鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

鼻から内視鏡 (その5)

2010年04月06日 00時14分21秒 | 健康ネタ
医師は「じゃ診察室に来て下さい」と言い置いて処置室をそそくさと出ていった。診察室に入ると、前回来た時に気付かなかった大きい液晶デスプレィがある。医師のノートパソコンのものが患者にも見えるようになっているのだ。一年前はノートパソコンを横から覗き込んでいたのだが、行き届いた設備だ。時流でもあるのだろうけれど『流石!』と思った。

小さな小さな小瓶に入れた先ほどの細胞片を見せてくれる。黄色っぽい液体に入っている。振ってみせてから「ピロリ菌がいると直ぐに赤く変わるんですが、さっきから全然変わりませんね・・ピロリ菌は居ません・・内視鏡見てた時に、これは居ないなと思ったんですが、居ません・・陰性です」と言う。

何だか拍子抜けしてしまった。40歳以上の7割が感染しているなどとネットでは書いてあったのに、私はヘリコバクター・ピロリと縁が無かったということになった。私の身体を構成していた、滅多に得られない、あの一つまみはどう処分されるのだろう・・別にどうでもいいけれど。

さて、次は血液検査の数値がディスプレィに表示してあって説明をしてくれる。問題のPSA検査の数値は4以上だと前立腺の異常が疑われるのだが、半分以下の数値だから全然問題ないと言う。基準値を超えていたのは中性脂肪だけだった。僅かに超えていただけだったが食生活を質問された。

ちょっと言い訳がましく「ついついもったいないと思って何でも残さないで食べてしまうから・・」などと答えたが、中性脂肪が多いというのは自分でも十分納得できる結果だ。自覚がある。しばらく前に、いい歯科医が見つかって治療してからというもの、何でもおいしくて飯粒の一粒一粒がおいしいんである。善玉コレステロールが少なめで、悪玉コレステロールが多めだとも言われる。口が卑しいと非難されているようなものだ。

血圧管理手帳の結果も最低血圧が少し高めだが何も問題ないと言う。逆流性食道炎も治療するほどではないとのこと。悪くなったらいい薬があるから大丈夫とも言う。食後に水分を少し多めに摂ることと、休憩をできるだけ取って、下向きの姿勢にならないようにしたら自然に治るというアドバイスをもらう。

総評としては全くノープロブレムということになった。そして内視鏡の画像もディスプレイに出して、見ながら「意外にきれいですね~」と感心した風に言うのだ。「意外に品行方正だったということですか?」と聞いてみた。「いやまぁそういうことではないですが・・・」と苦笑めいた表情をみせる。

意外とはどういう意味だったんだろう。『どう意外なんじゃ~い!?』とツッコミたかったがもちろん止めておいた。品行方正と言う意味を、私にしてみれば暴飲暴食もしないつましい食事のつもりで言ったのだが、医師はいわゆる行状の品行不品行の方にとったフシがある。不本意である。それにしても、田舎では上下水道共になかったので、決して清潔な環境で育った訳ではない。虫だって腹に湧いたことがあるのに・・除去の申し込みをするつもりで鼻息も荒くして来たのに・・ピロリ菌の居なかったのが何だか寂しくテンションが急激に下がってしまった。
            (つづく)

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする