後藤和弘のブログ

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中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

みずからの歴史の転換に直面する日本人(3)国民投票で憲法改正をする日本人の考え方の変化

2014年05月20日 | 日記・エッセイ・コラム

国民投票を実施すれば憲法改正に賛成する人が過半数になる可能性が大きいと思います。

政府は過半数になるまでいろいろな広報活動を続け、確実に過半数になってから国民投票を実施すると思います。

そして戦争放棄の表現を削除し、軍備の強化が出来るような内容に変えるのです。

これは戦後69年の歴史の中の一大転換です。

最近の世論や国際情勢を勘案すると憲法改正に賛成する日本人が次第に増加していると考えられます。

賛成の理由は人それぞれ違いますが、その理由は以下のような事情が複雑に相互関係していると考えられます。

(1)第二次世界大戦や日中戦争に出征して戦争の悲惨さを体験した人々が次第にいなくなったのです。戦争で父や兄弟を失い苦しい、悲しい人生を過ごした人々も高齢化し、次第にいなくなったのです。

敗戦後に生まれ、戦争の悲惨さを体験していない日本人が大多数になってしまったのです。

(2)多くの日本人が憲法第9条の戦争放棄の宣言のお陰で平和だったという理解の間違いに気がついてきたのです。

米ソの厳しい冷戦構造のなかで圧倒的な米軍に守られきたおかげで平和だったのです。

しかしその米軍の戦力に翳りが見え始め、ロシアのクリミア半島併合や中国の尖閣諸島の領海侵犯の現実を見て、日本人は自分で国土を守るべき時代になって来たと思い始めたのです。それは平和ボケからの覚醒です。

(3)日本が再軍備し軍備強化をしても大戦争にならないという予感を多くの人々が感じているのです。小規模な武力衝突は起きる可能性はありますが、第二次世界大戦のような大戦争は絶対に起こることはないと考えているのです

その理由は中国国内に日本の支店や工場が数千もあり、またアメリカ国内へも中国の会社が投資をしているからです。大戦争をすれば双方が失うものがあまりにも大きいのです。

このような国境を越えた経済活動の相互交流が現存しているかぎり、その事実が大戦争回避の保険のような役割をしているのです。この事情は第二次世界大戦の開戦前の事情と大きな相違なのです。

(4)日本の文化がアメリカのような個人の尊重を重要と考えるように変化してきました。ですから最近の若い日本人が軍隊に志願するのも個人の自由と考えます。

日本人の若者は徴兵制度さえ絶対に無ければ志願兵だけで小規模な戦争をしても良いと感じているようです。

(5)多くの若い日本人が海外でいろいろなボランティア活動をしています。例えばシリア内戦で生じた200万人以上の難民をトルコやイラクの現地に住みこんで助けています。最近はロシアのプーチン大統領が支持しているアサド大統領の武力攻撃が激しくなって難民が増加しているのです。

そして中国からはるかに離れた南シナ海の南沙諸島で中国は軍用飛行場を作るため海の埋め立てを実施しているのです。

このように武力がものを言う現実を日本国内にいる若い人々が見ているのです。

外交交渉も非常に重要ですが武力も絶対必要だと考える日本人が増加しつつあるのです。

上に書いたような日本人の考え方の変化が起きつつあるのが現在の日本であると私は観察しています。この変化は日本の将来のために良いことなのか悪い結果をもたらすかは分かりません。しかし世の中は時代によってどんどん変わるものだと驚いている今日この頃です。今日の挿絵代わりの写真は水元公園の中にあるバードサンクチュアリの写真3枚です。カワウやシラサギやゴイサギが遊んでいました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。

 後藤和弘(藤山杜人)

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