OYAKI FARM 2023.08.10
■ 長野県立美術館で開催中の葛飾北斎展を観ての帰路、長野IC直前にある「OYAKI FARM(おやきファーム、工場併設店舗)」に立ち寄った。
仕事の関係で長野県庁に何回か行ったけれど、その時工事中のこの建築を目にしていた。建て方を終えた時の様子を見て、ユニークな形だなと思った。完成したら見学しよう・・・。
左右対称のファサード、柱と方立が等間隔に並び弧を描いている。中央にシリンダー形のエントランス。HPを見ると版築の柱とある。現場の掘削残土を活用したとのこと。大学の後輩・ST君に、ずばり「版築のいえ」という作品があることを思い出した(過去ログ)。
内部は大断面集成材のフレームがリズミカルに並ぶ美しい空間だった(確認しなかったけれど店内の写真撮影はNGだろう)。
屋上はスカイデッキ。「ここ、ビアガーデンにいいよね」は一緒に行ったおばさんの感想。
なだらかに湾曲する集成材による屋根の構成
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おやきは信州の郷土食。練った小麦粉の皮で炒めたナスや野沢菜などの具材を包み、まんじゅうの形にしていろりの灰で蒸し焼きにして食べる。いろりのある茅葺きの民家で暮らしていた人びとの日常食だった。灰ころがしと呼ぶところもあった。硬くカリカリに焼けた皮の表面についた灰をはらって食べたという遠い記憶がある。
商品化されたおやきは皮が柔らかく味もまろやかで食べやすいものが多いのでは。OYAKI FARMでおやきを買い求めて店内で食べた。さすがに素朴さはないものの、美味だった。