透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

朝カフェ読書

2015-08-02 | A 読書日記

 

 月曜日から昨日の土曜日まで肝臓は連続休暇、すばらしい。 これで私はアル中ではないことを確認できた。

今日(2日)は早朝から墓地の清掃で汗をかいた。帰宅後シャワーをしてビールといきたいところだが、麦茶にする。ビール代が浮くし、空き缶の処分の必要もない。これはなかなか好い。 

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先日出勤途中で朝カフェ読書をした。忙中に閑あり、か・・・。渚のスタバで朝7時半から約1時間、日本の歴史第4巻『平城京と木簡の世紀』を読んだ。

上の写真にも木簡が写っているが、この時代の木簡が大量に見つかっている。二条大路で7万4千点もの木簡が見つかっているそうだ。時代的には長屋王死後の735、6年頃のものだという。

これらの木簡には政治や経済、暮らしに関する様々な情報が記されている。これらを読み解くことによって当時の社会の様子がかなり詳細に分かる。

また朝カフェで続きを読もう。


 


ブックレビュー 1507

2015-08-02 | A ブックレビュー

 7月の読了本はこの6冊。




『火の路』 松本清張/文春文庫と『氷壁』 井上靖/新潮文庫 

共に再読。 やはり読み応えのある長編はいい。今秋、何か長編小説を読もう。


『再現 江戸の景観』 清水英範、布施孝志/鹿島出版会

江戸絵図を基礎資料とした景観再現の試み。


『信濃が語る古代氏族と天皇 善光寺と諏訪大社の謎』 関裕二/祥伝社新書

天武天皇の信濃遷都計画、前方後円墳の空白地、建御名方神・・・。古代史はロマンだ。

**天武天皇の時代には、日本列島を縦断する信じがたい巨大プロジェクトが進められていたことがわかってきた。それが、「古代のハイウェイ」である。
すでに七世紀後半に、「なるべく直線で」「幅約一二メートル」「全長六三〇〇キロメートル」という想像を絶する「巨大国道」の造営が始まっていたのだ。**311頁 

何とも驚きで信じられないが、このことは6月に読んだ『道路の日本史』 武部健一/中公新書に出てくるし、今読んでいる『平城京と木簡の世紀』 日本の歴史04 渡辺晃宏/講談社にも出てくる。


『パパは楽しい躁うつ病』 北杜夫、斎藤由香/新潮文庫

**長年 父の本をご愛読 ありがとうございます 益々お元気で** 信州大学で行われた斎藤由香さんの講演会場で買い求め、メッセージ付きのサインをしてもらった。講演会でも映し出された家族写真が何枚も載っている。北杜夫ファンとしてはこれらの写真だけでうれしい。



**斉明朝の石造物は、酒船石・須弥山石など、導水施設としての機能を兼ね備えているのが特徴である。(中略)ここは飛鳥の中心部から多少奥まったところにあり、閉ざされた空間となっているので、ただの庭園とは考えがたい。清浄な水を得るために二段がまえの水槽として作られていることに着目すると、大王のみそぎに関連する施設とみるのがよいのではないかと思う。**(「大王から天皇へ」287頁)

松本清張が『火の路』で唱えた飛鳥の石造遺物の源流を古代ペルシャに求め、ゾロアスター教との関連を指摘する説は壮大で興味深いものだった。