1月31日付信濃毎日新聞朝刊 第二社会面
■ 今朝(31日)の新聞に掲載された「腸内細菌で認知症リスク減」の記事によると
**腸内に特定の細菌が多い高齢者は、そうでない人と比べて認知症の発症リスクが10分の1と大幅に低い可能性がある。(後略)**という研究結果を国内の研究チームが発表したという。
腸内の細菌と脳の病気である認知症には関係があるのか、と両者の関係にまず驚くが、先日読んだ『生命デザイン学入門』小川(西秋)葉子・太田邦史/岩波ジュニア新書の第2章「微生物が超生命体をデザインする」もこの記事に関係する内容だった。
以下引用文。
**ヒトと腸内細菌のこの相互扶助の関係は、宿主自身の食域(エネルギー源)の拡大、すなわち生存競争上の有利さにつながります。また、体中に膨大な数の常在菌が生息すること自体が、外部からの病原菌の侵入と増殖にすきを与えない自然のバリアになっています。(中略)このような常在菌と宿主であるヒトとの密接な関係から、ヒトはヒトゲノム(先天・遺伝要因)と常在菌叢の総体ゲノムであるマイクロバイオーム(後天要因)からなる「超生命体」である、という概念が提唱されています。(36頁)
この章には腸内細菌の変容と病気の関係についても紹介していて、肥満、関節リウマチ、アレルギー、ぜんそくなどが例示されている。
新聞記事にも腸には1,000種類以上の細菌が生息していて、食事などの生活習慣によって、種類が変化し、肥満や心疾患に関係するという研究もあることが紹介されている。
やはり食事って大事なんだな、と改めて思った。