はい。パラパラ読みには、安い古本が何より心強い。
草壁焔太編「五行歌の事典」(東京堂出版・2001年)が古本200円。
さて、五行歌ってどんなのだろうと、ひらきます。
編者草壁焔太氏は「五行歌の会主宰」とあります。
まえがきをひらくと、こんな箇所がありました。
「五行歌という新しい詩型の抽き出したテーマも多い。
つまりいままで歌われなかった詩歌で、この様式によって
初めて書かれたものがある。
妊娠、出産の時期の歌、孫の歌、自己に関する歌などは、
ジャンルとして新成立のもの、現代を反映して生まれた
ジャンルとしては、介護、高齢、国際世界などがある。」
「 最も簡単に言うと、五行歌は、①五行に書く、
②一行は一息の長さで、という二つの制約に尽きる。 」
「 メロディ、リズムというよりは、自分自身の呼吸が大切で、
それが書く人の息、つまりいのちを伝える。・・・ 」
「その結果、方言の歌が標準語以上の力を持ち、
女性が男性以上に活躍し、幼児が大人を教え、
九十過ぎの人が少年少女の憧れとなるような
・・・・・・・世界が生まれてきたのである。 」
今回、引用したくなったのは、
「方言の歌が標準語以上の力を持ち」という方言歌の例。
おれも
おめも
自分だげ えばえ
そただ生き方
してねよなあ (菊江寛 p156)
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