今回はブログを上手に使うとベンチャー企業が成功しますという一例をご紹介します。神戸に住み技術士事務所を開業している鈴木裕氏です。
日産自動車から数年前にスピンアウトして事務所を開設したベンチャー起業家です。ものづくり産業とサービス産業の経営者へマーケティング戦略と技術問題解決の助言をする事務所です。
筆者がある役所に依頼されベンチャー起業促進の手伝いをしていたころ彼と一夕お酒を共にしました。数年前の名古屋の夜の街でした。
「何故ニッサンを辞めて独立するのですか?」「自分らしい人生を送りたいためです」「自分らしい人生とは?」「国際自動車競技ライセンスを持った日本で唯一の技術士です。その趣味を広げ多くの人へラリーの面白さを広げたいのです」
実に明朗闊達で、情熱にあふれる黒い目が印象的でした。
筆者とは親子ほど歳が違うがすぐに友人になりました。それ以来折りにふれて付き合いを重ねてきました。最近ブログを始めたので、彼に「ブログとベンチャー企業の隆盛」について記事執筆を依頼したところ、すぐに原稿がきました。鈴木氏へ感謝しつつ、下記に、原稿をそのまま掲載します。なお彼のブログのURLは;http://blog.suzukiyutaka.com です。
下記の内容のお問い合わせは;http://blog.suzukiyutaka.com/archives/cat29/index.html へ直接お送り
下さい。
「営業を成功させるためのブログの使い方」 技術士、鈴木 裕
ブログは、今や中小企業のビジネスにとっては必須のツール。
これは、よく言われていることだと思います。
残念なことに、うまく生かしきっていない企業が多いと思います。
やってみたけれど、あまり効果がなかった、と言うような声もあります。
実は、ブログはちょっとしたコツで、企業から顧客への情報発信だけではなく、集客ツールとしても使えます。
その事について、私と、私のクライアントの事例を交えながらお話したいと思います。
ブログをビジネスに使う場合、顧客との間のコミュニケーションツールとしての役割が主になります。
これは、インターネット以前の紙の媒体で言えば、ニュースレターに相当するものです。
ニュースレターは、既存顧客との関係を保ちながら、そこに顧客のコミュニティーを築く、言うなれば、既存顧客を固定客化する、と言う効果があります。
また、ブログは、検索エンジンとの親和性が良く、いわゆるSEO対策が自動的に出来てしまう、と言うツールでもあります。
つまり、新規顧客を集めるためのチラシや広告の効果も併せ持っている、と言うことです。
後者の、検索エンジン最適化(SEO)の例については、例えば、私のブログは、Yahooの「神戸 技術士」で一位表示されます。
具体的にどのようなしくみになっているかはよく知りませんが、タイトルや記事の内容を少し工夫すれば欲しいキーワードで一位表示されることは難しいことではありません。
ただし、検索結果の一位に表示されるだけでは、購買には結びつきません。
私が、検索エンジンで一位表示されることよりも重要と考えているのは、コミュニケーションツールとしての役割です。
私のクライアントで、ゴルフクラブの製造販売をしている人がいるのですが、彼はこの点でとてもうまくブログを使っています。
彼のブログは、お客さんたちのコミュニティとなっていて、既存のお客さん同志、あるいは、お客さんとお店のコミュニケーションがとれるようになっています。
これもよく言われていることですが、中小企業にとっては、お客さんのコミュニティがある、と言うことは重要なブランドとなります。
コミュニティがあることによって、お客との関係が保たれます。
そうすると、またお店に訪問しやすくなり、リピート購買に結びつきます。
また、たまたま検索エンジンなどからブログを訪れた人が、その楽しそうな雰囲気についお店を訪れる、と言う効果もあります。
もちろん、何でもいいからブログがあれば売上が伸びる、と言うものではありません。
これは紙の媒体でもインターネットでも同じですが、集客のしくみづくりと文章力は必要です。
重要なことは、ブログは顧客との間のコミュニケーションツールである、と言うことです。
インターネットで検索する人のほとんどが何らかの情報を求めていると言われています。
ブログであれ、ホームページであれ、それが売り込みである、とわかったとたんに3秒で他のページに行ってしまいます。
ただ商品を列挙したようなブログもよく見かけますが、売上はあがらないと思います。
そこに、例えば、商品についてのお店のスタッフの意見や、実際に自分も使っています、と言うようなパーソナルな情報が、さらにはそのコメントとしてお客様の声が入ってくると売上は全く違ってくると思います。
ブログは、使い方次第で、とても強力な集客ツールになる、と言うお話をいたしました。(鈴木氏の原稿の終わり)
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蛇足かもしれませんが鈴木さんから来た手紙の一部と彼が撮った写真を入れます。
藤山杜人
鈴木裕