ならまちに美味しいお寿司屋さんがオープンしているとうかがい、年末(2022.12.26)にお邪魔した。年上の友人であるKさんと2人で、カウンターの一角(右奥)に陣取った。まん前でご店主(松宮はなこさん)が、ネタの下ごしらえ(仕込み)をして鮨を握ってくれるので、ここは特等席だ。妹さんとお2人で営んでおられ、この日、妹さんはバックヤードを担当されていた。
ご店主が笑顔で迎えてくれた
ここは、前日までに必ず予約が必要だ(090-8914-7875)、水曜休。夜のコースは8,000円、10,000円、12,000円の3コースがある。この日は12,000円のコースにした。寿司12~13貫に、酒肴が5品つくそうだ。お店のHPには、
杉で統一された店内、いい香りがする。寿司飯は、お櫃に入っている
古民家が立ち並び、県内外からも人気のならまちは、かつては世界文化遺産でもある、元興寺の境内の一部でした。その元興寺の金堂跡地に位置するのが、当店「鮨はなこ」です。
まずは酒肴から。こちらは鱈(タラ)の白子ポン酢がけ
鯛(タイ)の酒蒸しに柚味噌
姉妹で営む当店の、こだわりの素材が織りなす、繊細かつ大胆な鮨を、いにしえの浪漫を感じながら、お楽しみいただけると幸いです。
奥から、鳥取のアオリイカ、赤貝、氷見の寒ブリ、セコガニ(香箱ガニ=メスのズワイガニ)
富山県氷見市の「ひみ寒ぶり」とは〈氷見魚ブランド対策協議会が判定した期間に富山湾の定置網で捕獲され、氷見漁港で競られたブリのこと。ブリが獲れはじめてから、ブリの大きさや数量、形などを、判定委員会がみて、本格的な氷見のブリシーズンが迎えたことを判断したうえで、「ひみ寒ぶり」宣言を行います。ひみ寒ぶり宣言後は、1尾に1枚、氷見漁港で競られたことを証明する販売証明書を発行し、統一の青箱に入れて出荷します〉というものだ(きときとひみどっとこむ)。
甘鯛(グジ)の昆布締め
本マグロ中トロのヅケに、辛子がトッピングされていた
店主 松宮はなこ 日本の寿司店にて修行を重ねた後、シンガポールの寿司店へ勤務。その後、オーストラリアの寿司店勤務を経て、ミシュラン掲載の寿司店で花板を任される。令和四年八月、ならまちにて「鮨はなこ」開店。
にぎり寿司を海苔で巻いてある
奈良の美味しい地酒が揃っている
ならまち はなこ Naramachi Hanako 要予約(前日予約)
●ランチ 11時半〜14時 コース 4,500円
●ディナー 17時〜 コース 8,000円、10,000円、12,000円 【定休日】水曜日
【店舗住所】奈良市西新屋町14-2「奈良町資料館」隣り【電話番号】090-8914-7875
セコガニの飯蒸(いいむ)し
サヨリ
牡丹海老(ボタンエビ)
Wikipedia「ボタンエビ」には〈海老の中でも漁獲量が少なく、とても高価なので、料亭や高級寿司店以外であまり見かけられない。刺身や寿司で食べられている。さらに、しゃぶしゃぶや味噌汁、塩焼き、天ぷらやフライにもなり、殻まで食されることがある。漁期と同じ秋から春が旬。生の身は弾力があるがとろけるようで甘い〉とあり、稀少な高級エビなのだ。
具は白子だった
金目鯛(キンメダイ)のあぶり
車海老(クルマエビ)
青森・大間のマグロ大トロのあぶり
大間町の公式HP「大間のマグロについて」によると、〈大間のマグロは「クロマグロ」。別名「ホンマグロ」とも言われ、マグロの中では最も大型の種類です。最大で3mを超えるものもあり、大間で水揚げされた最も大きなマグロは440kgで、大間崎にあるマグロ一本釣りモニュメントのモデルとなっています。また価格も高く、平成25年の築地市場の初セリでは、222kgのマグロに1億5,540万円の史上最高値がつきました。まさに黒いダイヤです〉とある。
煮穴子もいい味加減に仕上がっている
うーん、うまい!ネタは十分に吟味され、新鮮でとても美味しい。仕上げはこんな一品だった。
トロとたくあんが海苔で巻いて出てきた。汁はアオサの味噌汁だ、いいダシが出ている
最初から最後の一品まで、緩むことなくピーンと張りつめた空気の中で、達人ワザの鮨が次々と繰り出される。『ミシュランガイド奈良2022特別版』に掲載されている県内のお寿司屋さんは6軒。うち2軒は既訪問だが、「ならまち鮨はなこ」はこれらに比べて全く遜色ないレベルである。
これは良い店ができたものだ。松宮はなこさん、美味しいお鮨をありがとうございました。皆さんも、ぜひお訪ねください!
食べログは、こちら
ご店主が笑顔で迎えてくれた
ここは、前日までに必ず予約が必要だ(090-8914-7875)、水曜休。夜のコースは8,000円、10,000円、12,000円の3コースがある。この日は12,000円のコースにした。寿司12~13貫に、酒肴が5品つくそうだ。お店のHPには、
杉で統一された店内、いい香りがする。寿司飯は、お櫃に入っている
古民家が立ち並び、県内外からも人気のならまちは、かつては世界文化遺産でもある、元興寺の境内の一部でした。その元興寺の金堂跡地に位置するのが、当店「鮨はなこ」です。
まずは酒肴から。こちらは鱈(タラ)の白子ポン酢がけ
鯛(タイ)の酒蒸しに柚味噌
姉妹で営む当店の、こだわりの素材が織りなす、繊細かつ大胆な鮨を、いにしえの浪漫を感じながら、お楽しみいただけると幸いです。
奥から、鳥取のアオリイカ、赤貝、氷見の寒ブリ、セコガニ(香箱ガニ=メスのズワイガニ)
富山県氷見市の「ひみ寒ぶり」とは〈氷見魚ブランド対策協議会が判定した期間に富山湾の定置網で捕獲され、氷見漁港で競られたブリのこと。ブリが獲れはじめてから、ブリの大きさや数量、形などを、判定委員会がみて、本格的な氷見のブリシーズンが迎えたことを判断したうえで、「ひみ寒ぶり」宣言を行います。ひみ寒ぶり宣言後は、1尾に1枚、氷見漁港で競られたことを証明する販売証明書を発行し、統一の青箱に入れて出荷します〉というものだ(きときとひみどっとこむ)。
甘鯛(グジ)の昆布締め
本マグロ中トロのヅケに、辛子がトッピングされていた
店主 松宮はなこ 日本の寿司店にて修行を重ねた後、シンガポールの寿司店へ勤務。その後、オーストラリアの寿司店勤務を経て、ミシュラン掲載の寿司店で花板を任される。令和四年八月、ならまちにて「鮨はなこ」開店。
にぎり寿司を海苔で巻いてある
奈良の美味しい地酒が揃っている
ならまち はなこ Naramachi Hanako 要予約(前日予約)
●ランチ 11時半〜14時 コース 4,500円
●ディナー 17時〜 コース 8,000円、10,000円、12,000円 【定休日】水曜日
【店舗住所】奈良市西新屋町14-2「奈良町資料館」隣り【電話番号】090-8914-7875
セコガニの飯蒸(いいむ)し
サヨリ
牡丹海老(ボタンエビ)
Wikipedia「ボタンエビ」には〈海老の中でも漁獲量が少なく、とても高価なので、料亭や高級寿司店以外であまり見かけられない。刺身や寿司で食べられている。さらに、しゃぶしゃぶや味噌汁、塩焼き、天ぷらやフライにもなり、殻まで食されることがある。漁期と同じ秋から春が旬。生の身は弾力があるがとろけるようで甘い〉とあり、稀少な高級エビなのだ。
具は白子だった
金目鯛(キンメダイ)のあぶり
車海老(クルマエビ)
青森・大間のマグロ大トロのあぶり
大間町の公式HP「大間のマグロについて」によると、〈大間のマグロは「クロマグロ」。別名「ホンマグロ」とも言われ、マグロの中では最も大型の種類です。最大で3mを超えるものもあり、大間で水揚げされた最も大きなマグロは440kgで、大間崎にあるマグロ一本釣りモニュメントのモデルとなっています。また価格も高く、平成25年の築地市場の初セリでは、222kgのマグロに1億5,540万円の史上最高値がつきました。まさに黒いダイヤです〉とある。
煮穴子もいい味加減に仕上がっている
うーん、うまい!ネタは十分に吟味され、新鮮でとても美味しい。仕上げはこんな一品だった。
トロとたくあんが海苔で巻いて出てきた。汁はアオサの味噌汁だ、いいダシが出ている
最初から最後の一品まで、緩むことなくピーンと張りつめた空気の中で、達人ワザの鮨が次々と繰り出される。『ミシュランガイド奈良2022特別版』に掲載されている県内のお寿司屋さんは6軒。うち2軒は既訪問だが、「ならまち鮨はなこ」はこれらに比べて全く遜色ないレベルである。
これは良い店ができたものだ。松宮はなこさん、美味しいお鮨をありがとうございました。皆さんも、ぜひお訪ねください!
食べログは、こちら
小生の幼少時(もう半世紀以上前ですが)、もちろん近所に寿司屋はありましたし、来客があって食事時になったとき、母が出前を取ることも珍しくありませんでした。しかし、その際に注文するのは、「握り」ではなく「盛り合わせ」(握りと関西寿司(ばってら、海老の押し寿司(箱寿司)、玉子巻きなど)の組み合わせ)だった記憶があります。おそらく「握り」の方が高価だったのでしょうが、今ほど、新鮮な魚介類が豊富に揃ってなかったのかもしれません。
そういえば、その頃、早朝に近鉄電車に乗ると市場から仕入れた海産物を竹かごのようなものに入れて持ち込んでいる人が沢山乗っていて、車内が少し生臭かった記憶もあります。今ほど、自動車が普及せず、道路網も発達していなかった時代の話ですが、近鉄では最近まで「鮮魚列車」が運行されていましたので、仕入れた鮮魚を電車で運ぶというのはかなり一般的だったのでしょう。
さらに、当時、自宅に伊勢から仕入れた魚を売りに来たり、野菜を売りに来る行商の女性もいて、母や祖母は新鮮だからと購入していた記憶もあります。
以上、思い出話ばかりで恐縮ですが、奈良のうまいもの大使、鉃田様のコメントを拝聴できれば幸いです。末筆ながら今年もよろしくお願い申し上げます。
> 「握り」ではなく「盛り合わせ」だった記憶があります。おそらく「握り」の方が高価
> だったのでしょうが、今ほど、新鮮な魚介類が豊富に揃ってなかったのかもしれません。
私が生まれ育った田舎町に寿司屋はありませんでしたが、大衆食堂に寿司のメニューがありました。そこも握りではなく「盛り合わせ」で、時々出前をとりました。握りが普及するのは、コールドチェーンが整ってからでしょうね。
そのせいか、今でも大阪寿司(押し寿司)が好きで、大阪に出ると難波の高島屋地下の「吉野鯗(ずし) 」の押し寿司をお持帰りします。ここはとても美味しいです(やや高価ですが)。
> 早朝に近鉄電車に乗ると市場から仕入れた海産物を竹かごのようなものに入れて
> 持ち込んでいる人が沢山乗っていて、車内が少し生臭かった記憶もあります。
これは私も、比較的最近まで目にしました。「黒門市場で仕入れ、これからさばいて売るのだろうな」と勝手に納得していました。
> 自宅に伊勢から仕入れた魚を売りに来たり、野菜を売りに来る行商の
> 女性もいて、母や祖母は新鮮だからと購入していた記憶もあります。
さすがに高野山麓の田舎町に魚の行商はありませんでしたが、野菜や果物は、おばあさんが背中に担いで、よく売りに来ていました。それで買った「からし菜」を母がお浸しにしてくれ、ピリ辛さが美味しかったことを思い出します。
子どもの頃の「味の記憶」というのは、大人になってからも残りますね。私の周囲の人たち(多くは奈良市生まれ)には、「寿がきや」のラーメン好きが多いです。
私はちっとも美味しいとは思わないのですが、彼らは子どもの頃に食べ、美味しいと感じた記憶が今も残っているのでしょうね。
東京で大阪寿司を食べさせる店といえば、かつて神楽坂に大〆というお店があったのですが、かなり前に閉店してしまいました。探してみると幾つかあるようですが。
https://yachiho-sushi.com/
http://www.kanda-shinodasushi.co.jp/frame.htm
>私はちっとも美味しいとは思わないのですが、
異議ありです(笑)。かつて奈良ファミリーのフードコートに寿がきやが出店しており、そこであの独特のかつお節風味の特製ラーメンを食べたことを懐かしく思い出します。寿がきや(現Sugakiya)のラーメンは中部地方でのソウルフードですが、もう奈良県からは撤退しており、帰省した際も口にすることができず残念です。今もスーパーなどで商品を見かけると思わず手がのびてしまいます(笑)。
その奈良ファミリーにミスタードーナツが開店し、さらに東向き通りにマクドナルドが開店したのもほぼ同時期だったと記憶しますが、田舎の中学生にとっては、いずれもあこがれのお店でありました(笑)。もう半世紀も前の話ですね(ため息)。
> 東京で大阪寿司を食べさせる店といえば、かつて神楽坂に大〆というお店があった
> のですが、かなり前に閉店してしまいました。探してみると幾つかあるようですが。
東京に大阪寿司の店があったとは、驚きです!
> かつて奈良ファミリーのフードコートに寿がきやが出店しており、そこであの
> 独特のかつお節風味の特製ラーメンを食べたことを懐かしく思い出します。
なるほど「味の記憶」ですね。以前、当ブログで「ビタラーメン」(和歌山県紀の川市粉河)という即席麺の話で盛り上がったことがあります。一円玉サイズの固形グルタミン酸ナトリウムがついていました。
さすがにこれを知る人は少なかったですが、大阪の「カネス王将ラーメン」は、テレビでCMも流していました。今も名前は残っていますが、ラーメンは別物です。
https://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/942f0d4d4d1065ad3ca3399d71dde045
昔に発売され、今も残る即席麺としては、エースコックのワンタン麺が人気でした。
ミスドやマクドは大学に入ってから口にしましたが、当時は高嶺の花でした。
関東在住の小生は、たまに大阪寿司を手土産に使用することがありますが、めずらしいので喜ばれますね。ちなみに東京には「笹巻けぬきすし」という少し変わったお寿司がありますので、検索してみてください。柿の葉寿司との共通点がありそうです。
ビタラーメンから始まるコメントの盛り上がり、いやぁすごいですね。ちょっと引いちゃいました(笑)。小生にとってもワンタンメンは別格です。昔は関東では簡単に購入できませんでしたが、関西人にとって袋麺メーカーといえばエースコック、それが関東人にはサンヨー食品(前橋市)となるのでしょう。と思って、ちょっと調べたら、エースコックって今はサンヨー食品の関連会社なんですね。知らなかった(驚)。
テレビCMでなぜか今でも突然よみがえるのはパルナス製菓のCMで流れた物悲しいメロディー(モスクワ~の味)です(笑)。ご存じでしょうか。
> 東京には「笹巻けぬきすし」という少し変わったお寿司があります
> ので、検索してみてください。柿の葉寿司との共通点がありそうです。
検索しますと、これは美味しそうです。東京で買い求めてみます。奈良には「ゐざさ寿司」がありますが、売れないのか、最近は笹巻き寿司より、柿の葉ずしを全面に出しておられます。
> エースコックって今はサンヨー食品の関連会社なんですね。知らなかった(驚)。
おお、私も初耳でした。最近の袋麺は、「麺」の進化が著しいですね。「正麺」(東洋水産)が出たと思ったら、すぐに「ラ王」(日清食品)が出ました。どちらも生麺のような食感で、とても美味しいです。あとは「サッポロ一番」(サンヨー食品)でしょうか。
残念ながら「うまかっちゃん」(ハウス食品)や「ワンタンメン」の麺は従来のままで、食べ比べると、明らかに見劣りがします。
> 突然よみがえるのはパルナス製菓のCMで流れた物悲しい
> メロディー(モスクワ~の味)です(笑)ご存じでしょうか。
はい、よく覚えています。「ドナドナ」と並ぶ短調の名曲ですね。電車で帰省するときは南海難波駅を経由しますので、高島屋の地下でよくパルナスのピロシキをお土産にしました。母と姪の大好物でした。残念ながら、20年以上前にパルナスはなくなりましたが。
http://www.pirosiki.com/
既にご存知でしたら、失礼!
> 創業者の弟さんが尼崎で始めた「洋菓子喫茶モンパルナス」というお店が
> あり、今は息子さんが豊中に移転してお店を続けておられるとのこと。
おお、そうでしたか!貴重な情報、深謝です。