透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

189 みんなちがってみんないい

2011-08-23 | A 火の見櫓っておもしろい


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 火の見櫓が全国的に盛んに建てられたのは昭和30年代のことだが、その歴史は江戸時代、明暦の大火にまで遡ることができるという。この大火は1657年(明暦3年)の冬に発生し、江戸の街の大半を焼き尽くしたといわれる。

この大火の翌年に定火消が設けられ、火消屋敷に建てられたのが、火の見櫓の始まりだという(『火の見櫓 地域を見つめる安全遺産』鹿島出版会の「消防団の歩みと火の見櫓」による)。また、耐火建築の蔵もこの大火がきっかけとなって1720年以降に造られるようになったそうだ(『ecoms』33の記事による)。

このころ都市防災の歴史が始まったと言っていいだろう。

ところで、火の見櫓の魅力のひとつに、民家にも通じるデザインのアノニマス性がある。誰がデザインしたのか分からない、そう「詠み人知らずのデザイン」の魅力。

今回取り上げた火の見櫓のような現代のデザイン、構造力学という西洋の知によるデザインとは違った、職人の経験と感性によるしなやかなデザインの魅力・・・。でも、この現代の火の見櫓は昔からある火の見櫓の基本的な構成が踏襲されている。

火の見櫓 みんなちがってみんないい!