家のなかの電話回線周辺を片づけたあとでした。
「地下鉄のオルフェ」が出てきました。
17.5センチ×12センチで厚み1センチ。
すぐに隠れて忘れてしまう一冊。
飯島耕一が、まえがきを書いております。
そのはじまりは
「旧知の楢崎汪子さんから、地下鉄プラットホームの壁面に詩を掲げてみたいがどうだろうか、と相談を受けたのは、たしか1979年のはじめのことだったと思う。」
「企画から半年後の79年6月に第一期がはじまって8月末まで展示された。」
「実際に壁面の六つの額(縦が約130センチ、横が165センチ)を歩きながら見終わったとき、わたしは深く安堵していた。思ったよりずっといい。」
こうして、第二期(79年9月から11月)
第三期(79年12月から80年2月まで)
第四期(80年3月から5月まで)
第五期(80年6月から8月まで)
「出品を依頼した全員が心よく応じてくれたことも忘れられない。」
うん。地下鉄のプラットホームにある詩なんだと
思いながら、この一冊をひらいてみます。
こんかいは
渋沢孝輔と三好豊一郎の詩が印象深くおもえました。
ということで、
本は読まないけれども、
詩は見れる、
地下鉄で電車を待ちながら
今頃の時期に、ぼんやりと詩を反芻してみる。
という、そんな気持ちになって
日々の花 渋沢孝輔
支えもなくてなお立っている
不思議といえば不思議なことだ
・・・・・・・
・・・・・・・
――わたしはついに
孤独というものを知らないだろう
深みに転がるその声を
串刺しにして咲く日々の花
やあこんにちわ
今日も涼やかに風が通ればいいが
幻の昼 三好豊一郎
亡きひとを棲まわせる空虚が
人のこころにはあって 炎天に
樹はものうい日陰をつくっていて
・・・・・・・・
・・・・・・・・
学校の廊下は乾いた塗布油(あぶら)の匂いがして
とうきび畑を風がわたって
蚊の鳴くこえや蝉しぐれ
「地下鉄のオルフェ」が出てきました。
17.5センチ×12センチで厚み1センチ。
すぐに隠れて忘れてしまう一冊。
飯島耕一が、まえがきを書いております。
そのはじまりは
「旧知の楢崎汪子さんから、地下鉄プラットホームの壁面に詩を掲げてみたいがどうだろうか、と相談を受けたのは、たしか1979年のはじめのことだったと思う。」
「企画から半年後の79年6月に第一期がはじまって8月末まで展示された。」
「実際に壁面の六つの額(縦が約130センチ、横が165センチ)を歩きながら見終わったとき、わたしは深く安堵していた。思ったよりずっといい。」
こうして、第二期(79年9月から11月)
第三期(79年12月から80年2月まで)
第四期(80年3月から5月まで)
第五期(80年6月から8月まで)
「出品を依頼した全員が心よく応じてくれたことも忘れられない。」
うん。地下鉄のプラットホームにある詩なんだと
思いながら、この一冊をひらいてみます。
こんかいは
渋沢孝輔と三好豊一郎の詩が印象深くおもえました。
ということで、
本は読まないけれども、
詩は見れる、
地下鉄で電車を待ちながら
今頃の時期に、ぼんやりと詩を反芻してみる。
という、そんな気持ちになって
日々の花 渋沢孝輔
支えもなくてなお立っている
不思議といえば不思議なことだ
・・・・・・・
・・・・・・・
――わたしはついに
孤独というものを知らないだろう
深みに転がるその声を
串刺しにして咲く日々の花
やあこんにちわ
今日も涼やかに風が通ればいいが
幻の昼 三好豊一郎
亡きひとを棲まわせる空虚が
人のこころにはあって 炎天に
樹はものうい日陰をつくっていて
・・・・・・・・
・・・・・・・・
学校の廊下は乾いた塗布油(あぶら)の匂いがして
とうきび畑を風がわたって
蚊の鳴くこえや蝉しぐれ