汽水域で採れた青海苔をいただいた。
海で採れる海苔とは種類が違い、粉物にふりかけるナンチャッテ青海苔とも違う、本物の青海苔。
冷たい河に、自ら入って採って吊るし干しの途中で何度もシグった手作り逸品なのです。
送ってくれた九州の友人を通じて『しぐる』という表現を知った。
『時雨る』しか広辞苑にはでてないので、方言か古語の変化系だと思われる。
彼も今年初めて聞いた言葉なのだそうで、1~2時間ごとに干した青海苔をほぐし広げるというようなことらしいけれど、しかとは分からない。
ひろげる→しろげる→しげる→しぐる・・・そんな変化が狭い範囲の短期間で個人的になされた可能性もある。
それはそれとして、添付してくれたメッセージの食べ方でいただくと、香りがほんのりとよくて、口の中に爽やかな甘さが続くのです。
飲み込むのが惜しいのに、がっついて食べたくなる。
醤油は近ごろ流行りのこのタイプが掛けすぎしくじりがなくてベスト。
上手くできた手作りを分け与える喜びを感じつつ、食べすぎで太ってしまうのを避けるための放出という含みもあるのではないかと、変な勘ぐりをしてしまうほど美味しい。