中国料理」である。素材の持ち味を活かし、それを一部「洋風」に調理して意外性を演出する。日本料理のように、ヴィジュアルも素晴らしい。今までこんな美味しい料理を出していただいていたのに、飲んだくれて味を覚えていなかったとは、もったいないことをしてきたものだ。

デザートの杏仁豆腐とコーヒー
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の発会式は、奈良ロイヤルホテルで開かせていただいた。あとで「お料理がとても美味しかった」と会員から聞いたが、小北博孝理事長と私は、ひと箸もつけられなかった。これは文字通り口惜しいことであった。小北理事長は、ここの奈良まほろば歴史講座の講師も務めておられる。参加費は500円だが、同ホテルのギフト券500円が返ってくるので、実質的には無料である。同ホテルのHPによると、
奈良ロイヤルホテルでは、奈良についての勉強会を平成25年度も引き続き月2回開きます。ここでの勉強を「奈良まほろばソムリエ検定」の試験に活かします。一般の方の御参加もOKです(会場の関係で一般の方の御参加は先着30名に限ります)。参加希望の方は TE:L0742-34-1131(担当 森下 迄連絡お願い致します。) 一般の方の参加費:500円(引換に当社でご利用出来るギフトチケット500円分をお渡し致します)
月2回も、カルチャー講座を開いておられるのだ。時々はホテルのバスを使って現地講座も開催しているというから、すごい。
話が飛んでしまった。味も雰囲気も抜群、奈良ロイヤルホテル別館沙山華の「日本人好みの中国料理」を、ぜひじっくりと味わってください!
よくよく考えてみると、すべて会社の宴会(歓送迎会や忘年会)で行ったので、酒ばかり注(つ)がれて、ゆっくり料理を味わっていなかったのだ。今回は4人でゆったりとテーブルを囲むので、シッカリ味わってこよう、そう思い、勇んで出かけた。

菊華の間
お邪魔したのは5月23日(木)。まずはお庭が見渡せる「菊華の間」を見せていただいた。沙山華のHPには《数奇屋風建築のお部屋から望む情緒豊かな日本庭園。当店のメインルームとなる菊華の間ではそんな純和風の中に、洋風のシャンデリアと花梨のテーブル席をしつらえ、大きな窓から差し込む日差しに包まれた和やかな空間で家族や親族を中心とした日中のパーティ、さらに大切な友人ゲストを招いての夜のパーティ、親族のみの結婚披露宴などを執り行う事も可能です》とある。こんないいお部屋があることも、今回初めて知った。


食事をいただいたのは「梅華の間」である。こちらは《少人数に対応したお部屋となります。ご家族での特別な日のお食事会に、ご夫婦の記念日に、是非ともご利用下さい》という部屋で、結納や顔合わせなどにもピッタリだ。今回の料理は前菜からデザートまで8種類。最初に運ばれてきたのは「クラゲ入り前菜4種盛り合わせ」(トップ写真)。

梅華の間
途中で「沙山華」支配人の英(はなぶさ)みちさんが来られた。きれいな方だと思ったら、OSK(日本歌劇団)のご出身だった。沙山華のHPに、英さんのコメントが出ている。
食事を快適に進めるためのおもてなしを行うため、私が心がけていることは主に3つあります。一つ目は、お客様の気持ちに近づくこと。常にお客様の気持ちを考え、またお客様の気持ちに近づけるような会話を行うことで、「お客様に喜んで頂けること」を感じ取り、最高のサービスを提供するように心がけております。

カニ味噌(上海ガニ)の味がこってり凝縮した「上海蟹味噌フカヒレスープ」
二つ目は、我が家のような雰囲気作り。沙山華の日々の暮らしから離れた優雅な純和風の空間の中で、心から料理を堪能していただけるよう、お客様にリラックスして頂く雰囲気作りを心がけております。

「大和肉鶏(やまとにくどり)パリパリ揚げ 北京ダック仕立て」。県特産の大和肉鶏は、皮も身も美味しい
三つ目は、四季を感じて頂ける料理です。日本の四季、また奈良の歴史香る町並み。それらの空気を部屋の装飾、雰囲気作り、また料理を出す際など様々なところにからお客様の五感で触れて頂けるよう、細やかな気配りを心がけております。

大正海老の旨味たっぷり「大正海老の海老味噌煮込み」
かつてOSK日本歌劇団に所属していた際に培った、すべてをプロデュースしてただ「お客様に喜んでいただく」ために全力を尽くすこと。そのときの経験を生かし、また私自身の旺盛なチャレンジ精神でもって、どんどんスキルアップしてゆこうと思います。

「真鯛の麒麟蒸し」。麒麟に見えるかも…

英さんのご指導の賜物だろうか、さすがに接客サービスも素晴らしかった。料理長の西本浩平さんは、こんなコメントを載せておられる。
平成9年10月の沙山華オープンから10余年、沙山華の調理場に立ち続けてきました。初めて調理場に立ってからずっと、私はお客様に満足していただける「美味しい中国料理を提供すること」一筋に考えてきました。
沙山華の目指す味は、「日本人が好むような中国料理」。中国料理に精通するため、何度も本場中国に渡って修業を重ね本格中華料理を自身の体に叩き込みました。そして中国料理の幅を更に広げるために、洋食のグランシェフに学びながら洋食の良さも取り入れています。北京料理云々より、和の雰囲気に溢れる沙山華に合う中国料理を目指し、近づけるよう日々研究しております。

ここでドッシリと牛肉が出てきた。「牛サーロインソテー」
いろいろな料理法の良いところを知り、何度も試作を重ねて作る料理。沙山華の中国料理1品1品は、スタッフ皆の様々な試みの結晶です。驚きと感動を詰め込んだ中国料理を是非とも召し上がってください。
開店15周年を迎えた昨秋、英さんはこんな挨拶文を沙山華のHPに載せられた。

私の大好物・中華風おこげ「海鮮おこげ土鍋仕立て」
沙山華がオープンしてこの秋で15年の歳月が刻まれることになります。開店当初は、支配人・料理長ともに中国人スタッフでした。日本庭園を借景に数寄屋風の日本座敷で、贅を尽くした本物の中国料理を、最高のおもてなしで味わっていただこうというのが店づくりのコンセプトで、現西本浩平料理長は開店当初からの設立メンバーです。
この「開業の想い」は、15年たった今でも沙山華の基本理念として、何ら変わることはありません。永年にわたるお客様の温かいご支援とご愛顧に対しまして衷心より感謝を申し上げ、変わらぬご愛顧を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

確かにこれは「日本人好みの中国料理」である。素材の持ち味を活かし、それを一部「洋風」に調理して意外性を演出する。日本料理のように、ヴィジュアルも素晴らしい。今までこんな美味しい料理を出していただいていたのに、飲んだくれて味を覚えていなかったとは、もったいないことをしてきたものだ。

デザートの杏仁豆腐とコーヒー
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の発会式は、奈良ロイヤルホテルで開かせていただいた。あとで「お料理がとても美味しかった」と会員から聞いたが、小北博孝理事長と私は、ひと箸もつけられなかった。これは文字通り口惜しいことであった。小北理事長は、ここの奈良まほろば歴史講座の講師も務めておられる。参加費は500円だが、同ホテルのギフト券500円が返ってくるので、実質的には無料である。同ホテルのHPによると、
奈良ロイヤルホテルでは、奈良についての勉強会を平成25年度も引き続き月2回開きます。ここでの勉強を「奈良まほろばソムリエ検定」の試験に活かします。一般の方の御参加もOKです(会場の関係で一般の方の御参加は先着30名に限ります)。参加希望の方は TE:L0742-34-1131(担当 森下 迄連絡お願い致します。) 一般の方の参加費:500円(引換に当社でご利用出来るギフトチケット500円分をお渡し致します)
月2回も、カルチャー講座を開いておられるのだ。時々はホテルのバスを使って現地講座も開催しているというから、すごい。
話が飛んでしまった。味も雰囲気も抜群、奈良ロイヤルホテル別館沙山華の「日本人好みの中国料理」を、ぜひじっくりと味わってください!