和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

お礼とお詫び。

2015-12-19 | 手紙
新潮45の1月号が発売。
さっそく買う。

まずは、
辣椒(らーじゃお)の「中国亡命漫画家」を
ひらく。抗日劇にまつわる事実。
「抗日劇は、中国が日本の侵略戦争に
抵抗するストーリーのTVドラマです」
とはじまり、その具体例が展開します。

次が、雑誌の最後の方にある
「記者匿名座談会」をひらく。
こちらは、日本のテレビの
内情を披露。

そして次に読んだのは
「新発見! 江藤淳への手紙」平山周吉解説。
贈呈本へのお礼の手紙だったりが
並ぶのですが、その差出人の顔ぶれ。

たとえば昭和43年の林達夫氏からの
手紙は、こうはじまります。

「こんな機会でないと、中々手紙を書けそうもないので、
ペンを執りました。先づ、ご本をいただいたお禮や、
『季刊藝術』に書けなかったことのお詫びを申させて下さい。
あなたのものも、大江健三郎氏のものも、いわば
重きを置いているので、大きなコンテクストの中で
なくては言えず、却って筆が渋るのです。・・・」(p167)
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字をみていると。

2015-12-17 | 好き嫌い
題名に惹かれ、
石井桃子談話集
「子どもに歯ごたえのある本を」(河出書房新社)
を注文。昨日届く。

百歳の時のインタビューに答えて

「・・『本』だけでなく、字を見ているのがたのしみ、
新聞でも雑誌でも、字を見ていると心から安らぎます。
それと、歳をとると物事に無関心になるというけれど、
私にはそういう変化が訪れません。好奇心、でしょうか。
新聞の書評や広告で気になる本を見つけると読みたくなって
買ってきてもらっています。字を見ない日なんて、
一日もなかったのではないかしら。・・・」(p68)
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読者の目は肥えて。

2015-12-15 | 書評欄拝見
産経新聞12月13日の読書欄が気になりました。
青山繁晴氏の書評で
石平・有本香著「リベラルの中国認識が日本を滅ぼす」
(産経新聞出版)。

そのはじまりは

「1ページごとに確実に役立つ情報を
読者に提供し続ける、出色の対談である。
すでにベストセラーと言ってよい売れ行きだと
聞くが、読者の目は肥えている所左だ。」


うん。あとは本を読んでみたい(笑)。


木村衣有子氏の書評は、菊池成孔著
「レクイエムの名手 菊地成孔追悼文集」
(亜紀書房)

その書評の最後は

「菊池成孔がジャズミュージシャンとして
本格的に活動をはじめるのは、25歳のとき、
山下洋輔との共演がきっかけだそうだ。
その舞台は夭逝したテナー奏者、武田和命の
追悼演奏のためにあったという。」

さっそくアマゾンへと注文しました。


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学術文庫への見取り図。

2015-12-12 | 道しるべ
池永陽一著「学術の森の巨人たち」(熊本日日新聞社)。
これをひらくと、まるで宝島への地図を眺めている気分。
講談社学術文庫という宝島。

ということで、
紹介されている文庫を、ネット古書店へと
注文する日々。
気になる文庫は、手元に(笑)。

私事。
12月3日木曜日夜に
自動車の扉で右手薬指を怪我。
12月18日に抜糸する予定。
う~ん。ブログ書き込みをしていないと
ろくなことがない。
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高校生なら十分読みこなせる。

2015-12-08 | 書評欄拝見
古本屋さんへ
新明解国語辞典第二版(小型版)を注文。

それが昨日届く。

古本屋は
岩田書店(小樽市花園)
1500円(記載外の汚れありで送料サービス)
先払い。


新聞紙に包まれてさらに厚紙包装紙で
手書き文字にて送られてきました。
ありがたかったのは、
包んできた新聞紙が
北海道新聞2015年11月29日。
そして、それが読書欄です。
そこに載っていた
佐川光晴氏の書評は
加藤典洋著「戦後入門」(ちくま新書)。

書評のはじまりは
こうでした

「本書を読みながら、
私は今年の夏に家族4人で
広島平和記念資料館(原爆資料館)を
見学した時のことを思い出した。
夏休み中とあって館内はすし詰め状態で、
しかも子供連れの外国人が多いのに驚いた、
・・・私と妻は2度目だったが、
初めて訪れた11歳と19歳の息子たちも、
『来てよかった』と言ってくれた。」


書評のおわりは

「新書ながら600頁超の大著だけれど、
記述は平易で高校生なら十分読みこなせる
と思う、まさに『戦後入門』の書として
多くの人に読んでほしい。」


はい。
今朝さっそく注文しておきました(笑)。
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敏腕記者

2015-12-06 | 書評欄拝見
産経新聞12月6日の読書欄。
勝谷誠彦氏の書評で
門田隆将著「日本、遥かなり」(PHP研究所)が
とりあげられていました。

そこから引用。

「・・・いささか私事にわたる。
著者が『週刊新潮』の敏腕記者であった頃、
私は『週刊文春』にいた。当時から取材力は
仄聞(そくぶん)していたが、その彼をもって
しても本書を上梓するに当たっては膨大な時間と
聞き取りを要したのだろうと、昔のライバル誌に
いたからこそ、わかるのである。・・・」

うん。さっそく注文することに。



池永陽一著「学術の森の巨人たち」を
パラパラとめくっていると、本棚から
鷲尾賢也著「編集とはどのような仕事なのか」
を取り出して、久しぶりにめくってみる。
すっかり内容を忘れていました。
この2冊は本棚へ並べておくことに。


思い立って、講談社学術文庫を
本棚から探してきて、
それだけで、ひとかたまりにしてみたり。

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講談社学術文庫の編集者。

2015-12-04 | 書評欄拝見
産経新聞11月29日の読書欄に、
桑原聡(文化部編集委員)の書評で
池永陽一著「学術の森の巨人たち」(熊本日日新聞社)が
取り上げられていて印象深かったので注文。
それが12月3日に届く。

本の最後の「解説」は、
平川祐弘氏が書いている。題して
「講談社学術文庫の編集者 池永陽一さん」。

うん。この解説と本文「学術文庫覚書」の
「蘇る明治日本の面影――『小泉八雲選集』」
(p113~)で触れられている平川祐弘氏の
エピソードとを読み比べられる楽しさ。

この本は、講談社学術文庫の舞台裏を覗け。
ますます、この文庫を欲しくなるという一冊。
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水木さんと天声人語。

2015-12-02 | 朝日新聞
水木しげる氏が亡くなり、
気になるので、
天声人語を
読んでみることに。

普段、天声人語を
わたしは読みません。
各新聞の一面コラムを
読み比べてみようと
思って読みました(笑)。

う~ん。
今回は水木しげる追悼の
一面コラムとして
天声人語を取り上げることに。


短い一面コラムでは
どのようにはじめるか。
どう引用するのか。
私が気になるのは、
そこでした。

それでは、
天声人語2015年12月1日の
はじまり。

「ネコのように生きるのが理想だった
という。自由に寝て、起きて、あくびをする。
少年のころから『なまけ者としてしか生きて
いけない』と思い込んでいた。
それが、戦争に駆り出される。・・・」

これが、その日の「天声人語」のはじまり。
はじまりは、朝日新聞の一面見出しの
ようなものと私には思えます。
そして、その日の「天声人語」のおわりは。

「『かみさんはうまくやってくれるし、
好きなことしてメシが食えて、
巨万の富も築いたわけですから』。
6年前の朝日賞の受賞式で茶目っ気
たっぷりに語り、会場を笑わせた。
享年93。砂かけ婆に手を引かれて、
戦友のもとへ向かっているか。」

う~ん。「天声人語」は
短いコラムを、
どうはじめていたか。
どこを引用したのか。
それを確認し、後学のために
ここに、記録しておきます。

ちなみに、日経新聞の
一面コラム「春秋」の
はじまりは

「自分の劇画や漫画で最も
愛着のある作品は?そう聞かれて
水木しげるさんが挙げていたのは
妖怪物の『ゲゲゲの鬼太郎』ではなく、
戦記物の『総員玉砕せよ!』だった。」

「春秋」のおわりも引用。

「束縛を嫌って自由気ままに生きることを
『水木サンのルール』と呼び、実践した。
強制や締め付けを嫌う気持ちは生死の境を
さまよった軍隊経験でいっそう強くなっただろう。
『成功や栄誉や勝つことにこだわり過ぎて、
大好きなことに熱中する幸せを置き忘れてしまって
はいないだろうか』。異色の漫画家の訃報だった。」

毎日新聞の「余禄」。
その一面コラムの後半にこんな箇所。

「水木さんはある時、
『天ぷらが嫌い』と口に出し家人に驚かれた。
ずっと食べていて、嫌いと誰も知らなかったのだ。
『好き嫌いを言ったら戦地で死んだ人に申しわけない』。
自ら左腕を失い、理不尽な死を強いられる
戦場の悲惨は終生その心にまとわりついた。」


さてっと、
読売新聞12月1日の文化欄は
おやっと思いました。
「水木しげるさんを悼む」として
つげ義春さんの(談)と
松田哲夫さんの寄稿が載っておりました。
ここは松田さんの寄稿文から

「昨年、ぼくの本の出版を祝う会の
発起人を引き受けていただいた。
壇上にあがってみんなの笑いを取って
いたかと思うと、バクバクと料理を
平らげていた。なんだか、これまで
以上に元気な様子だった。」

「身近に水木さんの仕事ぶりを見ていると、
水木さんはただの奇人ではないことが
わかってきた。彼は、今の文明社会を
痛烈に批判し、南の島の人たちのノンビリ
した暮らしに憧れ、妖怪たちとともに
生きることを、驚くほど純粋に夢見ていた。
その一方では、作品を発表し続ける
装置としてのプロダクション運営も、
しっかりこなしているのだ。
この二つが矛盾なく共存していること
ほど不思議なことはない。」


「水木さんは、その幼年期において
オタクであると同時にガキ大将だった
という、世にも珍しい存在だった。
並の人間ではなかった。でも
こういう性格だったからこそ、
さまざまな苦境や難局をやりすごす
ことができたのではないだろうか。」
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ビビビ。ゲゲゲ。ぐーぐーぐー。

2015-12-01 | 産経新聞
今年は、新聞2紙をとっておりました。
昨日は、テレビで
水木しげる氏が亡くなったことを知る。

今日の一面コラム。
編集手帳は、こうはじまります。

「ねずみ男が鬼太郎に告げる。俺は人気者だ。
〈これからはビビビのねずみ男として売り出す
からな〉。『ビビビ』とは何か。
水木しげるさんは以前。本紙の取材に
『ビンタの音です』と語っている。
軍隊にいた頃、上のご機嫌取りを一切しない
水木さんは隊の誰よりもたくさん殴られた。
人間の血を引く〈半妖怪〉で、やたらに
ビンタを張るねずみ男の役柄には、
忌まわしき古兵殿の記憶が投影されているらしい。」

今日の産経抄の最後は

「『はたらけ、はたらけ、そして妖怪のことを
もっともっと研究して世間に広めろ』。
体に棲みついた妖怪は要求し続ける。
『そう思わなければ、こうまで仕事をするわけがない』。
睡眠と食事をこよなく愛する、
自称怠け者の水木さんは語っていた。
水木さんの訃報が届いた。93歳だった。
水木さんは、死後の世界の存在を信じていた。
神様になったのか、それとも妖怪の生活を
満喫しているのだろうか。
『朝は寝床でぐー、ぐー、ぐー』」
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