■ 20代の時、読んだ本に水色の「レトラライン(レトラテープ)」を貼っていました。30代になったら別の色のテープを貼ろう。そうすれば書棚に並ぶ本の読んだ年代が一目瞭然だと考えて始めたのでした。そして30代の時に読んだ本には緑色のテープ、40代の時の本には黄色のテープを貼っていたのです。
北杜夫の作品をずっと読んでいます。とりわけ、瑞々しい感性にあふれる初期の作品が好きで、この『神々の消えた土地』新潮社などは何回も読みました。あとがきによると、この小説は北杜夫が大学2年生のとき、創作ノートに半分書いておいたもので、後年後半を書きついだ作品だそうです。この本には黄色いテープが貼ってあります。そう、40代の時に読んだ本です。
上の写真で水色のテープが貼ってある本は、北杜夫の『黄色い船』新潮文庫です。初読は1978年11月、20代の時です。因みに緑色のテープを貼ってある本は高橋たか子の『天の湖』新潮文庫、黄色は北杜夫の『怪盗ジバコの復活』新潮文庫です。この3冊をこれから再読しようと思っています。
このテープ貼りをすべての本にしていたわけではありません。そして40代の半ばでやめてしまいました。テープが入手しにくくなったのです(などというみっともない言い訳を書いておきます)。もし続けていれば50代は何色にしただろう・・・。