ときに、貴重なご意見を聞きたくなるものですね。
皆が同じ意見を言っている時などは、なおさら。
7月31日読売新聞の編集手帳を読んで、私はほっとしたのでした。
そこでは、安部首相を励ます言葉があったのでした。
「編集手帳」は例によって古典からや詞華名言からの引用をしております。
安倍氏を見る視点はというと
「小泉改革路線を継承した安部首相は今、長唄にいう二代目の心境かも知れない」
と編集手帳子はエールを送っているのです。
余人にまねできない小泉氏の長所が、可愛気なら、安倍首相はその一段下の長所「律儀」を目指せばいいのだと、いいたいのでしょう。
そして、編集手帳はこう終わっておりました。
「年金、政治とカネの宿題が残った。初代とは持ち味の違う二代目である。『精だせば凍る間もなき水車(みずぐるま)』、律義、律義でいくしかない。」
私におもしろいと思ったのは、この日の編集手帳は、まん中頃に谷沢永一氏の言葉を持ってきていたのです。
その箇所はというと
「評論家の谷沢永一さんは、人の性格のうち『可愛気(かわいげ)』にまさる長所はないと言う。『才能も智恵も努力も業績も身持ちも忠誠も、すべてを引っくるめたところで、ただ可愛気があるという奴には叶わない』と(新潮社「人間通」)。ムキになる姿もどこか憎めなかった小泉氏の、余人にまねのできない長所は可愛気だろう。谷沢さんによれば可愛気とは天性のもので、乏しい人は一段下の長所『律義』を目指せばいいという。律義なら努力によって手に入る、と。」
谷沢永一さんといえば、思い浮かぶのが、昨年2006年1月30日毎日書評賞贈呈式の際にご自身が挨拶した言葉です。
「『いかなる方面にも遠慮のない書き放題の本が出来たのは、文化人の目に触れないローカルとミニコミで書き続けたから。限りない自由があるかわりに、評判も立たず何の効果もありません。宇宙の真ん中に放り出されたようなもんです』とユーモアたっぷりの関西弁で語り、会場の笑を誘った。『たんと売れても売れない日でも同じ機嫌の風車』と都々逸坊扇歌の歌であいさつを締めくくった。」(毎日新聞2006年2月5日書評欄下の記事)
精だせば凍る間もなき水車
たんと売れても売れない日でも同じ機嫌の風車
皆が同じ意見を言っている時などは、なおさら。
7月31日読売新聞の編集手帳を読んで、私はほっとしたのでした。
そこでは、安部首相を励ます言葉があったのでした。
「編集手帳」は例によって古典からや詞華名言からの引用をしております。
安倍氏を見る視点はというと
「小泉改革路線を継承した安部首相は今、長唄にいう二代目の心境かも知れない」
と編集手帳子はエールを送っているのです。
余人にまねできない小泉氏の長所が、可愛気なら、安倍首相はその一段下の長所「律儀」を目指せばいいのだと、いいたいのでしょう。
そして、編集手帳はこう終わっておりました。
「年金、政治とカネの宿題が残った。初代とは持ち味の違う二代目である。『精だせば凍る間もなき水車(みずぐるま)』、律義、律義でいくしかない。」
私におもしろいと思ったのは、この日の編集手帳は、まん中頃に谷沢永一氏の言葉を持ってきていたのです。
その箇所はというと
「評論家の谷沢永一さんは、人の性格のうち『可愛気(かわいげ)』にまさる長所はないと言う。『才能も智恵も努力も業績も身持ちも忠誠も、すべてを引っくるめたところで、ただ可愛気があるという奴には叶わない』と(新潮社「人間通」)。ムキになる姿もどこか憎めなかった小泉氏の、余人にまねのできない長所は可愛気だろう。谷沢さんによれば可愛気とは天性のもので、乏しい人は一段下の長所『律義』を目指せばいいという。律義なら努力によって手に入る、と。」
谷沢永一さんといえば、思い浮かぶのが、昨年2006年1月30日毎日書評賞贈呈式の際にご自身が挨拶した言葉です。
「『いかなる方面にも遠慮のない書き放題の本が出来たのは、文化人の目に触れないローカルとミニコミで書き続けたから。限りない自由があるかわりに、評判も立たず何の効果もありません。宇宙の真ん中に放り出されたようなもんです』とユーモアたっぷりの関西弁で語り、会場の笑を誘った。『たんと売れても売れない日でも同じ機嫌の風車』と都々逸坊扇歌の歌であいさつを締めくくった。」(毎日新聞2006年2月5日書評欄下の記事)
精だせば凍る間もなき水車
たんと売れても売れない日でも同じ機嫌の風車