映画「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」を映画館で観てきました。
公開延期に延期を重ねた007シリーズ「ノー・タイム・トゥ・ダイ」が遂に公開された。少年の頃からずっと追い続けてきた007シリーズだけにすぐさま映画館に向かう。今回でダニエルクレイグも引退するという。どういう結末かも気になっていた。脇を固める悪役やボンドガールも気になる。
ストーリーを説明しようと思うが、なかなか難しい。
引退を決め込んでいたジェームズボンド(ダニエルクレイグ)がイタリアでマドレーヌ(レアセドゥ)と優雅に過ごしているときに、悪玉スペクターの一味に襲われ恋人と別れる。その後、中米のリゾートエリアにいたジェームズが再度CIAやMI6に駆り出されて悪玉サフィン(ラミマレック)と対峙するというストーリーなんだけど、自分の理解力が弱いせいもあってか、わかりづらい展開だ。
ロシアの科学者が出てきて、DNAや遺伝子が絡んだセリフも多い。ナノボットという言葉を見ると、レイ・カーツワイルの「シンギュラリティは近い」の内容を思い出す。生体工学的要素も含めている。字幕はお馴染み戸田奈津子さんだが、横に監修という男性の名前があったのも、テクニカルタームが連発されていたからだと思う。近未来的に人類の行方を左右する技術が映画の場面に具現化されてはいない。ただ、言葉遊びをしている印象を持つ。
163分はいかにも長い。過去には「慰めの報酬」のように106分でまとめたので、テンポが早すぎて頭がついていけない作品もあった。そういった意味では143分の「スカイフォール」が007シリーズ独特の小道具の連発も用意されていて楽しかった。今回は悪玉が絞りきれず、ボヘミアンラプソディで名を売ったラミマレックの存在が中途半端という印象を持った。過去の悪者よりちょっと弱い。怖くない。長い割には締まっていない。
⒈素晴らしいロケ地とアクション
このシリーズの見所に一つは、自分が絶対に行くことがないと思われる海外の素晴らしいエリアのロケが毎回取り混ぜられていることだ。映画を一瞬見ただけでは何処だかわからない。最初に映るイタリアのマテーラも山の中に埋め込まれたような建物の数々に思わずうなる。そこにボンドが運転するアストンマーチンがなじむ。今回は007シリーズ独特の小道具が少ないが、一応用意されている。
歴史のある街って日本でもそうだけど、道が狭い。その狭い道路での追跡劇は迫力ある。バイクが陸橋のようなところを駆けあげるシーンはすごい。スタントがやっているなら凄すぎる。他にも空からヘリコプター、道路上で車やバイクに追われ絶体絶命の状況になるシーンを切り抜けるのはいかにも007シリーズの醍醐味である。
⒉フクナガ監督とジャパニーズテイスト
凍りつく湖の側に住むスペクター幹部の娘だったマドレーヌの家に殺人鬼が復讐にやってくる。仮面をかぶっている。日本流オカメの仮面である。日本のサスペンス映画で殺人鬼がよくかぶっているパターンだ。いきなりジャパニーズテイストだ。
今回はキャリーフクナガ監督がメガホンを持つ。日系の血筋も入っている。それだからというわけではないが、悪玉サフィン(ラミマレック)がいる孤島の中でもジャパニーズテイストを含ませる。申し訳ないが、ちょっと中途半端な美術だけど、畳や日本庭園を模した部分がある。「007は二度死ぬ」を思わせる悪玉の基地である。
キャリーフクナガ監督には「闇の列車、光の旅」というメキシコ移民を描いたすごい傑作がある。2010年日本公開では飛び抜けてよくできている。彼の名をクレジットで見てすぐさま連想した。
⒊ダニエルクレイグ
ここで一旦区切りということでご苦労様と言いたい。ただ、これだけ活躍したダニエルクレイグの割には、終わりかたは間抜けな感じがして残念である。これよりもっときつい危機をこの映画でも通り抜けてきているのになぁ。
ラストに向かって涙が出てくるように言う人はちょっと変。ルイアームストロングの歌声を聴きながら次はどうなるのかな?と考えてしまう。今回欠番にならなかった007を黒人女性が名乗っていたが、いくら何でも違うよね。
公開延期に延期を重ねた007シリーズ「ノー・タイム・トゥ・ダイ」が遂に公開された。少年の頃からずっと追い続けてきた007シリーズだけにすぐさま映画館に向かう。今回でダニエルクレイグも引退するという。どういう結末かも気になっていた。脇を固める悪役やボンドガールも気になる。
ストーリーを説明しようと思うが、なかなか難しい。
引退を決め込んでいたジェームズボンド(ダニエルクレイグ)がイタリアでマドレーヌ(レアセドゥ)と優雅に過ごしているときに、悪玉スペクターの一味に襲われ恋人と別れる。その後、中米のリゾートエリアにいたジェームズが再度CIAやMI6に駆り出されて悪玉サフィン(ラミマレック)と対峙するというストーリーなんだけど、自分の理解力が弱いせいもあってか、わかりづらい展開だ。
ロシアの科学者が出てきて、DNAや遺伝子が絡んだセリフも多い。ナノボットという言葉を見ると、レイ・カーツワイルの「シンギュラリティは近い」の内容を思い出す。生体工学的要素も含めている。字幕はお馴染み戸田奈津子さんだが、横に監修という男性の名前があったのも、テクニカルタームが連発されていたからだと思う。近未来的に人類の行方を左右する技術が映画の場面に具現化されてはいない。ただ、言葉遊びをしている印象を持つ。
163分はいかにも長い。過去には「慰めの報酬」のように106分でまとめたので、テンポが早すぎて頭がついていけない作品もあった。そういった意味では143分の「スカイフォール」が007シリーズ独特の小道具の連発も用意されていて楽しかった。今回は悪玉が絞りきれず、ボヘミアンラプソディで名を売ったラミマレックの存在が中途半端という印象を持った。過去の悪者よりちょっと弱い。怖くない。長い割には締まっていない。
⒈素晴らしいロケ地とアクション
このシリーズの見所に一つは、自分が絶対に行くことがないと思われる海外の素晴らしいエリアのロケが毎回取り混ぜられていることだ。映画を一瞬見ただけでは何処だかわからない。最初に映るイタリアのマテーラも山の中に埋め込まれたような建物の数々に思わずうなる。そこにボンドが運転するアストンマーチンがなじむ。今回は007シリーズ独特の小道具が少ないが、一応用意されている。
歴史のある街って日本でもそうだけど、道が狭い。その狭い道路での追跡劇は迫力ある。バイクが陸橋のようなところを駆けあげるシーンはすごい。スタントがやっているなら凄すぎる。他にも空からヘリコプター、道路上で車やバイクに追われ絶体絶命の状況になるシーンを切り抜けるのはいかにも007シリーズの醍醐味である。
⒉フクナガ監督とジャパニーズテイスト
凍りつく湖の側に住むスペクター幹部の娘だったマドレーヌの家に殺人鬼が復讐にやってくる。仮面をかぶっている。日本流オカメの仮面である。日本のサスペンス映画で殺人鬼がよくかぶっているパターンだ。いきなりジャパニーズテイストだ。
今回はキャリーフクナガ監督がメガホンを持つ。日系の血筋も入っている。それだからというわけではないが、悪玉サフィン(ラミマレック)がいる孤島の中でもジャパニーズテイストを含ませる。申し訳ないが、ちょっと中途半端な美術だけど、畳や日本庭園を模した部分がある。「007は二度死ぬ」を思わせる悪玉の基地である。
キャリーフクナガ監督には「闇の列車、光の旅」というメキシコ移民を描いたすごい傑作がある。2010年日本公開では飛び抜けてよくできている。彼の名をクレジットで見てすぐさま連想した。
⒊ダニエルクレイグ
ここで一旦区切りということでご苦労様と言いたい。ただ、これだけ活躍したダニエルクレイグの割には、終わりかたは間抜けな感じがして残念である。これよりもっときつい危機をこの映画でも通り抜けてきているのになぁ。
ラストに向かって涙が出てくるように言う人はちょっと変。ルイアームストロングの歌声を聴きながら次はどうなるのかな?と考えてしまう。今回欠番にならなかった007を黒人女性が名乗っていたが、いくら何でも違うよね。