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tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

中川政七商店(上)(ならの底力!元気企業を訪ねて)

2015年06月03日 | 奈良にこだわる
6月1日から毎日新聞奈良版で「ならの底力!元気企業を訪ねて」という企業紹介のコーナーがスタートした。毎週月曜日の掲載で、1社が2~3回に分けて掲載される。初回は「創業300年、奈良晒の老舗」として、株式会社中川政七商店が紹介された。中川淳社長はにはたくさんの著書があるが、ちょうど良いタイミングで6月24日(水)には社長の講演会が開催される(無料・要申込。主催=県観光プロモーション課。公式HPはこちら)。中川社長が奈良県下で講演するのはこれが初めてというから、これは見逃せない。では、初回の全文を以下に紹介する(毎日新聞のHPはこちら)。

 老舗を再生させた十三代が どうしても伝えたい小さな会社の生きる道
 中川 淳
 CCCメディアハウス

全国へ羽ばたくブランド
奈良特産の蚊帳生地で作った「花ふきん」など工芸品を扱う「中川政七商店」(本社・奈良市東九条町、中川淳社長)。企画・開発・製造から販売まで一貫して行うビジネスモデルを工芸品として初めて導入、43の直営店を展開する。麻織物問屋として1716(享保元)年の創業以来、奈良を拠点にする老舗が全国に羽ばたいている。【経済部編集委員・中西満】

JR東京駅前の「KITTE(キッテ)」。旧東京中央郵便局を再開発した商業施設で「東京の新名所」として、多くの観光客らでにぎわう。その4階に「中川政七商店東京本店」が構える。165平方メートルの広さで、同社が運営する店舗の中では最大クラス。「日本の中心地での出店であり、フロアの顔になろう」と中川社長の意気込みが伝わる。

店内には花ふきん、衣類、雑貨、食器、食品など生活雑貨の工芸品が並ぶ。「ポストふきん」やポスト型のマグカップなど、この店でしか買えない商品もある。同社の製品のほか、独自の販路を持たない全国各地の生産者と中川社長が手がけたものも多い。


 奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり
 中川 淳
 日経BP社

同社の正式名称は「株式会社中川政七商店」。来年、創業300周年を迎え、高級麻織物の奈良晒(ならざらし)の製法を守り続けている。中川社長が就任した08年以降、商品開発・製造・流通・小売りまでをすべて自社で運営する業態を確立した。この業態は「SPA」と呼ばれ、ユニクロなどが展開しているが、工芸ベースでは初めての取り組み。これに伴い、直営店出店を加速させた。中川社長は「商品に付加価値を付けるのがブランディング(ブランド作りのための取り組み)。製品のストーリーをお客さんに正しく伝えるには、商品企画力だけではなく、流通や販売、小売りまでを自社でマネジメントする必要がある」と狙いを語る。

現在、東京都内16店、奈良県3店など全国43店舗を展開。運営店舗は、社名を冠した「中川政七商店」のほか、「遊中川」、「日本市」の3ブランド。それぞれに特徴を持たせている。「中川政七商店」は暮らしをテーマにした生活雑貨全般、「遊中川」がテキスタイルブランド、「日本一」は日本の良さを前面に出した土産物品を扱う。他メーカーと共同開発や仕入れた商品もあり、品ぞろえは豊富だ。


 ブランドのはじめかた
 中川 淳
 日経BP社

今年に入って、3月13日には東京駅前・新丸の内ビルディング(新丸ビル)に「遊中川新丸ビル店」をオープン、北陸新幹線が開業した金沢市、大分市にも「中川政七商店」を開き、いずれも予想を上回る来店者が訪れている。中川社長は「店舗のブランドにふさわしい場所に出店する。50万人都市なら採算が取れる」と話し、将来的には、100店舗以上の展開を目指す。

中川社長は13代目。業績は順調に拡大しているが、老舗工芸メーカーの変革への道のりは平坦ではなかった。=つづく

社名   株式会社中川政七商店
所在地  奈良市東九条町1112の1
設立   1983年11月
創業   1716(享保元)年
資本金  1000万円
売上高  42億8000万円(2015年2月期)
従業員数 305人(2015年2月期)
ホームページ http://www.yu-nakagawa.co.jp


「老舗工芸メーカーの変革への道のりは平坦ではなかった」と締めているから、次回はその苦労話が聞けるのだろう。皆さん、次回をお楽しみに!

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