tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

ケンミンSHOWで、またもや揶揄された奈良県 観光地奈良の勝ち残り戦略(93)

2015年06月07日 | 観光地奈良の勝ち残り戦略
読売テレビのバラエティ番組「秘密のケンミンSHOW」(5/28放送分)で、「奈良県がボロカスに言われていた」という話が職場でもネットでも話題になった。柏原久留美さんのFacebookにはご本人が、
※当記事の写真はすべて、柏原さんのFacebookから拝借した

奈良県、ケンミンSHOWでボロカスやー! そーいや、私も大阪にいる時は ジュリーを奈良県文化会館に見に行くだけやったなー ほんでも、魅力ある都道府県で6位やねんて! やるやん!

「都道府県で6位」というのは、ブランド総合研究所が毎年、国内1000の市区町村と47都道府県を対象に、認知度や魅力度、イメージなど全74項目からなる調査を実施して決めた「都道府県魅力度ランキング」のこと。奈良県は昨年に続き6位にランクインしている。
上記の柏原さんのコメントに対してFさん(女性)は



確かに奈良の子は、大阪に憧れて育ちますもんねー。デパートの数も商店街の規模も違う。こどものころは今より差があって、映画の封切り、コンサートの数、なにもかも奈良は大阪の後追い。ディスコも、生駒山を越えなきゃ、なかった。流行のお洋服もね、わたし、Gパンもホットパンツもパンタロンも、小学生時代の流行のお洋服は、すべて大阪で買ってもらいました。番組、見ながら切なく、そして納得、さらに笑いました。

一方、Kさん(男性)は、

注目されないで、いいですね。自然あり、古都あり。静かで、周りに侵されなく、素晴らしく、素敵な場所が沢山ある故郷は、守りたいです。天河弁財天なんて、芸能の神様なので、こぞって超有名芸能人が来てますよね。(笑)沢田研二さんも、今の神座の前身の、らーめんアガルタ香芝に、一番最初にサインして帰られてますもんね

納得する意見もあれば反論もあるようだ。私は肝心の番組を見ていなかったので当ブログでは話題にしなかったが、今回、たまたま録画を見る機会に恵まれた。当日は「山形県民は日本一ラーメンが大好き」という大ネタ(これは興味深かった!)と、明らかに手抜きした「ヒミツのOSAKA」という準定番ネタの2本立てで、奈良の話は「OSAKA」のインタビューの過程でたまたま出てきた副産物(?)のようなものらしい。番組の公式HPによると、

「大阪府民は、奈良県民からなぜかリスペクトを受けている!?」大阪フミンは、京都のことがやや苦手で、オシャレな兵庫には憧れを持っているという。一方、兵庫ケンミンは大阪のノリが神戸の雰囲気と違うため苦手だといい、京都フミンも大阪のゆったり感のなさが苦手らしい…。また、京都と兵庫は「和」と「洋」で相思相愛だという。そんな中、奈良ケンミンは大阪に憧れていることが判明!?



番組を見ながら、懸命にメモを取った。「奈良ケンミンは大阪に憧れている」という発言は確かに多かった。奈良県民曰く「奈良は大阪の人が好き」「奈良の人は大阪によく遊びに行く」「大阪は大好き」「大阪は憧れ」「(大阪の職場に)奈良から来ているというと、ナラリアンという変なあだ名をつけられた」。

一方の大阪府民は上から目線だ。「大阪は奈良を下に見ている」「奈良は鹿と大仏がなくなったら何もない」「何もないっすもん奈良」「大阪あっての奈良」。最もひどかったのが最後のスタジオでの「奈良に行きたいとは思わない」「(他府県へはお洒落して行くが)奈良にはパンツ一丁でええ」。タレントやお笑い芸人の無責任な放言であるが、これを締めの言葉にしてしまうところに、番組制作者の悪意を感じる。この点については柏原さんもFacebookに



なんでやねん!と突っ込み返される方がおられないのが、不思議です。番組の最後で、奈良にもこんなに良いところがあると紹介があるのかと見ていましたが、無いまま終わってしまいました。

とお書きである。奈良県出身の「ライセンス」(藤原一裕・井本貴史)には、ちゃんと反論してほしかった(反論したがカットされたのかも知れないが)。街頭インタビューでも他府県と違い、奈良県については、若いモンの意見ばかり聞いているところが作為的である。これも、奈良の良さを理解してちゃんと答えたシニア層の映像をカットしたのかも知れない。若い連中のほとんどは奈良県の奥深さは何も知らず、「鹿と大仏」のようなステレオタイプだけで答えている。しかもインタビューは、他府県との応酬のように編集されているが、明らかに無関係な発言を切り貼りしただけの代物だ。

以前、TBSの番組『世にも不思議なランキング なんで?なんで?なんで?』で、奈良のことがねじ曲げられて報道され、当ブログに反論を書いた。今回はそれより少しマシとはいうものの、要は「都道府県魅力度ランキング」6位の奈良県民が、同8位と下位の大阪をリスペクトしている、ということを際立たせたかったまでのことだろう。視聴率を上げるための姑息な手段である。

奈良県民の約3割は県外で働いていて、その比率(県外就業率)は全国で1位である。そしてそのほとんどは大阪府で働いている。職場があり、同僚がおり、ランチや飲み会やショッピングを大阪で済ます奈良県民は多いし、そんな大阪に愛着を持つのは当然のことだ。さらに言えば、大阪府下の大学出身という県民も多い(私もそうだ)。だから学生時代の友人の多くが大阪府民で、会うときには大阪に出て行く。

それはリスペクト(尊敬)というより「親近感」とでもいうべきものだろう。このような傾向は、埼玉とか茨城のような大都市近郊の県でよく見られる現象である。その程度の「分析」も入れてほしかった。

「バラエティ番組に正確な報道を求めるのはムリだ」という声もあるが、ことあるたびに奈良が虚仮(こけ)にされては、たまらない。というわけで、ここに反論を書いた。皆さん、どう思います?

(6/9追記)ツイッターにこんな話が出ていたそうです。Kさんが私のブログにコメントしてくださいました。以下、原文のまま転載。
「ケン○ンショーにインタビューされたことあるけどあの人たちめちゃくちゃ誘導してくるよ 」「奈良てラジオの電波入らないんですよね」「いいえ」「入らないってことあるでしょ」「自分はなかったですね」「そう聞いたんですけど」「うちは入ります」「入らないエピソードないですかね~」←こんなんよ
コメント (39)
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