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■ 鉄道マニア(鉄ちゃん、鉄子さん)には興味の対象がいくつもあるようだが、その代表的なものは「乗り鉄」と「撮り鉄」ということになるのだろうか。
同じ撮り鉄でも自らさらに厳しい条件をつけてハードルをあげている鉄ちゃんも多いらしい。例えば、撮影スポットまで車で行くにしても高速道路を使わないとか、誰も乗っていないグリーン車を撮るとか、必ず夕景をバックに列車を撮るとか・・・。
では、同じ鉄でも火の見櫓のファン、火の見ヤグラーの場合はどうだろう・・・。まだジャンル分けをするほど数が多くないかもしれないが、じっくり火の見櫓を細部まで観察する人もいるだろうし、見つけた火の見櫓の写真を撮ればそれで満足、という人もいるだろう。
趣味の世界は他人(ひと)の理解を超えたところにあるのだから、人それぞれで一向に構わないと思う。で、私の場合はといえば、最近は撮り鉄というか撮り櫓ということになるかもしれない。見つけた火の見櫓の写真を撮るだけで満足している。細部までじっくり観察しよう、という気持ちにはなぜかあまりならない。
この火の見櫓は安曇野市明科と境を接している池田町会染の集落内にある。県道51号線を車で走っていて気がついた。最近のことだ。
池田町でよく見かけるタイプとは明らかに違う。明科にある火の見櫓に似ていると思ったが、やはりしばらく前に載せた明科の火の見櫓と同じ鉄工所で造られたものだった。全体的によくまとまった造形だ。
櫓の外に設置された梯子から櫓中間の踊り場に入り込む。そのための造形。
柱脚廻り
銘板 波場鐵工場 昭和37年10月建設