大香炉の上に蹲踞の姿勢でいる獅子 撮影日150517
■ 狛犬(獅子・狛犬)といえば神社の守護獣というイメージだが、もともとは仏教と密接な関係にあり、日本には仏教と共に伝わってきたという。
先ごろ読んだ『狛犬誕生 神獣のルーツをたどる』塩見一仁/澪標 でこのことに関する記述を引用してみる。
**仏典に登場した「獅子座」は、こうして仏像誕生と同時にブッダの坐す台座として造形され、やがてシルクロードを通じて、ライオンの生息しない東方や南方の地へも、仏教とともに伝わることになっていった。**(68頁)
**(前略)マトゥラーやガンダーラにおいてブッダの坐す台座に造形された獅子が、シルクロードを通じて敦煌に伝わり、台座から離れて独立した守護獣となったことである。**(82頁)
善光寺のこの獅子も仏教と獅子が密接な関係にあることを示す証左であろう。