昨年11月に、会社がある昭島市の「昭島市環境配慮事業者ネットワーク」から
社会貢献の一環として、ベルマーク回収の協力要請がありました。
この要請を受けて「昭島市環境配慮事業者ネットワーク」会員企業数社で
ベルマーク回収の取り組みを実施することになった。
その会員企業である、僕の会社でも、ベルマーク回収を実施する事になり、
総務が主体になって、社員にも協力を要請してきた。
子供の頃に学校の備品購入に使われてきたベルマークは1点あたり1円に換算され、
東日本大震災の被災地の学校の復興支援に使われるという事だった。
ところが先日、その「昭島市環境配慮事業者ネットワーク」から、
『今年度の3/26(水)をもって、ベルマークの回収を終了させて頂きます。
ご協力を頂きありがとうございました。御礼申し上げます。』
という案内が、総務から社員に連絡された。
自民党政権が『デフレ脱却』『景気回復優先』と称して、昨年日本政府は12月5日、
『好循環実現のための経済対策』を公表し『復興特別法人税』(法人税額に対し10%の税率で課される法人税)
の1年前倒し廃止を行うことを明らかにした。
法人税25.5%は変わらないが、この『復興特別法人税』が廃止される事で
実効税率は38.01%から35.64%に引き下げられる事になる。
更に、景気の回復傾向を支えるため、賃上げを促すための税制優遇や大企業の
交際費の50%を非課税にするなど企業向けの減税を拡大するという。
おいおい『復興』はまだ、終わって居ないと言うより、始まって無いんだぜ。
ベルマークの回収は、微力かも知れないけれど、そうだからって止めていいのか?
面倒くさい、手間暇がかかる・・・・が本当の理由なんだろうけれど、そう云う『言い訳』を
『復興特別法人税』の前倒し廃止が、言い訳を正当化させるような事になって居ないか?
そのくせ、消費税は5%から8%に引き上げられ、その増収分が復興に使われる保証はない。
大企業が税金を免除されて、今春の春闘ではベースアップをした企業が多いような
マスコミの報道は、大企業しか見て居ない政府の広報みたいで、全く信用できないね。
現に、利益が出ているにもかかわらず『今はベアに応じる体力が会社に無い』などと言って
ベアをに送る会社の方が多いんじゃないか?
『復興』は実際、面倒なんです。
面倒なのは、現行法の枠の中で復興を進めようとするからで、去年の11月に行った
陸前高田の復興だって、復興のための用地を最初は殆ど資産価値が無かった場所を
無償提供に近い形で貸していたのに、土地を貸し渋り始めて地価が上昇し、
そのために復興予算が膨れ上がってしまったり・・・・・
地権者には、ごみのようだった土地が、金を生む事になって、いわゆる『復興特需』になった。
早期の復興を本気で考えるなら、超法規的処置で土地を安く接収するくらいのつもりでやらないと
どんどん予算が膨らんで、復興が遅れるばかりになる。
結局、景気回復策で御利益を得るのは、大企業とそれに関わる被災地以外の場所なんじゃないかな?
去年、被災地に出向いて『こんなところに3年も我慢して暮らしているんだ・・・・』
と、相方と二人で無力感を味わった事を、僕は忘れないで居るから、
今回のベルマークだけじゃない、募金や寄付だって出来る限りやって居る。
政府のやっている事は、なにかおかしいと思いませんか?