@外側の部品をチェックする。
まず船体(ハルという)の全体を見てひどくぶつけた跡が有るか否かや塗装の汚れをチェックします。特に船首が係留中に岸を叩いて擦れ穴が有るのは避けます。まあ大体綺麗なら前に示したヨットの部品類を順にチェックして行きます。ヘッドステイとバックステイがピンと張ってあるか?サイドステイ(図ではシュラウドと示してある)も同じくらいの張力で張ってあるか?ライフラインはキッチリ張り巡らせてあるか?それは2段になっているのか?1段になっている設計なのか?ラダー(舵)とテイラー(舵棒)の連結がしっかりしていてガタガタでないか?バウとスターンの手摺(パルピット)は外れそうでないか?スピン・ポールは甲板の上に金具で固定保管してあるか?自動操舵装置がきちんとテイラーに固定できるか?などをチェックします。もし緩んでいたり欠損している場合は購入前に修理を完了するように頼みましょう。不完全な箇所の修理は素人には難しいものです。
特に注意すべき箇所は前後左右のステイが同じ位の強さでピンと張っているか?ライフラインは張り巡らせてあるか?の2箇所です。
他に外側でチェックするものには航海灯とマストてっぺんにある停泊灯です。バウ灯は進行方向に向かって右側が緑の灯火で左側が赤の灯火をつけます。他は無色の灯火です。特にマスト先端の停泊灯の点滅は昼間は見えないので夜にチェックしましょう。
@ジブ、メインセール、スピンを上げて見よう!
中古艇を見に行く日は風の弱い日にします。風が弱ければ係留してあるままセイルを上げてチェック出来ます。メインセールを上げてハリヤードやメインシートがしっかりしているかチェックします。ついでにセールそのものの汚れや破損の状態が分かります。チェックが終わればメインを降ろして、ジブを上げます。ジブがヘッドステイに巻き付けてある形式ではジブフアーラーの回転がスムーズかをチェックできます。ジブシートもチェックできますし、ジブセイルの破損の有無もチェックできます。それが終わればジブを降ろしてスピンを上げます。するとスピン・ポールの具合も分かります。長いスピンシートの有無も判明します。
以上のように係留したままセールを順々に揚げ降ろしする場合にはメインシートもジブシートも緩く遊ばせておき、急に風が来てもヨットが大きく傾かないようにすることが重要です。揚げ降ろしは中古艇の持ち主にして貰うのが鉄則です。(続く)