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■ 久しぶりにIT君とカフェトーク。高校1年の時に同じクラスだったIT君とは1年に2,3回だろうか、カフェであれこれ話をする。過去ログを検索すると彼とのカフェトークの記事が数稿見つかった。2023年の3月、この時は4時間半も話し込んだと書いてあるが(過去ログ)、今日(2月1日)も午前10時半から午後2時半過ぎまで、4時間も話し込んだ。
IT君を待つ間、ぼくは図書館で借りた朝井まかての『類』(集英社2020年)を読んでいた。
「元気?」
「まあ、何とか」
読書家のIT君が鞄から取り出したのは『天孫降臨の夢』(NHKブックス)だった。著者の大山誠一さんは聖徳太子(今は厩戸皇子と呼ぶのが一般的)は実在しなかったという説を唱えている日本の古代政治史が専門の歴史学者とのこと。
1年前のカフェトークについて書いた記事は最後を次の様に結んでいる。**彼はもう一度、卑弥呼の時代から現代までの歴史書を読みたいと言っていた。系統的にあるテーマの本を読むっていいなぁ。発散型人間のぼくにはできないけれど・・・。**
この時の話の通り、今もIT君は歴史書を読んでいる。で、最近は壬申の乱に特に興味があるとのこと。壬申の乱についてはぼくも本を読んだことがある(過去ログ1 過去ログ2)。だが、悲しいかなぼくの脳は記憶消去装置のスイッチがとっくにONになっていて、ごく大雑把な内容しか記憶に残っていない。もともと少ないのに・・・。だから、もっぱらI君の話の聞き役だった。ま、多少はぼくもコメントしたけれど。
IT君が取り出した『天孫降臨の夢』、天孫降臨といえばニニギノミコト、この時のナビゲーター役の神様って誰だっけ・・・。そう、サルタヒコ(猿田彦)。何とか思い出すことができた。 手塚治虫の「火の鳥」にも出てくるキャラクターだよね。どうもぼくは雑学的な話になってしまう。だが、IT君はこの本の内容をきっちり話してくれた。未だ脳の記憶消去装置のスイッチはONになっていないようだ。
歴史に関することでぼくが話したのは空海のことだった。繰り返し学習の効果か、空海の生涯については記憶がかなり残っていて、割と詳しく(そうでもないか)、IT君に話した。
IT君のレクチャーは聞いていて楽しい。いつ頃からか訊かなかったが、数学のこともあれこれ調べて勉強しているようで、フェルマーの最終定理やポアンカレ予想、後なんだっけ・・・、数学の難問についても話してくれた。
もうこんな時間だ。帰り際にIT君曰く、人生は知的に楽しまなきゃ。なるほど、今日の名言だね。忘れるといけないのでぼくは持ち歩いているノートに控えた。
帰りしな考えた。この先10年で読める本は500冊くらいかな、たった500冊・・・。読む本を吟味する必要があるな。これからは小説を読むなら岩波文庫に収録されているような作品かな。実行できるかな。ムリという内なる声・・・。