透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

カラマツの端材でつくる板塀

2013-04-21 | A あれこれ



 長野県産のカラマツの端材を使った板塀を友人が考案した(*1)。先日、松本市内の友人宅にその板塀を見に行ってきた。

平鋼(フラットバー)をH形に組み立てた柱(*2)を1間(1.8メートル)ピッチに建て、その間に約3センチの厚さのカラマツ板を落とし込んでつくっている。

板と板の間に竹を入れたりして表情に変化をつけたりすることもできる(写真の右側)。隙間を大きく取れば風も通る。端重ね(はがさね)にすれば違う表情の板塀にもなる(写真の左側)。上端を竹にすればネコも歩けないそうだ。

無機的な既製品よりも安価(たぶん)で落ち着いた表情になる。お隣さんにも好評だと聞いた。同一仕様の板塀がすぐ近くのお宅にあったが施工を依頼されたとのこと。

塗装には柿渋を使っているようだ。色が褪せたら塗り直すこともできるし、板を外して交換することも簡単にできる。

木材の有効活用にもってこいのアイディア。なかなかいい!


*1 松本市深志3丁目1−23 碇屋漆器店
*2 H形鋼はサイズが大き過ぎて使えない。

 


山周。

2013-04-21 | A 読書日記

そうです、山本周五郎です。

 本稿のタイトルと書き出しはこちらのブログ(←)のパクリです。 ♪ 笑って 許して ちいさなことと  アッコ! じゃなかった、ユミさん!

私は今まで時代小説をあまり読んできませんでした。例外的に藤沢周平の作品を新潮文庫と文春文庫でたくさん読みましたが。

先日、勤め帰りのカフェ・バロで藤周もいいけれど山周もいいですよ~、とすすめられたのが『季節のない街』でした。聞いたようなタイトルだなと思ったんですが、泉谷しげるの「春夏秋冬」の出だしだと後になって気がつきました。

すすめられたのは現代ものの短編集です。私好みの「涙小説」とのことでしたので、早速書店で探しましたが、残念ながらありませんでした。

で、買い求めたのが『人情裏長屋』新潮文庫。山本周五郎の作品は全くの未読、いままで読んだことがありません。この文庫のカバー裏面に**周五郎文学の独壇場ともいうべき〝長屋もの〟を中心に11編を収録。**とあります。

この紹介文で読んでみようと思い、買い求めたという次第です。いきなり長編はしんどいかもと、短編集を探したのです。

今週は山周です。


 


繰り返しは美しい?

2013-04-21 | B 繰り返しの美学


松本市内にて 撮影日 130420

 繰り返しの美学とは凡庸なデザインであってもそれが繰り返し並べられていると、全体としては美しいと感じるということだ。でも、同じ外観の低層住宅が横一列に並ぶこの光景を見てもなぜか、そのような感情は湧いてこない。だから素直に繰り返しの美学!と言う気にはならない・・・。

この場合、デザイン・コードにある程度の幅を持たせて、どれも似てはいるけれど少しずつ形や色が違う、そう、ゆるやかに秩序付けられた様子、ゆるやかな統一感の方が好ましいと感じるだろう。

外構までも1棟ごとに同じ設えになっているが、例えば植栽をトータルに考えて、大きな桜の木を1本だけ植えるとか、何種類もの樹木を植えるなどしたら、ずいぶん魅力的になるだろうに・・・。

その場合にはこのような同じ外観の住宅の繰り返しがひきたち、繰り返しの美学!となるように思う・・・。