透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

君の名は?

2014-11-07 | D キミの名は?


撮影日 141107

■ 自宅の窓から野鳥観察。

毎朝見る柿の木のすぐ近くの古い瓦屋根に野鳥がいた。どうもヒヨドリではないようだ。大きさが違うし顔や体のデザインも違う。スズメかとも思ったが、違う・・・。

カメラを構える。暗くてスローシャッターになるからブレでしまう・・・。

君の名は? 早速、ネットで検索してみた。これだ、ツグミだ! 秋になると越冬のためにシベリア方面から飛来する鳥。

遠路はるばる、ようこそ!


― 点と線

2014-11-07 | A 火の見櫓っておもしろい

 電話が無い時代には、直接会うか手紙でしか相手に用件を伝えることができなかった(伝言を頼むこともできたか・・・)。直接会えば相手の様子がよく分かる。少し太ったとか痩せたとか、髪を短くしたとか、白髪が増えたとか、洋服のセンスが変わったとか・・・。

電話では、声の調子などで、相手の様子をある程度知ることができる。弾んだ声で元気そうだとか、元気が無いなとか。でも直接会う場合に比して相手の様子に関する情報は限定的で密度も薄い。

ファクシミリでは手書きの文章だと筆跡から相手が誰なのか分かることが少なくないが、相手の様子は分からない。メールでは相手の様子などの情報は全く伝わらない。

情報伝達手段の変化、これは直接伝達から間接伝達への変化だと言える。この変化に伴って人と人の繋がりが希薄化した。カフェで向い合いながら、共にスマートフォンの画面に見入っていて会話をしない男女。スマートフォンがなければあり得ない光景だ。いや、共に下を向いてマンガを読みふける光景もかつては見られたか・・・。

そしてリアルなつきあいからネット上での仮想的なつきあいに転じていく・・・。

防災の日(11月5日)に鈴鹿市で行われた津波避難訓練の際、寺の梵鐘を叩いて住民に知らせたということを書いた(191225に再掲)。防災無線のスピーカーの音がよく聞こえない住民がいることを考慮しての対応だったようだ。

火の見櫓の半鐘による情報伝達、これは言葉で伝えるわけではないが、直接的な情報伝達だ。一方、防災無線のスピーカーからは言葉で情報が伝えられるが、それは間接的な情報伝達で、どこで誰が伝えているのか分からない。人ではなく、機械というかコンピュータが原稿を読み取って合成音で情報を流す、というような場合は情報伝達者はいない、ということになる。

火の見櫓の半鐘から防災無線のスピーカーへ、この変化は上に書いたような世の中の情報伝達の変化、直接的な伝達から間接的な伝達への変化と重なっている。火の見櫓に替わって防災無線柱が立つ様は人と人との繋がりの希薄化の象徴のように思われて寂しく切ない・・・。


長野県朝日村にて 撮影日120422


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