まず最近、新聞に出ている意味の判り難い特殊用語を説明します。
(1)集団自衛権と積極的平和外交
まず集団自衛権とは国連軍やアメリカ単独の軍事行動に日本の自衛隊が間髪を入れずに出陣するという意味です。当然、海外派兵です。
これを昔の言葉で言えば日本軍の海外出陣です。
これを総理大臣の権限で実行できるようにいろいろな法律を作る準備をしています。
勿論この方向は従来の自民党も目指していましたが、安倍総理になって急に具体的になったのです。
積極的平和外交とは自衛隊の海外派遣をちらつかせながら相手国を黙らせる外交です。昔流に言えば砲艦外交のことです。
(2)特定秘密保護法案
これを判りやすく言えば、軍事機密保護法案となります。当然、軍事機密を探るスパイの逮捕と処刑が付随するはずです。何処の国にもあるスパイ防止法律です。
今まではスパイを捕まえない国は日本だけだったのです。
(3)日本版NSC
NSCなどと略語を用いていますが、それは国家安全保障会議のことで、総理大臣直属の外交戦略や開戦後の作戦を相談する参謀本部のようなものです。
構成員は総理が議長になり財務、防衛、総務、経済産業などの重要閣僚だけです。
戦前は大本営や参謀本部が戦争を指導しましたが、NSCには軍人を入れずにあくまでもシビリアンである政治家が戦争を指導する点が大きく違っています。
何故、日本版という形容詞がつけるかというと外国ではどこの国でもそのような国家安全保障会議が大統領や首相の直属で設置されているからです。
外国にあるものを日本も作るのは当然です。そう主張したいので、日本版NSCという訳の分からない言葉を用い、マスコミも政府の言うままにその面妖な用語を振り回しているのです。
さてこのような日本の本格的再軍備と海外出陣への方向を安倍総理はどのようにして実行しようとしているのでしょうか?それはいろいろあるでしょうが、以下の3つの方法で多くの国民の支持を得て実行しょうとしています。
(1)日本の経済を活性化して国民の支持を得る。
(2)再軍備、海外派兵の意図を隠ぺいするために分かり難い用語を使い、国民の反対を避ける。
(3)中国や韓国を仮想敵国とみなして軍事的緊張を強め、国民に恐怖感を与えて再軍備に賛成してもらう。
上に書いた3つのうち(1)は安倍総理が成功しています。株価の上昇を見ただけで安倍総理の経済政策を高く評価できます。
さて、いけないのは(2)と(3)です。
国民は賢くないからあからさまに発表すると大反対に会うと思っているのです。だから隠ぺいしようとしているのです。もっとオープンにして国民の賢い討論を助けるべきです。隠ぺい体質は東京電力だけのお家芸でななかったのです。
(3)は言語道断で、戦前の日本の軍隊がよく使った手法です。
それに国民は付き合わないで中国や韓国の民衆との友好を持続すべきと思います。少なくとも私はそのように信じています。そこで下に韓国の風景写真をお送りします。
さて最後に私自身の意見を記します。安倍総理の方向性は是認します。ただしシビリアン・コントロールを徹底する法律を作ることと自衛隊の出兵には必ず国会の承認を得ることを条件として是認いたします。
しかし上記の(2)と(3)は即刻やめて貰いたいです。
それはそれとして、
今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)
・上は韓国の庭園です。(写真の出典は、http://jp.123rf.com/photo_274133_korean-landscape.htmlです。)
・上は昔の農村を再現した観光用の民俗村です。
(写真の出典は、http://futarifurari.blog.fc2.com/blog-entry-95.htmlです。)
上は、現在の市場の様子です。日本のあちこちに見られる市場に似ています。
(写真の出典は、http://blog.chen-zhen.com/?day=20091227です。)