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橿原市十市町のだんじり祭りは、10月11日(土)12日(日)開催!(2014Topic)

2014年10月09日 | お知らせ
2013.10.12(土)・十市町だんじり祭(奈良県橿原市)

橿原市十市(とおいち)町は、奈良県運転免許センターの北側に広がる田園地帯だ。東京堂出版刊『奈良の地名由来辞典』によると、十市(トフチ)の「トフ」は低地(タヲ)、「チ」は巷(交通の要所)の意味で、つまりは交通の要所にある低湿地。「高市」の対語とみられる。

以前、こちらの「十市御縣坐神社(とおちのみあがたにますじんじゃ)」にお参りしたことがある。十市町に住む「ナント・なら応援団」メンバーの浅野さんのご配慮で、宮司さんの話もお聞きですることができた。「御縣」とは、天皇に納める米や野菜を栽培する神聖な田畑のことで、その霊を祀るのが「御縣坐神社」だ。奈良県下には9つの御縣坐神社がある。

その浅野さんから「この土日、だんじり祭りがありますよ」という情報をいただいた。毎年10月の第2土曜日・日曜日に営まれるそうだ。「橿原市内にだんじりは10台、そのうち7台が十市町にあります」とのことで、これはすごい(残る2台は今井町、1台は小綱町)。橿原市のHPによると、

十市町だんじり

十市町のなかを7つの「垣内(かいと)」と呼ばれる区画に分けられ、その区画ごとに所有しているだんじりを一列に町内を進めていきます。

出発前には7台のだんじりが列をなして待機しています。一度にこれだけのだんじりが並ぶ光景は迫力があり、ほかではなかなか見ることができないのではないでしょうか。



7台のだんじりが目指す場所は十市町内の十市御縣坐神社です。出発しただんじりは神社を目指し順番に1台ずつ進んでいきます。一定の間隔を取り、列になって町内へ進入していきます。町内の路地はとても細く、だんじりが周りの外壁などに追突しないよう掛け声とともに進行方向を調整しながら少しづつ曳行します。



だんじりは200メートルほど進むたびに休憩に入ります。休憩はみんなが持ち寄った飲み物を飲み、みんなでわいわいしながらの状態が20分ほど続きます。その間、だんじりの周りには町内の人たちが集まりおしゃべりを楽しみながら次の出発を待ちます。



だんじりを通して近所付き合いを自然にされている光景は、地域の大切さを改めて感じ取ることができるように思います。


荒々しい町場のだんじりではなく、のどかな農村のだんじりなのだ。浅野さんから「橿原市内に現存する『だんじり』」というA4版3ページの資料をいただいた。貴重な史料なので、以下、全文を記しておく。

大和におけるだんじりは、秋まつりに氏子によって曳かれたもので、その由来は江戸時代中期からと云われておられる。氏神に稲の実り具合や家内安全を見てもらうため、だんじりに乗せて村中を曳き回したことが始まりで、タイマツや提灯で飾り、にぎやかな程氏神が喜ぶと云うことで、太鼓や鐘ではやしたてた。
橿原市のだんじりは、現在市内に10台ありそのうち、十市町では、7台のだんじりがあります。今年も(10月第2土曜日★日曜日の2日間)盛大に秋祭りが行われます。

十市町の「だんじり」の歴史
1.十市町 上ヶ田南垣内だんじり
製作年代 明治23年
大工棟梁 住吉(大佐)11代目 川崎千代之助
彫刻師 「彫又」2代目 西岡又兵衛 等
だんじり形態 堺型地車の優品

2.十市町 市場東垣内だんじり
製作年代 幕末から明治初期頃
大工棟梁 堺の地車大工(木村一門の地車棟梁か)
彫刻師 「彫又」2代目 西岡又兵衛と同一門
だんじり形態 堺型地車、脇障子の「鯉の滝のぼり」の彫物はかなりの秀作

3.十市町 市場西垣内だんじり
製作年代 明治初期頃から中期頃
大工棟梁 堺の地車大工(木村一門の地車棟梁か)
彫刻師 「彫又」2代目 西岡又兵衛一門の彫師
だんじり形態 堺型地車で明治20年代までに作成された仕入れ地車

4.十市町 上ヶ北垣内だんじり
製作年代 明治初期から中期
大工棟梁 堺の地車大工(木村一門の地車棟梁か)
彫刻師 西岡弥三郎・岡村平次郎
だんじり形態 堺型地車 獅子噛み(辻田友次郎作) なかなかの良作

5.十市町 北之辻だんじり
製作年代 明治中期以降
大工棟梁 住吉「大佐」12代目 川崎宗吉
彫刻師 3代目西岡清蔵・弥三郎兄弟 等
だんじり形態 住吉「大佐」全盛期の典型的な住吉型地車

6.十市町 南垣内だんじり
製作年代 明治初期頃から中期
大工棟梁 不明
彫刻師 辻田友次郎あるいはその一門
だんじり形態 堺型地車だが大阪の標準型にちかいもの

7.十市町 中殿垣内だんじり
製作年代 江戸末期
大工棟梁 不明
彫刻師 「相藤」4代目?相野伊平兵衛直之
だんじり形態 船地車 現存する船地車の中では最高傑作で、大阪「相藤」代表作の最右翼


7台ものだんじりが列をなして町内を練り歩くさまは、相当の迫力である。十市御縣坐神社の神さまも、さぞお喜びのことだろう。お祭りはこの週末だ。ぜひ、足をお運びください!
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