tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

1300年祭、平城宮跡会場がフィナーレ!

2010年11月08日 | 平城遷都1300年祭
昨日(11/7)、平城遷都1300年祭の「平城宮跡会場」が最終日を迎えた。この日の来場者は6万人で、これは5/3の6万9千人に次ぐ多さだった。私は午前中、有志を募って会場内を無料でガイドした。N先輩からもお声かけいただき、10人の方を案内させていただいた。スタート時間を早くした(9時半)ので、幸い時間通りに回ることができた。

今朝(11/8)の毎日新聞に関連記事が出ている。まずは社会面。《平城宮跡会場閉幕 遷都1300年祭 363万人入場》《奈良県で開催中の平城遷都1300年祭で、メーンの平城宮跡会場(奈良市)での開催が7日閉幕した。4月24日から198日間の会期中の入場者数は、当初予想の250万人を大きく上回る約363万人に上った》。


これら3枚は、N先輩の撮影(11/7)、お世話をおかけしました!

《この日はフィナーレを飾る「平城京カーニバル」を開催。大極殿前の特設ステージでは、公式マスコットキャラクターのせんとくんが市内の小学生ら約2870人とダンスを披露し、約1万5000人がパフォーマンスを楽しんだ》。

《平城宮跡では今後、大極殿は無料開放(月曜休)し、遣唐使船などを展示する平城京歴史館は一時休館し、来春をめどに再び開館する。遷都祭は年末まで、県内の寺社で特別公開などが行われる》。



《メーン会場では一日8回のガイドツアーが好評だった。ガイドはボランティアが2人1組で一日2回ツアーをこなし、平城宮跡を歴史解説して案内する》。私も、春秋の土曜日にはガイドボランティアとして出動した。約10日間の事前研修を受け、精細なマニュアルもいただいたので、きわめてスムーズにノウハウを身につけることができた。多くのボランティアが『続日本紀』を読んでいると聞いて、私も買ったが、まだ道半ばである。

《約160人のガイドの中で、奈良市の樋口浩之さん(66)は、トップクラスの73日間務めた。自宅は会場から徒歩10分。ガイドには奈良検定の奈良通1級などが必要で、定年退職後に歴史を本格的に勉強したといい、「お客さんが目を輝かせながら話を聞いてくれるので面白くなった。今後も奈良の案内を続けたい」と話す》。73回とは、スゴい。雨の日も風の日も、炎暑の日もあったのだ。私も折角身につけたノウハウを、今後も何らかの形で活かしていきたいと思っている。


ガイドしているうちに、聞きに来る人が増えてくる

《「100年に1回のことだから」と千葉県船橋市から通って22回ガイドをした主婦、中瀬道美さん(59)は「今後は関東で奈良をPRします」と笑顔を見せた》。中瀬さんのご実家は大阪だそうで、私たちの「古社寺を歩こう会」にも来ていただいたことがある。よく毎回、千葉から通ってこられたものだ(交通費の支給額は、千円が頭打ちだ)。体力的にも大変だったろうが、いつもニコニコと笑顔でガイドされていた。

同紙奈良版には、平城遷都1300年記念事業協会常任理事・事務局長の林洋さんのコメントが載っている。「奈良ならではの本物の歴史文化を無料で発信し、歴史ブームやせんとくんの活躍、プロモーションによる効果が重なったことが主な要因」と総括されていた。予想を110万人も上回るとは、関係者も予想しなかったことだろう。

しかし平城遷都1300年祭は、これでおしまいではない。「祈りの回廊~奈良大和路秘宝・秘仏特別開帳」をはじめとした県内各地のイベント(巡る奈良事業)が12/31まで、目白押しである。全国の皆さん、ぜひ奈良へお越し下さい!
※トップ写真は、平城京カーニバル踊り隊「県庁伐折羅(ばさら)」チームの皆さん(11/7撮影)
コメント (7)
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「ナント・なら応援団」の活動報告(in広域連携推進会議)

2010年11月08日 | 平城遷都1300年祭
11/4(木)、平城遷都1300年祭にかかる「 第9回奈良県市町村、隣接府県市町村等広域連携推進会議」が奈良県市町村会館(橿原市大久保町)で開かれた。出席者は市町村や団体関係者など約150人だった。

県新公会堂館長の安村英明さん、県商工会議所連合会常任理事の内野典英さん、南都古社寺研鑽会前会長の竹本啓哉さん、奈良まちづくりセンター理事長の室雅博さん、山添村観光ボランティアの会副会長の奥谷和夫さん、まほろば円舞会実行委員会の上亟(うえじょう)明さんなど、顔なじみの面々も出席されていた。


説明されているのは、平城遷都1300年事業協会事務局次長の中山悟さん

奈良新聞(115付)によると《会議は、1300年祭の現状を協会関係者らが報告。仏像・歴史ブームなどに乗り、平城宮跡会場をはじめ県内に多くの観光客らが訪れ、宿泊施設の稼働率増など予想以上の効果を収めているとした》《1年間で1500以上の地域イベントが開かれ、特に秘宝・秘仏の特別開帳など社寺関係のイベントは奈良ならではであり、ポスト1300年も展開。「これからの奈良観光の中核に」との位置づけが確認された》。


休憩時間中、秘宝・秘仏特別開帳の画像が流れた。ガイドはOBのFさん(矢田寺)

当日私は、南都銀行のOB・OGで組織する「ナント・なら応援団」の活動報告(約10分)をさせていただいた。この団体は、1300年祭の「祈りの回廊~奈良大和路 秘宝秘仏特別開帳」の対象社寺において、ガイド など拝観のお手伝いをする36人のグループである。


私の説明がスタート。南都古社寺研鑽会の竹本さんに撮っていただいた

みっちりと事前研修(座学)やお寺での現地説明会を行い、万全の体制で臨んでいる。素早く、誤りなく説明できるよう、OB手製によるマニュアルまである。熱心なガイドぶりが評価され、中宮寺からは感謝状を頂戴した。お寺だけでなく、拝観者、平城遷都1300年記念事業協会から感謝の言葉をいただいているほか、OB自身から「こんな楽しい仕事があるとは、ついぞ知らなかった」「おかげさまで、充実した毎日を過ごしている」という喜びの声が上がっている。


これら3枚は、同協会のOさんに撮っていただいた

当日の発表で、私は「お寺、拝観者、協会、OBの“四方良し”です」と申し上げたが、あとでOBから「いや嫁はんも喜んどるから、“五方良し”や」と言われてしまった。やはり「亭主元気で留守がいい」らしい。「現役時代には作ってもらったことのない弁当まで作って、送り出してくれる」というOBもいた。



神社仏閣を専門に、また広域的にガイドする団体は、奈良県以外では、京都府くらいでしか成立しない珍しい事例だろう。単独の社寺ではなく、多い人では1人で8か寺ほどを受け持つ(私は事務局担当として、11か寺をガイド)。OBは銀行というサービス業の出身者なので、接客はお手のものだ。しかもお寺は銀行のお取引先(預金者)として、古くから馴染みがある。お寺側にもOB側にも、安心感・信頼感があるのだ。



この活動報告へのコメントが、奈良新聞(11/7付)の「デスクメモ」に掲載された。全文を引用すると、《平城遷都1300年祭広域連携推進会議で、南都銀行のOBでつくる「ナント・なら応援団」のボランティア活動が紹介されました。秘宝・秘仏が特別開帳されている社寺で、誘導案内などのおもてなしをしています。「社寺からは感謝されるし、本人らも喜んでいる」といいます。高齢者の人材活用の見本では。少子高齢化対策として子ども手当は世間の評判はよくありません。「人はパンのみで生きるのではない」の典型です。(栄)》。

「祈りの回廊~奈良大和路 秘宝秘仏特別開帳」事業は、来年以降も継続開催されるそうだ。OBたちも「来年以降も、ぜひやりたい」と意欲を燃やしている。「ポスト1300年祭」の目玉事業として、今年以上の拝観者を集めたいものである。
※トップ写真は、史跡頭塔をガイドされるOBのKさん。流暢で分かりやすい説明は、名人芸だ(10/27撮影)
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Topic 近鉄の移設について、アンケート実施中!

2010年11月07日 | お知らせ
平城宮跡を通過する近鉄電車(YouTube)


平城宮跡をガイドしていると、よく「なんで国の史跡のまん中を、電車が通っているのですか」という質問を受ける。私は「電車が通ったのは大正3年で、史跡指定が大正11年。電車が先に通っていたのですよ」とお答えしている。

たいていの人はそれで納得されるが、なかには「世界遺産や国営公園にも認定されたのだから、この機会に移設すれば良いのでは」とおっしゃる人がいる。「そういう意見もあって、検討しているそうです」と答えているが、このたび奈良県土木部(地域デザイン推進課・都市計画室)は、「平城宮跡を通過している近鉄線の移設についてのアンケート」を実施することになった。締切は今月末である。当ブログ常連コメンテーターのあをによし南都さんから、情報をいただいた。

県のHPによると《奈良県では、大和西大寺駅周辺などの踏切による渋滞問題の抜本的な解消や北和の玄関口としてのまちづくり、さらには平城宮跡の特別史跡・国営公園としての今後の整備の観点から、近鉄線の移設(平城宮跡外への移設など)を検討しています。
※地域デザイン推進課・都市計画室のサイト
http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_itemid-55188.htm#moduleid27358

《移設については、移設に要する多大な事業費、地下移設の場合の地下水変動による木簡への影響、高架移設の場合の景観への影響などの大きな課題があります。つきましては、このことに関して、皆様の意識や配慮すべき事項を把握するため、ご意見をお聞かせください》。
※アンケート用紙(PDF)
http://www.pref.nara.jp/secure/55188/isetsu-question.pdf

募集期間は、今年の11月1日(月)から11月30日(火)まで。意見の提出方法は、電子メール(テキスト形式)、FAX、郵送のいずれかである。

設問は「近鉄線が平城宮跡を通過していることについて、どう思われますか」「平城宮跡内から移設する場合、優先的に配慮すべき事項は何だと思われますか」の2つで、選択肢から選んで答えることになっている。至ってシンプルなアンケートだが、長年この景色に馴染んできた奈良市民としては、案外答えにくいところがある。ここはひとつ、平城宮跡会場に来られた県内外の皆さんから、率直なご意見をいただきたいところである。

平城宮跡の地下を通すことになっていた「大和北道路」は、「凍結」の可能性が濃厚となってきた。木簡など埋蔵文化財保護の立場からすれば、これは朗報である。
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000320912030001

近鉄の移設問題、大和北道路の凍結問題ときて、2027年にはリニア中央新幹線が奈良を通る。平城遷都1300年の記念すべき年に、長年棚上げされてきた課題が徐々に解決に向けて進んでいるのを感じる。
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閉幕後も、大極殿にいらっしゃい!

2010年11月06日 | 平城遷都1300年祭
11/5正午、平城遷都1300年祭・平城宮跡会場への来場者が、350万人を突破した! MSN産経ニュース(11/5付)によると《W杯動員超え達成!平城遷都1300年祭、来場350万人突破》《奈良県内で1年を通して開催中の平城遷都1300年祭のうち、平城宮跡会場(奈良市)が7日、閉幕する。マスコットの「せんとくん」がデビュー当時に酷評され、施設の収容力の低さから「奈良の印象が悪くなる」などと批判にさらされた船出だったが、5日には来場者数が350万人を突破》。

《阪神タイガースの今年の観客動員数(主催試合、約300万人)やサッカーW杯南アフリカ大会(約317万人)を上回る集客となり、盛況のまま幕を下ろしそうだ。当初は第一次大極殿や平城京歴史館などの収容能力が不安視され、内覧会では施設に入れない招待客らが続出し、苦情が殺到した》。内覧会に招待され、「施設の収容力が低い」と決めつけて勝手に騒いだのは、当のマスコミだった。私は当ブログにすぐさま反論を書いたが、今はこれ以上触れないことにする。
※1300年祭≠平城宮跡会場(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/c750d22bf199f613532d6eded8619671

《ところが4月に平城宮跡がオープンすると、「気持ち悪い」から「キモカワイイ」と評判が変わったせんとくん人気も追い風に、来場者は1日平均約1万~2万人と高水準で推移し、客足は途切れることなく、当初見込みを計100万人上回った。活況は県内経済にも波及した。今年上半期の県内の宿泊者数は延べ142万人で、昨年同期比35%増。ホテル日航奈良(奈良市)では稼働率が各月で歴代最高となり、平均稼働率は91.5%、宿泊者数も10万人を超えた》。ホテル日航奈良に限らず、ビジネスホテル(86.4%)やシティホテル(86.8%)の4~6月の客室稼働率は、日本一だった!
※1300年効果抜群!客室稼働率がトップ水準に(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/69204f1c69a452c8dec78dc82846e926

《派手なアトラクションもなく、歴史的建造物を復元しただけの平城宮跡だが、主催する記念事業協会の担当者は「入場料を取らない方式や、若い人たちの『歴女ブーム』『仏像ブーム』も追い風になった。『奈良イコール歴史』というシンプルな設定も足を運んでもらえた要因だったのでは」と分析している》。

《閉幕後、平城宮跡は一部施設を撤去し、国営公園として整備されるが、第一次大極殿は今後も見学可能(月曜休館)。平城京歴史館もいったん閉鎖するが、来春以降に再オープンする》。この閉幕後の運営については、私たち地元民の関心も高い。毎日新聞奈良版(11/5付)によると

《平城遷都1300年記念事業協会は4日、平城遷都1300年祭のメーン会場、平城宮跡(奈良市)が7日に閉幕した後も、引き続き大極殿を無料開放すると発表した。平城京歴史館は8日から休館し、11年4月をめどに県立施設としてリニューアルオープンする。遣唐使船は展示を続けるが、休館中は乗船できない》。
※平城宮跡内の第一次大極殿等主要施設の運営について(同協会の公表資料)
http://www.1300.jp/about/news/press/2010/pres101104-1.html

《朱雀門近くの近鉄線踏切は存続させ、午前8時半~午後5時は通行できる。同協会は30日まで警備員2人を配置し、安全管理する。エントランス広場駐車場(普通車300台、バス40台程度)と、会場内2カ所のトイレ・休憩所は30日まで利用できる。大極殿の開放は、午前9時~午後4時半で、月曜と年末年始は休み》。閉幕後も大極殿に入れるとは、有り難いことである。期間中に会場に行きそびれた友人を案内するのにも都合がいい。
※平城宮跡会場 会期終了後の諸施設について(同)
http://www.1300.jp/about/news/press/2010/pres101104-2.html

さて、今日はこれから平城宮跡でツアーガイドのボランティアである。どれだけの人が来られているか、楽しみである。そして最終日の明日は、当ブログ読者と知人向けの「無料ツアーガイド」を実施する。会場内では様々なイベントが開かれるので、ツアーの後も、たっぷり楽しめそうだ。
※トップ写真は、10/8に開催された平城遷都1300年祭・記念祝典
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Topic 第50回萬葉ウォーク、11/21(日)開催!

2010年11月05日 | お知らせ
この秋は、イベントが目白押しである。中でもおススメが11月21日(日)の「第50回<ナント>萬葉チャリティーウォーク」(南都銀行主催、明日香村など後援)だ。今回は50回記念として、記念品(参加者全員に万歩計をプレゼント)、記念フォト(ゴール到着後、会場で撮影した写真を希望者にプレゼント)、クイズラリー(全問正解者に、抽選で景品を後日プレゼント)の特典がついている。

歩くコースはAコース(高松塚周辺地区広場→甘樫丘→県立万葉文化館→伝飛鳥板蓋宮跡→犬養万葉記念館→高松塚周辺地区広場 約12km)とBコース(高松塚周辺地区広場→橘寺→犬養万葉記念館→川原寺→亀石→高松塚周辺地区広場 約8km)の2コースが用意されている。犬養万葉記念館の入館料、橘寺の拝観料も無料である(主催者が負担)。

コース途中で万葉集について説明される講師は、坂本信幸氏(奈良女子大学名誉教授)と影山尚之氏(園田学園女子大学教授)のお2人である。主催者の報道資料によると、


写真は2枚とも、第49回萬葉チャリティーウォークの模様(6/6撮影)

○開催日
平成22年11月21日(日)午前8時受付開始〔雨天決行(荒天中止)〕
○集合場所
国営飛鳥歴史公園 高松塚周辺地区広場(近鉄飛鳥駅から徒歩7分)
○式次第
・記念式典 午前9時~10時
〔内 容〕 主催者・来賓挨拶、タイムカプセル開封式、講師によるコース説明
・ウォーキング 午前10時~ (2コースから選択)
○申し込み受付
南都銀行の本支店窓口
※窓口備え置きの申込書(チラシ兼用)に必要事項を記入の上、窓口に提出
○申し込み締切
平成22年11月12日(金)
○参加費: 無 料
○持ち物: 弁当・水筒・敷物・雨具


※第50回萬葉チャリティーウォークのニュースリリース(PDF形式)
http://www.nantobank.co.jp/news/pdf/news1010271.pdf

参加費は無料だが、《当日、記念式典会場にチャリティーボックスを設置しておりますので、皆さまのご協力をお願いします》とのことである(奈良県社会福祉協議会へ寄贈)。

11/21というと、やや肌寒いが、ちょうど紅葉の始まる頃である。萬葉ウォークは、とても勉強になるし、日頃の運動不足解消にもピッタリだ。奈良検定対策にもなる。紅葉の飛鳥路を、講師の先生と一緒にのんびり歩いていただきたい。
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